Creepy Tale:Ingrid Penance 感想・レビュー byとも / なぞ解きが楽しい『パンを踏んだ娘』

アンデルセンの創作童話『パンをふんだ娘(Pigen, som traadte paa Brødet)』がゲーム化。
その名も『Creepy Tale:Ingrid Penance(クリーピーテイル:イングリッドの罪滅ぼし)』。

ワガママな少女・イングリッドを操作し、なぞ解きをしながら地獄からの脱出を試みます。

この童話はNHK教育テレビの番組『にんぎょうげき』または『こどもにんぎょう劇場』などで何度も放送されました。
影絵のようなアニメーションで作られ、アニメーションの不気味さや主題歌の怖さに「トラウマもの」として有名になりました。

子どもの頃に番組を視聴。
今でも主題歌を歌えるくらい、衝撃を受けた作品です。

それがゲーム化。
「やるしかない!」と購入し、クリアしましたので、レビュー記事をお届けします。

 

ちなみに『Creepy Tale』シリーズとしては今作が3作目。
『Creepy Tale3』の方が馴染みがあるかもしれません。

なお、童話をゲーム化しているのが『Creepy Tale』シリーズなので、物語の繋がりはありません。

 

主な良かった点

  • よく作られた、なぞ解きがおもしろい
  • 不気味さが良く出たグラフィックやデザイン

主な不満点

  • 物を拾える範囲が狭い
  • 拾えるアイテムに「手のマーク」がつかない物がある

それでは詳しく書いていきます。
プレイしたのはSwitch版です。

なぞ解きに関してのネタバレなしです。

概要

23年8月19日時点の情報です。

発売日 PS4、PS5版  2023年8月16日
Xboxシリーズ版  2023年8月16日
Switch版 2023年8月17日
発売元 Switch版 Sometimes You
Xboxシリーズ Sometimes You
PS4、PS5版 EVGENIY KOLPAKOV
開発元 Creepy Brothers
ハード Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xboxシリーズ
ジャンル パズル、ホラーアドベンチャー
プレイ人数 1人
IARC 16+(16才以上対象)
通常価格(税込) 【ダウンロード】
Switch版 999円
PS4、PS5版 各1,210円
Xboxシリーズ 1,150円
公式サイト Creepy Tale: Ingrid Penance(任天堂公式サイト)
画像の出典 画像は全て、ハード本体のスクリーンショット機能で撮影したもの
権利表記 © Creepy Brothers
© Sometimes You

Nintendo Switchの動画撮影機能に対応しています。

 

 

ゲーム内容

ゲームは章仕立てで進んでいきます。

 

なぞ解き

なぞ解きをしながら進行していきます。

解決方法がいくつか用意されている場合もあります。
より良い選択肢で解決していきます。

なぞ解きのヒントとしては「見づらいが、端っこに何かある場合がある」「奥行きも関係するため、拾えるものを見逃しがち」の2つです。

 

善行と悪行

右手が良い行いをした善行の数、左手が悪い行いをした悪行の数です。

初期はどちらも5つです。

なぞ解きを「善行をして解決する」か、「悪行をして解決する」か、「助けに応じる」か、など行動によって数は変わります。

 

マルチエンディング

調べたところによると、エンディングは3つ。
善行と悪行の数によって、エンディングが変わります。

ちなみに私は画像のとおり。
これでノーマルエンドでした。

 

選択肢

選択肢が出ることがあります。

左右どちらかの本のページを破ります。

 

 

けっこうな暴力シーンあり

今作の対象年齢は16歳以上となっています。
理由の記載では「激しい暴力」とあります。

「暴力」と聞くと「殴る蹴る」を想像しがちですが、今作には「殺害シーン」があります。

小さなお子様向けではありません。

 

 

設定と操作方法

 

 

良い点

よく作られた、なぞ解きがおもしろい

難しめではあるのですが、とても良く作られたなぞ解きで、夢中になってプレイしました。

基本的にアイテムを得るために行動し、そのアイテムを使って行動する、という感じです。

「このアイテムはここで使うの?」という意外性もあり、楽しめました。

解法がいくつかあるので、家族や友人のプレイを見て、「こんな手があったのか!」と驚くこともあると思います。

 

不気味さが良く出たグラフィックやデザイン

暗めで、アニメ調のグラフィック。
悪魔の類が登場しますが、どの悪魔も不気味さ満点です。

雰囲気に沿ったグラフィックとデザインで、引き込まれました。

 

イングリッドのキャラクター性がよくわかる演出

ワガママ少女・イングリッド。
自分勝手で、上から目線で「イヤなやつ」なのです。

しかし、「ふん!」という言い方や、ドアを蹴って開けるなど、イングリッドのキャラクター性がとてもよくわかる演出が気に入りました。

改心したかどうかは置いておいて、イングリッドのイヤさがとてもよくわかりました。

 

 

不満点

物を拾える範囲が狭い

アイテムが足りず、行ったり来たり。
どこを探しても見つからず・・・と思ったら普通に落ちていたという。

実は物を拾える範囲が狭く、ピンポイントで移動しないと「手のマーク」が出ません。
奥行きも少しあるので、拾いそこないがないか入念に見たり、歩かないといけません。

もう少し設定が甘くてもいいのに、と思いました。

 

拾えるアイテムに「手のマーク」がつかない物がある

基本的に拾えるアイテムは「手のマーク」がつきます。
なので、アイテムがあることがすぐにわかるのですが、物によっては「手のマーク」がつきません。

すべてのアイテムに「手のマーク」がついてほしかったです。
まぁ、バグなのかもしれませんが。

 

 

気になった点

携帯モードだと上下左右が暗い

Switchを手持ちでプレイしていたのですが、Switchの本体設定で一番明るくしても、上下左右が暗めです。
おかげで「なぜか進めないと思っていたら、穴だった」ということがありました。

テレビ画面でプレイすると気にならなかったので、テレビ画面の方が見やすいと思います。

 

 

プレイ状況

ソフトウェア ダウンロード
プレイ時間 約7時間

 

 

『Creepy Tale:Ingrid Penance』の総合評価・レビュー

『パンを踏んだ娘』のゲーム化ということと、海外製インディーということで、そこまで期待しないでプレイを開始しました。

しかし、どんどんのめり込んでいきました。

ストーリーもしっかりしていますし、なぞ解きもおもしろい。
期待以上の出来でした。

これをきっかけに『パンを踏んだ娘』の原作を読んでみたいと思いました。
NHK教育の影絵風アニメのストーリーしか知らないので。

 

レビュー

総合評価
シナリオ
操作性
システム
キャラクター
ビジュアル
音楽

夫からもちょっと言わせてくれ

妻のクリア後にプレイ。
この手の海外インディーゲームは駄作も多いのですが、意外にも完成度が高く、楽しめました。

善行・悪行、謎の解き方によってエンディングが変わるのも良いですし、一貫した雰囲気や、フルボイスな点も気合を感じました。
まぁ、翻訳はちょっと怪しいですが。

不気味なキャラクターだらけですが、どこか愛嬌があり可愛らしく見えるものもいて、気分が悪くなるほどではありませんでした。

残酷な場面も多いですし謎解きの難易度的にも、小さいお子さんにはオススメできません。
ですが、中学生くらいならプレイしてみても良いかもしれません。
なにより、教訓にもなりますしね。

 

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