2019年12月12日。
レメディー・エンターテインメントが贈るアクションアドベンチャー『CONTROL』が日本で発売されました。
クリア・トロコンしましたので、ゲーム内容・感想・レビューを書いていきます。
12月12日に公開したファーストレビューをリライト(再編集)してお届けします。
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目次
概要
ゲーム内容
『CONTROL』は、異世界からの脅威・ヒスによって侵略された連邦操作局のビル「オールデスト・ハウス」を探索する、3人称視点のアクションアドベンチャーです。
連邦操作局に訪れた女性・ジェシーが主人公で、超能力と不思議な銃「サービスウェポン」を駆使して戦います。
ヒスによって変異させられた操作局のエージェントたちが、ジェシーを襲ってきます。
「オールデスト・ハウス」内はセクター(階層)で分けられていて、ミッションによってさまざまな階層に訪れます。
セクター内は、基本的には読み込みなしで移動できます。
オートセーブです。
不気味な表現は多いですが、「エグイ描写」や「グロテスクな表現」はほとんど見られません。
血しぶきに近い表現はありますが、エフェクト感の方が強いので、そのあたりが苦手な人でも平気かもしれません。
バトル
▼サービスウェポン
弾数が自動再生する銃型の武器「サービスウェポン」が使えます。
弾数は、使用していない時に自動回復します。
敵も銃を使用してくるので、銃撃戦が多くなります。
銃の種類は、素材を使ってアンロックさせることで増えます。
▼超能力
ジェシーはサイコキネシスで近接攻撃をすることができます。
オブジェクトを破壊したりガラスを割ったりも可能です。
ゲームが進むとオブジェクトを操ってぶつけたりもできるようになります。
「シールド」「洗脳」「空中浮遊」といった超能力も使えるようになりますが、一部の超能力はサイドミッションをクリアすることで解放されます。
▼ヘルス
体力(ヘルス)は、非戦闘時に少し回復します。
敵にダメージを与えた時に落とす「ヘルス要素」を回収することでも回復します。
敵が落とした「ヘルス要素」やアイテムは、近づくだけで自動回収します。
また、後述する「コントロールポイント」を起動させることで全回復します。
コントロールポイント
オールデスト・ハウス内の至る所に「コントロールポイント」が設置されていて、これを開放することでチェックポイントになります。
ゲームオーバーになった場合、最後にアクセスした「コントロールポイント」からスタートになります。
ただし、ゲームの進行度は保存されているため、獲得したアイテム等も獲得済みになります。
- 「コントロールポイント」間のワープ
- カスタマイズアイテムの生成
- 武器の作成・強化
- スキルポイントの使用
- 「ボード防衛手段」の受注
が可能で、拠点の「コントロールポイント」では衣装変更もできます。
写真モード(フォトモード)
「OPTIONボタン」でゲームを一時停止すると、「写真モード」を起動できます。
角度や絞り、フィルターなどを自由に変えて撮影することができます。
ミッション
今作ではメインストーリーに関わるミッションのほかに、「サイドミッション」や「緊急指令」「ボード防衛手段」といったミッションも用意されています。
▼サイドミッション
サイドミッションは、NPCに話しかけたり物を調べたりすると発生するものが多いです。
サイドミッションをクリアすることで手に入る超能力もあります。
ただし、メインミッションより難易度が高いものも多いです。
▼緊急指令
緊急指令は、ゲーム中に前触れなくアラームと共に発生するミッションで、時間制限があります。
クリアすることで素材などが手に入りますが、トロフィーやメインストーリーにとって重要ではありません。
▼ボード防衛手段
「コントロールポイント」で受注できるサブクエストで、
- 特定の場所で敵を倒す
- 特定の武器や手段で敵を倒す
- 特定の種類の敵を倒す
などの依頼を、同時に3つまで受けられます。
主に素材やカスタマイズアイテムをもらえます。
スキルポイント
スキルポイントを使って、ジェシーの能力値や超能力を強化できます。
スキルポイントはメインミッションやサブミッションをクリアすると手に入るほか、「隠されたロケーション」を見つけることでも得られます。
良い点
そそる舞台設定
今作では不思議な能力を持った物品「パワーオブジェクト」や「変異アイテム」が登場します。
それは「電灯のヒモ」や「ジュークボックス」といった変哲のない見た目のものが多いですが、人類にとっては脅威になる可能性のものもあるようです。
連邦操作局は、これらのパワーオブジェクトや変異アイテムを発見・収容・管理する機関とのこと。
「捜査局」ではなく「操作局」というのもポイントですね。
他には「見つめ続けなくてはならない冷蔵庫」など、こういった不思議な物品がたくさん登場します。
ゲーム内では資料やファイルが大量に手に入り、いつでも閲覧できます。
「パワーオブジェクト」に関しては↑のように、「ID」や「収容手順」が細かく記載されていたりします。
部分的に塗りつぶされている箇所も多く、非常に謎めいていておもしろい設定だと思いました。
なんでも今作は、「SCP財団」という超常的な物品や存在を取り扱う架空の組織をモチーフにしているようです。
オカルトやSF、超常現象が好きな人には刺さる内容です。
リアリティを追求した描写や破壊表現
#CONTROL 始めました。破壊表現がスゴい(みなと) #PS4share pic.twitter.com/IhN3N5JfUB
— ゲーマー夫婦 みなとも (@gamelovebirds) December 12, 2019
ゲーム内の多くのオブジェクトを壊すことができ、その表現方法もリアルです。
壁や柱なども崩れたりして、壊せるガラス扉なら割って通り抜けることもできます。
廊下の壁も、ここまで破壊可能。
なかには穴が開いて隠された部屋や通路を発見する場合も。
ほとんどの壁は貫通できませんが、こういう壁を発見した時のよろこびは大きかったです。
ムービーシーンでは実写映像を織り交ぜたものも多く、今作の臨場感に一役かっています。
探索が楽しい
前述した「隠されたロケーション」をはじめ、オールデスト・ハウス内にはいくつもの探索要素があります。
ちょっとした柱の上に宝箱があったり、壊したガラスの向こうに資料があったり。
能力や鍵を手に入れることでも探索範囲が広がり、メトロイドヴァニア のような楽しさがありました。
アーティスティックなフィールド
オールデスト・ハウス内のデザインは前衛的で、とてもアーティスティックです。
通常の物理法則にとらわれない奇妙なエリアも多数存在し、幾何学的な異世界は大変魅力的でした。
カッコイイ超能力アクション
今作の特徴的な「超能力アクション」は、とってもカッコよかったです。
銃撃、サイコキネシス、空中浮遊などを巧みに使って敵の猛攻を退けた時は、すごく達成感がありました。
不満点
ローカライズは良くない
「余剰次元生命体」「アストラルビルディング」などなど、今作には独特でなじみのない言葉が多く登場します。
その多くは特に説明がないので、なんとなくで意味を想像する必要があります。
ただでさえ非常に特徴的な言葉が登場する作品なのに関わらず、今作のローカライズは良くありません。
↑の画像のように説明文が途中で切れてしまう資料もあります。
字幕が超高速で変わってしまい読めなかった部分や、複数の NPC が同時にしゃべっていて読めなかった部分もありました。
ストーリーがわかりづらい
ネタバレを避けるため詳しいことは伏せますが、エンディングまでプレイしても「なんのこっちゃよく分からない」という感想になってしまいました。
- ローカライズが微妙なせい
- DLC で補完
- ちゃんと資料を読み込めば理解できる
というパターンかもしれません。
僕も手に入れた資料はほぼ目を通しましたが、理解しきれている気がしません。
「ストーリーはともかく、難易度の高い超能力アクションを楽しみたい」という人なら、今作はかなりの良作だと思います。
バトル中に見づらくなる
ヒスの影響があるエリアでは、画面全体が赤く染まります。
戦闘になる場所、特にボス戦はそういったエリアでおこなうことが多いので、視覚的に見づらい場所での戦闘になります。
さらに体力が下がってピンチになると、赤黒いエフェクトが画面に出るようになります。
ピンチの時こそ敵の位置を把握したいのに、こう見づらいとままならないままゲームオーバーになることも多いです。
カスタマイズアイテムが、すぐにいっぱいになる
武器強化、キャラクター強化に使うカスタマイズアイテムは、それぞれ24個ずつしか持てません。
宝箱やミッション、戦闘でどんどん手に入るので、頻繁に分解する必要があります。
これはテンポが悪いです。
持っているカスタマイズアイテムのソートもできませんし、弱いアイテムを優先的に分解したい時も不便。
「強いアイテムを手に入れたら、自動的に弱いのを分解」「ソート機能」「所持数が多い」などの配慮があると良かったです。
気になった点
著作権がある音楽をミュートにする
オーディオ設定で気になる設定項目がありました。
「著作権がある音楽をミュートにする」
■追記
コメント欄で情報いただきました。
どうもプレイ動画配信等に配慮した設定のようです。
難易度は高め
ジェシーは意外と体力が低く、数回攻撃を受けると簡単にゲームオーバーになります。
難易度の変更もできませんし、シューティングや3Dゲームが苦手な人はとても苦戦しそうです。
ゲームオーバーになっても、直前に手に入れたアイテムやクリアしたイベントは達成済みになっているのが救い。
難しいだけならまだ良いのですが、ゲームオーバー後のロード時間がそこそこ長いのがネックです。
この辺りを念頭に置くと、死にづらくなります。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
プレイ時間 | 約40時間 |
購入した追加コンテンツ | なし |
トロフィー 状況(記事作成時現在) | 100% |
トロコン 難易度 | 普通 |
総評
超能力やオカルトを題材にしつつも、謎とアーティスティックな演出を絡めた明るめの舞台が印象的な作品でした。
結局のところよく分からない部分はありましたが、カッコイイ戦闘や人間味のある NPC も魅力的です。
ただ、ローカライズのせいで「せっかく深みのある背景が用意されているのに、もったいない」という感想にもなりました。
- 英語力がある人
- 読解力がある人
- とにかくアクションだけ楽しみたい人
今作をしっかり楽しめるのは、そんな人かもしれません。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |