巨大空中戦艦に乗り込み、ノコギリ一本でバラバラにする爽快アクションゲーム。
PSP『100万トンのバラバラ』をレビューします。
主人公・ティトリを操作し、2Dの戦艦表面を平行移動し、ノコギリで切り取っていく。
切り取った時に面積が小さい方が落下し、最終的に戦艦が飛べなくなる状態(0%)にするとクリア。(パーセンテージが画面左上に表記されている)
ステージによっては、捕らわれている仲間を救出したり、特定の場所を残して他を切り取るといった条件がある。
戦艦側も、様々な機械仕掛けの敵(ノコギリで直接倒せない)や、ノコギリで簡単に切れない固い装甲を持っていたり一筋縄ではいかない。
これに対抗するために、切る手順を考えたり、円形に破壊する「ボム」を使ったり(回数制限あり)、必殺技「やる気アタック」で障害を無視して切り進んだりする。
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目次
概要
発売日 | 2010年2月18日 |
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
開発元 | アクワイア、SCEジャパンスタジオ、PlayStation C.A.M.P! |
ハード | PSP(PS VITA でプレイ) |
ジャンル | アクション |
CERO | A(全年齢対象) |
公式サイト | 100万トンのバラバラ |
画像の出典 | 画像は全て上記サイトより引用 |
権利表記 | ©2010 Sony Computer Entertainment Inc. |
良い点
独創的で楽しいシステム
いわゆる「陣取りゲーム」に近いシステムであり、基本的なルールはいたって単純。
そのため、一度ハマると何度も何度もプレイしてしまう中毒性がある。
切り取った場所の重さが「 t(トン)」で表記され、一度に大量の面積を落とすと画面が一瞬止まり、爽快感に拍車をかける。
ゲージを溜めて発動する「やる気アタック」も爽快。
一度発動すると止められないが、今まで切れなかった部分を切断できるため、とてもカタルシスを感じられる。
絵本のようなグラフィック コミカルなキャラクター
切り絵や、ちぎり絵のような温かみのあるグラフィックで、絵本作家・五味太郎の作風に似ている。
戦艦により攻撃を受けているような殺伐とした設定でありながら、わりと大らかな雰囲気を醸し出している。
戦艦にしても、かなり細かく切り刻んでいるのに普通に飛べるし、主人公にしても、生身で空中戦艦にしがみつき、ガリガリ切り進めるし・・・突っ込むのも野暮であろう。
キャラクターも非常にコミカルで、繰り広げられる会話も楽しい。
テクニックの限界に挑む「チャレンジモード」
本編とは別に、多種多様な条件で挑む「チャレンジモード」がある。
- 戦艦に散らばったパーツを集めるミッション
- ピッタリ半分(51%~49%)に戦艦を切るミッション
など、本編とは一味違ったゲームプレイが楽しめる。
後半になるにつれて難易度も上がり、一手のミスが命取りとなる。
やり応えは十分。
雰囲気に良く合う音楽
主題歌を始め、今作のBGMはガチャガチャと賑やかで、作風に良く合っている。
「100万トンの、バ ラ バ ラッ♪」
つい口ずさみたくなるほど。
不満点
ボリューム不足
ストーリーは薄く、ステージ数も多くない。(ストーリーは30ステージ、チャレンジは50ステージ)
各ステージの難易度は、イージー、ノーマル、ハード、プロ。
そして、 タイムアタック (ストーリーのステージのみ)と難易度の種類がやたら多いので完全達成には時間はかかるかとは思う。
俺の場合、全ステージの「ノーマル」をクリアして約10時間。
やりこもうと思えばやりこめるが、そこまでしようとは思えなかった。
シンプルなルールのゲームなので「エディット機能」とかあればおもしろかったかも。
操作性は、あまり良くない
ステージ選択する際の、カーソル移動が遅い。
スキップして選択することもできないので、ひたすら下を押し続けるはめに。
戦艦攻略中の移動スピードも遅い。
切っている時のスピードは更に遅い。
スピードアップのアイテムを拾えばいくらか早くはなるが、一時的なもの。
戦艦の隙間や、固い装甲の角などに引っ掛かり、うまく動けないこともある。
さらに、必殺技「やる気アタック」は、「ゲージが続く間、無敵で固い装甲も切れる」という強力な効果ではあるが、ノンストップ。
猛スピードで切り進むため、操作を誤ると変な所に留まってしまい、せっかくのゲージが無駄になってしまうことも。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロード版 |
プレイ時間 | 16時間 |
所持しているサウンドトラック | 100万トンのバラバラ オリジナルサウンドトラック |
階級 | でんせつの隊長 |
達成率 | 38.84% |
総評
「アイデア1発勝負」って感じが強い作品。
そのアイデアにハマった人にとっては、今作はかけがえのない作品になると思う。
せっかくおもしろいアイデアなので、今作で終わらず、もっと洗練された続編を望みたい。
その時は、難易度数を減らして、ステージ数とバリエーションを増やし、エディット機能を付けてほしい。
ただ、今作はもう7年も前のもの。
厳しいか。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
妻からもちょっと言わせてもらいます
かなり楽しませてもらったゲームです。
なにも考えず切り進むのではなく、ある程度の手順を考え、作戦を実行していくのは、一種のパズルのようでした。
難易度が高くなるにつれて、クリアした時の達成感は大きかったです。
でもそれに比例して、戦艦に捕らわれている仲間を助けることができず、申し訳なく思いながらのプレイでした。
そうそう、このゲーム、亡くなった仲間のために「はかば」が用意されているのです。
レコードの中の「はかば」に行くと、亡くなった仲間を回想することができます。
こういうレコードは、他のゲームにはなかなかないかと思います。
また、同じくレコードの中に「じゅうみんひょう」があって、仲間のプロフィールを見ることができます。
名前はもちろんのこと、年齢や血液型、身長や体重まで記載されています。
一人ひとりの説明もおもしろいです。
この「じゅうみんひょう」は、やりこみ要素。
ちなみに夫のデータだと140人/229人で、達成率は61.13%。
私のデータだと122人/229人で、達成率は53.27%。
そもそも私のデータの階級は、カリスマ隊長で、達成率は32.37%。
やっぱり夫には負けます。
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