違う冬のぼくら 感想・レビュー byみなと / 心揺さぶる、2人プレイ専用パズルアドベンチャー

2023年8月30日

今日のレビューは、2人プレイ専用のパズルアドベンチャー『違う冬のぼくら』です。

今作は1人ではプレイできません。
2人のプレイヤーがそれぞれの本体に今作をダウンロードし、オンラインで繋げることでプレイ可能になります。
テレビ画面で分割したり、1つの本体でおすそわけプレイなどはできません。

今作はクロスプラットフォーム方式とのことです。
Steam版やスマホ版ともプレイが可能です。

対話ができないとクリアはできないので、通話や会話ができる環境でプレイしましょう。

 

主な良かった点

  • 質の高い謎解き
  • 少年たちの心境描写

主な不満点

  • 動作が不安定

それではネタバレなしで詳しく書いていきます。
プレイしたのはSwitch版です。

概要

23年8月27日時点の情報です。

発売日 2023年8月10日
発売元 講談社
開発元 ところにょり
ハード Nintendo Switch
ジャンル 2人プレイ専用パズルアドベンチャー
プレイ人数 2人(オンライン専用)
IARC 12+(12才以上対象)
通常価格(税込) ダウンロードソフト 710円
公式サイト 違う冬のぼくら(講談社公式サイト)
画像の出典 画像は全て、ハード本体のスクリーンショット機能で撮影したもの
権利表記 © tokoronyori / Kodansha Ltd.

Nintendo Switchの動画撮影機能に対応しています。

 

 

ゲーム内容

ゲームの始め方

どちらかのプレイヤーが家マークのアイコンを選択します。
すると、7文字のキーワードが表示されます。
それを、一緒にプレイするプレイヤーに教えましょう。

もう片方のプレイヤーは、ドアマークのアイコンを選択。
キーワードを入力する場所があるので、そこに教えてもらった7文字のキーワードを入力。(小文字入力でも可)
その後、もう一度ドアマークを選択すると、ゲームが開始されます。

開始後、2人の男の子から操作するキャラを選びます。

 

異なる世界で謎解き

今作はプレイヤーが協力してパズルを解いて先へ進む、パズルアドベンチャーゲームです。

ある程度先に進むと、それぞれの画面で見えてるものが変化するようになります。

おおまかな地形は同じですが、仕掛けやオブジェクトが違い、動かせる物も変わっていきます。
それぞれができることを活用しながら、お互いの状況を伝え、相談しながら解いていきます。

ちなみに、それぞれの世界ではBGMも違います。

 

おしゃべり禁止

お互い別行動をとるイベントの時に、おしゃべり禁止マークが出ます。

このマークが出たら、状況や会話を説明することなく、ストーリーを進めましょう。

状況が気になるところですが、2周目でちゃんと楽しめるので、しゃべらないようにしておいた方がより楽しめます。

 

選択肢

ゲーム中何度か、2つの選択肢から片方を選ぶ場面が出てきます。

双方が同じ選択をしないと、先に進みません。
選択した内容により、その後の展開が少し変わります。

バグなのか、「A決定」が「B決定」になることがあります。

 

セーブとクリア後要素

今作は自動セーブです。

同じ相手と再プレイした場合、セーブした場所から再開されます。

エンディング後に同じ相手と再プレイした場合、2周目が開始されます。
大きな変化はありませんが、自動的に1周目とは違う少年を操作することになり、共通のシーンはスキップされます。

さらにそこからエンディングを迎えると・・・。

 

 

良い点

質の高い謎解き

それぞれの画面で見えているものが違うので、話がかみ合わなかったり伝達ミスで失敗することもあります。

ですが、伝えたいことがしっかり伝わり、それによってパズルが解けた時の気持ちよさは、1人プレイではなかなか得ることができないものです。

パズル部分の質もバランスも良く、協力して解くことを前提とした内容で楽しめました。

「動物の世界」と「機械の世界」という対照的な見せ方も秀逸で、「だからこそ生々しい」「だからこそ無機質」といった感じ方の違いもおもしろかったです。

 

少年たちの心境描写

少年たちの等身大なやり取りや、その心境の変化の仕方などが丁寧に描かれています。

ハラハラする部分や、ホロリとする部分もあり、最後まで楽しめました。

 

丁寧なグラフィック

今作はドット絵で作れられていますが、とても丁寧でわかりやすく、見やすく、世界観に合っていました。

少しグロい描写があるのですが、ドット絵でも、どうなっているのかがよくわかります。(ちなみに12才以上対象)

 

 

不満点

動作が不安定

発売直後は、進行不能バグがありました。
パッチで修正はされましたが、それでも動作が不安定な部分がありました。

  • ゲーム開始時にエラーが起こる
  • ゲーム中にエラーになり接続が切れる
  • 決定ボタンが突然「B」になる
  • ラグが起こって失敗する

といったことがよく起こりました。

今作は妻・ともとプレイをしました。
同じ強度の光回線を使ってもこれだけ不安定なので、他の回線の人とプレイする場合、思いがけないトラブルにならないか心配です。

 

 

プレイ状況

ソフトウェア ダウンロード版
プレイ時間 7時間半

 

 

『違う冬のぼくら』の総合評価・レビュー

「それぞれの画面を使って解く」という珍しいパズルコンセプトと、少年たちの冒険と心の動きが、高い完成度で融合した秀作でした。

実は今作、本来の希望小売価格は1,420円だったそうです。
「2人それぞれに買っていただく必要があるので、半分の価格にした」とのこと。

お値段以上の体験ができますので、ぜひ買ってプレイしていただきたいです。

 

レビュー

総合評価
シナリオ
操作性
システム
キャラクター
ビジュアル
音楽

妻からもちょっと言わせてもらいます

実はそんなに期待していませんでした。
「プレイヤーの2人は別々の世界が見える」と言われてもピンとこなかったんです。

でも、

どうしたら、こんな仕掛け思いつくの??

と、別々の世界だからこその仕掛けが満載で、驚くことが多かったです。

また、少年たちのセリフがとても良かったです。
プレイヤーの心に響くセリフに衝撃を受けました。

 

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