はじめに
『真・女神転生』『ペルソナ』『世界樹の迷宮』・・・。
数々のヒット作を生み出している「アトラス(ATLUS)」というゲーム会社。
実は、波乱万丈な歴史があるのをご存知でしょうか?
- 歴史的アミューズメントマシーンがゲームセンターに登場
- 吸収合併と、親会社の民事再生手続き
- セガサミーグループのブランドとなる
などなど、今回は「アトラス」という会社が歩んだ歴史の印象的な部分を年表形式で振り返ってみようと思います。
代表的な作品の発売も、合わせてご紹介します。
この記事はみなとと、
注目!
2022年10月30日で、『真・女神転生』誕生30周年です!
この記事は2020年に執筆したものですが、メガテンの誕生日に合わせて年表の最後に付けたし「2022年版」としてリライトしました。
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アトラスの歴史を振り返る
紹介する作品は代表的な物、印象的なものに限ります。
リメイクやリマスターは除外しています。
家庭用ゲーム発売以外の主な出来事は太字で表記しています。
1980年代
1986年4月 | 株式会社アトラス 創業 |
1987年9月 | FC『デジタル・デビル物語 女神転生』開発(発売はナムコ) |
1989年12月 | GB『パズルボーイ』発売 |
『メガテン』の原典である『デジタル・デビル物語 女神転生』の時はアトラスは開発社で、販売はナムコだったんだよ。
「インディーズ」ってことかな。
だからナムコだったのかな?
ゲームボーイの『パズルボーイ』でパブリッシャー(販売社)になったんだけど、なんとこの『パズルボーイ』をジャックランタンでリメイクしたものが、『真・女神転生Ⅲ』に収録されているアサクサパズルなんだよ。
なにー!!
(調べ中)
ほんとだ。そっくりだ。
いや、ほぼそのままじゃないの?
そうなんよ。
だから『パズルボーイ』ファンはビックリしたと思うよ。
ちなみに『デジタル・デビル物語 女神転生』はSwitch『ナムコットコレクション』のDLCでプレイ可能だよ。
なんせ「ナムコ」なんで。
1990年代
1992年10月 | SFC『真・女神転生』発売 |
1994年3月 | SFC『真・女神転生Ⅱ』発売 |
1994年10月 | SFC『真・女神転生if…』発売 |
1995年3月 | SFC『旧約・女神転生』発売 |
1995年7月 | アーケード筐体『プリント倶楽部』(プリクラ)発売 |
1995年12月 | SS『真・女神転生デビルサマナー』発売 |
1996年9月 | PS『女神異聞録ペルソナ』発売 |
1997年11月 | SS『デビルサマナー ソウルハッカーズ』発売 |
1999年3月 | アメリカに子会社の「Atlus U.S.A., Inc.」を設立 |
1999年6月 | PS『ペルソナ2 罪』発売 |
1999年11月 | PS『グローランサー』発売 |
スーパーファミコンでは続編や外伝、過去作のリメイクとかも作られたよ。
かなり挑戦的だったんじゃないの?
そう思うよ。
『FF』や『ドラクエ』がRPGの主流だったし、悪魔を仲間にしちゃうダークな世界とか、斬新だったと思う。
で、あの社会現象を起こした『プリクラ』が登場。
実はアトラスが作ったものなんだよ。
昔、みなとから聞いた時はビックリしたなぁ。
「プリクラ」って今もゲームセンターに必ずあるじゃん。
でも、そんなにすごい機械を作ったのに他社に出遅れ、アミューズメント事業から撤退だもんね。
「プリクラ」って名前自体は商標登録されてるから、今ゲームセンターにあるやつは別の名前なんだよ。
でももう「プリクラ」って概念レベルに定着している名称だよね、「ウォークマン」みたいに。
他社がどんどん多機能なのを出して、追いつけなくなっちゃったんだよなぁ。
「アイデアは良いけど、商売は上手くない」って、ある意味アトラスらしい・・・。
昔よりは商売上手になったけれど、まだまだ商売下手な印象なんだよなぁ。
2000年代
2000年6月 | PS『ペルソナ2 罰』発売 |
2000年8月 | 角川書店と資本・業務提携 |
2000年11月 | GBC『真・女神転生 デビルチルドレン 赤の書 / 黒の書』発売 |
2002年12月 | Xbox『真・女神転生NINE』発売 |
2003年2月 | PS2『真・女神転生III-NOCTURNE』発売 |
角川との提携を解消し、タカラの連結子会社になる | |
2004年7月 | PS2『DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー』発売 |
2004年9月 | PS2『九龍妖魔學園紀』発売 |
2005年6月 | DS『超執刀 カドゥケウス』発売 |
2005年9月 | PSP『プリンセスクラウン』発売 |
2006年3月 | PS2『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』発売 |
2006年7月 | PS2『ペルソナ3』発売 |
2006年10月 | タカラトミーの連結子会社からインデックス・ホールディングス社の連結子会社になる |
2007年1月 | DS『世界樹の迷宮』発売 |
2007年5月 | PS2『オーディンスフィア』発売 |
2008年7月 | PS2『ペルソナ4』発売 |
2008年10月 | PS2『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』発売 |
2009年1月 | DS『女神異聞録デビルサバイバー』発売 |
2009年10月 | DS『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』発売 |
2009年12月 | アミューズメント運営事業から撤退 |
ゲームボーイカラーで出た『デビルチルドレン(デビチル)』は、「子ども向けの『メガテン』」って感じの作品だよ。
アニメ化もされた。
まぁメガテンは、がっつり大人向けだからねぇ。
そうだね。
今はなくなったシリーズだけど、何作も出てたし、カードゲームにもなったし、ある程度人気もあったと思うよ。
あとは「名作」と名高い『メガテン3』や、人気を爆発させた『ペルソナ3』もこの年代。
特徴的なシステムの『世界樹の迷宮』も、ここから。
2010年代
2010年2月 | インデックス・ホールディングスの完全子会社になる |
2010年6月 | Wii『HOSPITAL. 6人の医師』発売 |
2010年10月 | インデックス・ホールディングスに吸収合併 「アトラス」はインデックス社のブランド扱いに |
2010年12月 | DS『ラジアントヒストリア』発売 |
2011年2月 | PS3/Xbox 360『キャサリン』発売 |
2011年7月 | DS『ノーラと刻の工房 霧の森の魔女』発売 |
2012年7月 | PS3/Xbox 360『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』発売 |
2013年5月 | 3DS『真・女神転生Ⅳ』発売 |
2013年6月 | インデックスが事実上倒産 |
2013年7月 | PS3/VITA『ドラゴンズクラウン』発売 |
2013年9月 | セガがインデックスの支援スポンサーになり、インデックスの事業を譲受する |
2013年11月 | アトラス事業は「新インデックス」として継続 「アトラス」はセガサミーグループの1ブランドとなる |
2014年4月 | 「インデックス」を「アトラス」に社名変更し、「アトラス」の社名復活 ロゴも新調 |
2014年6月 | 3DS『ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス』発売 |
2015年3月 | 3DS『世界樹と不思議のダンジョン』発売 |
2015年6月 | VITA『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』発売 |
2016年2月 | 3DS『真・女神転生IV FINAL』発売 |
2016年9月 | PS3・PS4『ペルソナ5』発売 |
2018年11月 | 3DS『ペルソナQ2 ニュー シネマ ラビリンス』 |
2019年11月 | PS4『十三機兵防衛圏』発売 |
特に前半は会社として大きな変動の時代だったね。
「インデックス・ホールディングスの完全子会社」まではよかったけれど、吸収合併されたって聞いて、心配になったんだよね。
そんな大きな会社には思えなかったしさ。
で、案の定、数年後に倒産。
アトラスブランドも危ぶまれたけれど、復活して本当によかったよ。
ホントにハラハラしたよねぇ。
作りたいゲームはもちろん、作りかけのゲームもあっただろうしさ。
そうだよね。
「経営に関わらない開発者」がたくさんいたと思うし、自分の力が及びようもないところで会社が大変なことになるなんて、気が気じゃないよなぁ。
「ただゲームを作っていたいだけなのに」っていう人とかさ。
本当に、なんとかなって良かったよ。
2020年代
2020年2月 | PS4/Switch『ペルソナ5 スクランブル ザ・ファントムストライカーズ』発売 |
2020年10月 | PS4/Switch『真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER』発売 |
2021年11月 | Switch『真・女神転生Ⅴ』発売 |
2022年8月 | PS5/PS4/Xbox Series X/S/Xbox One/Windows/Steam『ソウルハッカーズ2』 |
2022年10月 | Xbox Series X/S/Xbox One/Windows/PS5/Steam/Switch『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』 |
2023年1月(予定) | Xbox Series X/S/Xbox One/Windows/PS4/Steam/Switch『ペルソナ3 ポータブル』 |
2023年1月(予定) | Xbox Series X/S/Xbox One/Windows/PS4/Switch『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』 |
2020年代は、いったいどんな作品が世に出るんだろうね。
10年間でしょ?
10年もあればいろいろと発売・・・あっ、でもゲームって何年も練られて作られるから10年って意外と短いのかも。
まぁ欲をいえば、『ペルソナ6』。
それに伴って『ダンシング』と『ペルソナQ3』。
あと『デビサマ』の新作かな。
あとはリメイクとかHDリマスターとか。
実を言うと、近年アトラスは『メガテン』『ペルソナ』『世界樹』くらいでしか新作を出していないんだよ。
あとは過去作のリメイクやリマスターが主。
まぁ『十三機兵防衛圏』はあるけど、あれはヴァニラウェア開発だし。
ここは1つ、完全な新作を見てみたいかな。
とりあえず『Project Re Fantasy』。
あれ、どうなったんだろ?
なっ!?続報なさすぎて、忘れてた!!!
おい!生きてるのかーい!
生きてたら返事してくれー!!
【2022年10月30日追記】
予想通り、リマスターにかなり力を入れてきたよね。
『ペルソナ』の3・4・5が多機種で出るし。
あと、『ペルソナ4』を最新機種でもう一回プレイしてみても、いいかもって思ってる。
あと、Switch参戦も、Steam参戦もこの年代からだね。
Switchは2017年から世に出てるのに、けっこう時間がかかったんだなぁ。
今や「一家に一台」ではなく「一人に一台」になってるもん。
そうなんよね。
あとは、年表には書かなかったけど、サウンドコンポーザーの目黒さんが独立したり、「ペルソナ25周年」のイベントが開催されたり、けっこう大きな出来事は起こってるよね。
それにしても・・・『Project Re Fantasy』は未だに音沙汰なし!
うんうん。目黒さんが独立するとは思わなかった。
それはビックニュースだったな。
あと、『PERSONA SUPER LIVE P-SOUND WISH 2022 ~交差する旅路~』を生配信で視聴したね。
次回も生配信がうれしいなぁ。
『Project Re Fantasy』は時間がかかっても待ってます!!
おわりに
さて、今回の【週刊アトラス】はいかがでしたか?
知っているようで知らない「アトラス」の歴史を振り返ってみました。
十分調べて書きましたが、もし間違いがあればご了承ください。
あまり「噂色」や「憶測」が強い話題は触れないでおきました。
それでは、コンゴトモヨロシクお願いします。