評価:4.5
今日のレビューは、『ネルケと伝説の錬金術士たち 〜新たな大地のアトリエ〜』。
「アトリエ20周年記念作品」で、歴代キャラが一堂に会するクロスオーバー作品です。
『アトリエシリーズ』ではありますが、主人公が錬金術士ではないため、調合はしません。
今作は「街づくり経営シミュレーション」です。
主な良かった点
- ハマる経営シミュレーション
- 歴代キャラ総出演
- 頭の良いネルケ嬢
主な不満点
- 1店舗につき1商品
- 友好度の上がり方

プレイしたのはVITA版です。
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目次
概要
ゲーム内容
主人公は、貴族の娘・ネルケ(ネルケ・フォン・ルシュターム)。
ヴェストバルトという村を発展させるために、管理官として着任します。
彼女の主な目的は、
- ヴェストバルト村の発展
- この地域に眠るとされる「賢者の遺物」の発見と調査
の2つです。
ヴェストバルトを発展させよ
村の発展のためにおこなうネルケの主な仕事は、
- 施設の建設指示
- 住民への仕事の割り振り
です。
ネルケは錬金術士ではないため、自分でアイテムを調合したりはできません。
ゲーム進行で増えていく錬金術士たちやその関連キャラクターたちに、仕事を依頼します。
依頼できる仕事は、
- 派遣(調査済みの採取地への派遣)
- 栽培(量産できる採取品の量産)
- 調合(在庫を消費してアイテムを作り出す)
- 販売(在庫や作成したアイテムなどを売ってお金にする)
です。
調合ができるのはアトリエに配属された錬金術士のみです。
村は建物を建てるごとに開拓を進めることができ、どんどん大きくなります。

課題自体の条件はゆるめです。
休日
仕事の依頼をして、ヴェストバルトの発展のために働くのが「平日」。
それ以外の、
- キャラクターと交流をする
- 採取地の調査に行く
- 新たなアイテムや物語進行のために研究を頼む
をできるのが「休日」です。
休日と平日を1回ずつこなすことで「1ターン」経過します。
研究以外の行動では、行動ゲージが消費されます。
行動ゲージがゼロになるか、調査に行くと休日は終了します。
キャラクターの交流で新たな施設を建てられるようになったり、友好度や経験値が上昇したりします。
採取地を調査すると平日で派遣できる場所が増えますし、採取地で見つけたものが量産可能なら栽培地で量産できるようになります。

採取地の調査では、2Dマップを自動で進みます。
端まで進めばその採取地での調査は終了。
途中でモンスターに襲われることもあり、そこではアタッカー3人(ネルケを始めとする今作オリジナルキャラクター)、サポート2人(歴代の錬金術士)で戦います。
戦闘に参加させる錬金術士は
マリー | エリー | リリー | ロロナ |
トトリ | メルル | アーシャ | エスカ |
ロジー | シャリステラ | シャルロッテ | ソフィー |
フィリス | リディー | スール |
の15人から選びます。
参戦可能キャラは3Dモデリングが用意されています。

ちなみにロジーは他の錬金術士とは違い、調合を頼むことができません。
良い点
ハマる経営シミュレーション
『アトリエシリーズ』ではありますが、今作では自分で調合はできません。
寂しくはありますが、そのかわり今作では「錬金術を利用した経営シミュレーション」を楽しむことができます。

- 誰に何を頼むのか
- どのくらい作るのか
- 今必要なのは何か
といったことを考え、いろいろな仕事を割り振りました。

欲しい素材や商品は、先を見越して確保できると、とても効率が良いです。
依頼で頼まれた場合でも数ターンの余裕はあるので、次ターンのために準備するのも大事です。

人材や在庫をよく見て考えるところが、とても経営っぽくて良かったです。
歴代キャラ総出演
初代『マリーのアトリエ』から、今作の前に出た『リディー&スールのアトリエ』まで、歴代のキャラクターが総出演します。
しかも、声優さんはほぼオリジナルキャストで。
ネルケのデザインをされたNOCOさんが、全てのキャラをリデザインしています。
これがまた原作のタッチも尊重した上でリデザインしているので、非常に多様で見ごたえがあります。

全作プレイしているわけではないので知らないキャラだらけですが、プレイ自体に支障はありません。
むしろ今作をきっかけに気になるキャラも出てくるかも。
僕は「リリー」「エスカ&ロジー」「イリス」あたりが気に入りました。
画像をクリックすると拡大します。
ただし、会話の内容からそれぞれの作品本編のネタバレが含まれている部分はあります。
そこを踏まえてプレイされた方が良いかと思います。
頭の良いネルケ嬢
主人公のネルケは貴族令嬢ですが、村の発展を任されている役人です。
ある程度の頭の良さは必要で、彼女の場合その知識や言動に説得力がありました。

感覚で生きているような人が多いので、ネルケのような主人公は珍しい気がします。
村を発展させるにはどうしたらいいのか。
起こる問題や、錬金術士たちの悩みをどう解決していくのか。
明確な答えや活躍は歴代の錬金術士たちに譲る部分も多いですが、問題解決のきっかけやヒントは、だいたいネルケが出してくれます。

あと、ネルケ可愛い!
超膨大なイベント量
町やフィールドを歩き回ったりする要素はなく、ほとんどのイベントは会話のみで進行します。
ただ、その会話イベント量は超膨大。
歴代主人公キャラはもちろん、かかわりの深い重要キャラも何人かはボイス付きで登場。
そのキャラたちすべてに、かなり多くの会話イベントが用意されています。
全ての会話ではありませんが、↑の画像のようにスピーカーマークがついている会話は、ボイス付き。

そのくらい用意されています。
それぞれの会話も、それぞれのキャラクターの個性や経験が活きた内容で、原作プレイ済みの人は懐かしんで読むことができると思います。
その他の良い点
- いつでも開ける「情報メニュー」
- 歴代の曲が流れる
- 「エクストラ」でイラストや図鑑を閲覧できる
不満点
1店舗につき1商品
1つの栽培地につき、栽培できる素材は1種類。
1つのショップでも、販売できるアイテムは1種類。
変更はできますし、担当者や施設のランクによって量は変わりますが、種類は1種類のみ。

せめて高ランクの施設になったら、販売種類が増えて欲しかったです。
友好度の上がり方
キャラクターとの友好度が上がると、作れる施設が増えたり、研究で街づくりに役立ってくれたりします。
この「友好度」。
メインストーリーの進行にも関わってきますが、その増え方はかなりゆっくりです。
錬金術士ではないキャラの友好度は簡単に上がるのに・・・。
後半で加入したキャラは当然友好度も低いですし(LVは高い)、研究で求められる友好度はかなり高いです。

せめて「会話イベントでは必ず友好度が上がる」とかだとスムーズだったのに。
と思います。

服飾店でかすぎ
上のランクの施設を作れば、販売量や得られる経験値などが大きく上昇します。
当然、素材やお金がゆるせばどんどん良い施設を造りたいところですが・・・。
ランクが上がれば、施設自体の大きさも大きくなります。

なんですか「7×8」って。
他の豪華な店舗は「5×5」ってところなのに。
おかげで改築しようにも、スペースがないです。
1種類しか売らないのに、そんなお城みたいなサイズにしなくても。
その他の不満点
- 探索・バトルパートは微妙
自動移動で動かしている感じがしない。バトルバランスが大味。 - 町を歩いて眺めることができない
せっかく街づくりができるのだから、実際に自分の足で歩いて見て回りたかった。 - 調合依頼のオールクリアができない
個別依頼の全削除はできますが、錬金術士全員の依頼を一度に全削除はできません。
まっさらにして考え直したい時がけっこうあったので、不便でした。
気になった点
相変わらずのウルリカ
僕がプレイ済みの作品『マナケミア2』の主人公の1人である、ウルリカ。
相変わらず思い込みが激しく、逆切れしがちで、人の話を聞きません。

と思いました。
まぁ『マナケミア2』にはさらに上をいくひどいキャラがいるので、相対的にウルリカはマシに見えます。
今作にはそのキャラが登場しないので、ウルリカの印象は悪くなりますね。
調合はできない
今作は『アトリエシリーズ』ではありますが、主人公のネルケは錬金術士ではありません。
そのため「自分で何かのアイテムを調合で作成する」ということはできません。
「経営シミュレーションゲーム」です。

ということにならないよう、注意しましょう。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
プレイ時間 | 69時間 |
シリーズのプレイ状況(みなと) ※記事作成時点 |
エリーのアトリエ ~ザールブルグの錬金術士2~ (PS) マナケミア2 ~おちた学園と錬金術士たち~(PS2) トトリのアトリエPlus ~アーランドの錬金術士2~(VITA) メルルのアトリエPlus ~アーランドの錬金術士3~(VITA) ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜(VITA) |
トロフィー 状況(記事作成時現在) | 74% |
トロコン 難易度 | 難しくはないが時間がかかる |
『ネルケと伝説の錬金術士たち 〜新たな大地のアトリエ〜』の総合評価・レビュー

と思い購入した『ネルケ』。
ろくに調べずに開始し「調合がない」「経営シミュレーション」ということに驚きました。
ですが結果的には非常におもしろく、シリーズで最もハマった作品になりました。
歴代作品をプレイ済みの人には特にオススメですが、そうじゃない人でも十分楽しめる作品だと思います。

という楽しみ方でもOKですよ。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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