OU 感想・レビュー byみなと / だれかとなにかのあいだに紡がれる、唯一無二の世界

今日のレビューは、『OU』です。
読み方は、正確には「オーゥ」という感じでしょうか。

伝わりづらいので「オーユー」と呼んでいます。

語源や意味などは作中で語られますのでここでは割愛しますが、正確な表記はロゴにあるとおり『οὐ』です。

気になるかもしれませんが、調べるのはクリアしてからにした方が良いです。

 

主な良かった点

  • 絵本のような美しいグラフィック
  • 哲学的な物語

主な不満点

  • 操作性はよくない
  • 淡々とした進行

それではネタバレなしで詳しく書いていきます。

概要

23年9月20日時点の情報です。

発売日 2023年8月31日
発売元 ジー・モード
開発元 room6
ハード Nintendo Switch
ジャンル ピクチャレスク・アドベンチャー
プレイ人数 1人
IARC 3+(3才以上対象)
通常価格(税込) ダウンロードソフト 2,400円
公式サイト OU(ジー・モード公式サイト)
画像の出典 画像は全て、ハード本体のスクリーンショット機能で撮影したもの
権利表記 © G-MODE Corporation

Nintendo Switchの動画撮影機能に対応しています。

 

 

ゲーム内容

主人公は「OU」と呼ばれます。
不思議な世界「ウクロニア」で目覚めたOUは、「サリー」というオポッサムに導かれ、この世界を渡り歩いていきます。

 

水で移動

ウクロニアでは、一枚絵のような舞台を横スクロールで探索します。

場面間の移動は、水などの液体に飛び込むことでおこないます。

 

ふせん

OUは「ふせん」というアイテムを使い、物の名前などをリストアップすることができます。
気になるところを調べるか、ふせんを投げつけることで貼ることができます。

 

貼ったふせんは、メニュー画面で確認できます。

 

ふせんは複数種類あり、投げた時の効果が違うものもあります。
投げる時に「ZL・ZR」で切り替えられます。

多くのふせんは絵柄が違うだけで、ふせんを貼った場所の近くで「ZR」を押すと、貼った後のふせんでも別の絵柄に切り替えられます。

 

 

良い点

絵本のような美しいグラフィック

全編において、手描きの美しいグラフィックを堪能できます。

全体的にセピア調な色合いで物悲しいなか、水面や月などの印象的なものは鮮やかな色彩で表現しています。

印象的な画作りな場面が多く、ついついスクショを撮りたくなりました。

 

哲学的な物語

「だれかと なにかの あいだに」と表現される今作の物語と、この世界のなりたち。

非常に哲学的なセリフも出てきますし、考えさせられる物語でした。

世界の真実にたどり着くには、最低でも3周する(エンドロールを3回観る)必要があります。
1周あたりは短いですし、種明かしはとても驚くべき内容でした。
ぜひ、最後までプレイしていただきたいです。

 

叙情的なギターの旋律

全編に流れるギターの旋律は、抒情的で雰囲気に合っていました。

場面や状況によっても変化し、曲の変化で心情もくみ取れました。

 

 

不満点

操作性はよくない

「ふせん」のシステム自体は良いですが、投げる時の動作は扱いづらく感じました。

調べたいものを調べる時も動きは良くなく、サリーが邪魔になる時もありました。

 

淡々とした進行

場面から場面へ移動しながら進行しますが、移動時には短いロードが入ります。

ただ通り過ぎるだけの場面も多く、足も速くはないので、どうしても「移動するだけ」の時間が長くなります。
ロードが短いとはいえ、頻発すると操作できる時間も減りますし、より不満はかさみます。

ロード画面の絵は必見ですし、場面転換にも意味はあるのですが・・・。
自由に戻れる場面も多くありませんし、淡々とした進行が「イライラ」に変わることもありました。

 

 

プレイ状況

ソフトウェア ダウンロードソフト
プレイ時間 4時間

 

 

『OU』の総合評価・レビュー

「よくこの着眼点でゲームを作ったな」というのが、トゥルーエンドを見たあとの印象です。
なかなかこういう発想には至らない、唯一無二の作品だと感じました。

ただ、そのイメージを形にするのに全力を投じたのか、ゲームとしての「楽しさ」や「気持ちよさ」は犠牲になっています。

誰にでもオススメできる作品ではありませんが、他にはない方向性の世界観ですし、プレイする人によって感じ方が変わる作品です。
気になった人はぜひプレイしてみて、自分なりの感想を大事にしてほしいです。

 

レビュー

総合評価
シナリオ
操作性
システム
キャラクター
ビジュアル
音楽
オススメ
Behind the Frame 〜とっておきの景色を〜 感想・レビュー byみなと / 丁寧なイラストが光るコンパクトな感動作

絵画がテーマの謎解きアドベンチャー『Behind the Frame』の感想・レビューです。非常に短いですが、値段を気にしなければとてもオススメ。

  • B!

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