はじめに
ともです。
『ゴジラ-1.0』を鑑賞しました。
感想をネタバレなしでお伝えします。
最後まで、是非ともお付き合いください。
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目次
序章
「ゴジラ」を観たのは数年前。
夫に勧められて初代の『ゴジラ』を観た。
特撮技術のクオリティに驚かされ、50年以上前とは思えないほどだった。
そして、今から数か月前、ネットで偶然見つけたのが、小学館『学習まんが人物館 円谷英二』だった。
と思い、購入して読んでみた。
そこには、飛行機へのあこがれ、活動写真との出会い、『キングコング』の衝撃と、彼が歩んできた道のりが漫画で描かれていた。
と興味が出てきた。
さらに夫も
と身を乗り出してきた。
(夫は、平成ゴジラシリーズはすでに視聴済みで『ゴジラVSモスラ』からは映画館で観たという。
幼い頃からゴジラやウルトラマンが好きなのだ。)
ゴジラ熱が高まりつつある私たちは、ゴジラの平成シリーズを子どもたちも巻き込んでDVDで視聴した。
恐怖の対象であるゴジラが、かわいいらしくも見えたし、カッコよくも見えた。
時に対決する怪獣を応援し、時にゴジラを応援した。
エンターテインメント性の高いゴジラは家族全員、楽しんで観ることができたのである。
そう「楽しんで観た」のである。
その後、発表された『ゴジラ-1.0』。
「戦後の日本をゴジラが襲う」という鬼畜さに不安がつのった。
ゴジラに立ち向かえる力が戦後の日本にあるはずがない。
悲しみを乗り越え、復興に全力疾走している日本。
武器もあるのか、ないのかわからない。
あんなに楽しんで観ることができたゴジラ。
あの『シン・ゴジラ』だって、自衛隊やアメリカ軍などが背後にいるとわかっているから、ある意味安心して観られたのだ。
今や咆哮シーンは美しすぎて泣いてしまうほどに。
しかし、平成VSシリーズも観終わり、ゴジラ熱がグツグツと高まっている今、観ないわけにはいかない。
そこで、夫婦で映画館に見に行った。
なお、ネタバレについては極力話さないので、安心してほしい。
ネタバレなしの感想・レビュー
キャスティング最高!
まず、敷島役の神木隆之介さんの演技が神がかっている。
恐怖に怯える様と、死をも恐れぬ鋭い眼光のギャップなど、今年のアカデミー賞主演男優賞は彼で決まりではないのか、というくらい、スゴイ!!
ネタバレしないので、詳しくは言えないが、とにかく見てほしい。
あと、典子役・浜辺美波さんの「あれが・・・ゴジラ・・・」。
予告編でも垣間見ることができるが、一連の流れでこそ、あのセリフ、あの表情は生きてくるので、注目して見てほしい。
他にも橘役の青木崇高さんの悲痛で、怒りに満ちた演技が最高だったし、野田役の吉岡秀隆さんの優しさとちょっと読めない感じも役にピッタリだった。
とにかく、キャスティングが文句なし!
エキストラの方も(がっつり注目していたわけではないが)、演技指導が徹底しているのか、見事だった。
着ている服も「ザ・昭和!」な感じで良かった。
まぁ、とある企業の紺色の作業着が真新しすぎて、違和感が残ったけれども・・・。
ドラマパートだって負けてない
ずーっとゴジラが登場しているわけではない。
ドラマパートがあってこそ、この映画は成り立っているので、ドラマパートも重要だ。
そのドラマパートも、とても良かった。
自分一人の力では非力すぎる、強大な「戦争」というものに打ちのめされた人々に泣いた。
まぁ、群衆の中、なぜ・・・ザザッ・・・が、わか・・・ザザッ・・・は、疑問だが、おおむね良かった。
すまない。
通信状態がおかしいようだ。
ゴジラという恐怖
ゴジラの登場シーンは大迫力であった。
映画館で観たせいもあるとは思うが、あれはDVDで観たとしても、良いシーンだと思う。
「この場面のゴジラが良かった」ではなく、「すべての登場シーンが良かった」だ。
音響の効果も良く、光が見えてからの爆音も、リアリティがあってよかった。
そうリアリティだ。
この映画はリアリティがある。
容赦のないゴジラの猛攻に、なす術のない人々。
『シン・ゴジラ』よりも人々の非力さが伝わってくる。
この人間とゴジラの、あまりにもかけ離れた「力」に恐怖を感じた。
この恐怖に泣いた。
恐怖で泣いたのは初めてだった。
この映画、全年齢対象なので、子どもでも観られる。
そもそも話がわかるのか不安ではあるが、出血シーンはケガ程度だし、戦争の生臭さもない。
そういう点では観ても大丈夫。
ただゴジラが怖いのだ。
容赦なく壊され、燃やされ、吹き飛ばされる。
こんなに怖いゴジラは初めてだった。
それを和ませてくれる唯一の癒しシーンがある。
予告にも登場していないし、公式サイトにも載っていないので、詳細は言えないが、恐怖に怯えたなら思い出してほしい。
激かわいいぞ。
ゴジラ VS 人間
当時の技術と力で、ゴジラと立ち向かえる最適解を考え、実行したのだと思う。
現実的にあれが可能だったのかはわからないが、素人考えでは良かったのかなと。
ただ・・・ザザッ・・・が登・・・ザザッ・・・をつな・・・ザザッ・・・いる間の時間が気になった。
そんなに時間のない中、一体どうやったのか、不思議である。
ん?また通信状態がおかしい。
まぁ、気にしないでくれ。よくあることだ。
ほころび
ところどころ、ほころびはある。
上記にも少し書いたが、「ん?」と思うところはあるし、ちょっと出来過ぎではある。
ただ、それをどうでもよくしてしまうほど、ゴジラが暴れ回った。
そう。
「ほころび」はゴジラで見えなくなった。
ちょっと言わせて
▼山崎貴監督作品
『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』などを手掛けた山崎監督。
私が山崎監督で好きなのは『リターナー』と『ルパン三世 THE FIRST』くらい。
すべて見ているわけではないが、ちょっと抵抗がある監督の1人だ。
それもあって、今作の出来が不安だったが、山崎監督が手掛けた作品の中で一番ではないか、というくらい良い。
なので、私と同じように抵抗がある方も安心して見られる。
▼初心者でも楽しめる?
- 歴代ゴジラを見たことがない
- ゴジラに興味を持ったことがない
という方にもオススメする。
ゴジラのことをなにも知らない人に1つだけ解説するとすれば、「ゴジラは放射能によって巨大化してしまった怪物」。(作品によって諸説あり)
ちょっと解説
いくつか解説が必要だと思ったので、記す。
Q1・「特攻」ってなに?
特別攻撃隊のこと。
飛行機に爆弾を積んだまま、航空母艦などに体当たりする攻撃隊で、飛行機に乗ったまま自爆する。
Q2・「ひとひとまるまる」ってなに?
「ひとひとまるまる」は「11時00分」のこと。
自衛隊などで言うそうです。
Q3・終戦日はいつだっけ?
1945年8月15日です。
おわりに
大画面、大音量での視聴は大当たり。
絶対、映画館で観るべきだ。
4DXなら、さらにいいかもしれない。
映画館で上映中にもう一度、いや、あと2回は観に行きたい!
それほど、魅力的だ。
余談だが、実は『ゴジラ-1.0』を見た後、別の映画を観た。
観ていると、しーんと静まり返る場面があったのだが、その時、どこかで聞いたことのある轟音が、かすかに聞こえ始めた。
そして咆哮である。
先ほどまで観ていたあのゴジラが隣のスクリーンで暴れていたのである。
あまりの出来事に笑ってしまうところだった。