評価:4
今日のレビューは、なぞ解きアドベンチャーの『バベル号ガイドブック』です。
「バタフライ・エフェクト」をモチーフにしたアドベンチャーゲームで、中国の インディーズ デベロッパー が開発しました。
主な良かった点
- 緻密に計算された謎解きとストーリー
- 魅力的なキャラクターたち
主な不満点
- 固有名詞がわかりづらい
- 一部の謎解き難易度
ネタバレはありません。
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目次
概要
ゲーム内容
「バタフライ・エフェクト」は、もともと「ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサスで竜巻が起きるか?」というアメリカの気象学者が1972年に講演した内容が基になっているそうです。
そこから「小さな力が、巡り巡って大きな影響をおよぼす。」という意味の表現となっていきました。
そう、「風が吹けば桶屋が儲かる」です。
今作は、その「バタフライ・エフェクト」をゲームシステムに組み込んだアドベンチャーゲームです。
操作方法
操作方法は↑の画像の通り・・・ではなく、プレイ中はさらに多くの操作方法があります。
Xボタン | 目標(目的)の表示 |
Lボタン + Yボタン | ステージイベントを表示 |
Lボタン + Xボタン | ミッションを表示 |
ミッション画面中にYボタン | ノートを開く |
ノート画面中にXボタン | 候補イベントを選択する |
実際は↓の画像のように使用するボタンが表示されるので、わかりやすいです。
アイコンが独特なので、覚えるのに少し慣れが必要かもしれません。
ちなみに、タッチ操作にも対応しています。
ゲームの進め方
ストーリーは、複数の人物の視点で進行します。
ストーリーによってクリア条件は異なり、失敗することで先に進めるようになるものもあります。
場合によっては、過去のストーリーに戻って条件を整える必要があるものもあります。
物を調べたり、会話をすることでイベントアイコンが手に入ります。
手に入ったイベントアイコンを「ノート画面」で組み合わせることで、「事の始まり」を導き出すことができます。
導きだした「事の始まり」に飛ぶことで、バタフライ・エフェクトを起こすことができます。
リビジョン
リビジョンで、過去を改変。(みなと)#バベル号ガイドブック #NintendoSwitch pic.twitter.com/JstiloyiGt
— ゲーマー夫婦 みなとも (@gamelovebirds) August 11, 2023
過去の改変は、主に「リビジョン」を使います。
リビジョンモードを起動し、進行中のクエストを選択。
その状態で改変できるオブジェクトを選んだ状態で、Aボタン長押し。です。
良い点
緻密に計算された謎解きとストーリー
「過去に戻って改変する」というゲームは少なくありませんが、「バタフライ・エフェクト」をしっかりと謎解きに落とし込み、視覚的にもわかりやすく表現した作品でした。
も1つ1つ追えるので、とても推理しやすいです。
ストーリーもしっかりまとまっていて、群像劇としても良質でした。
魅力的なキャラクターたち
海外製の作品ですが、ビジュアルもキャラクターも抵抗感はありませんでした。
むしろ、キャラクターはかなりかわいらしく、1人1人が個性的で魅力的でした。
ちなみに2人ともメインキャラではありません。
が、画面左上の画像と顔、違いすぎません?決め顔?
その他の良い点
- 記憶ライナーなどの収集要素
- 音楽も良質
不満点
固有名詞がわかりづらい
今作の舞台である「バベル号」は、「死んだ人間が次の転生のために訪れる巨大な船」です。
「船の中」ですが、森や工場、湖などがあり広大です。
現世とは違うからか、船の中では固有名詞のオンパレード
- ナキスギ
- 遺留物鑑賞会
- 防疫隊
- インセクトーン
- イシロガニタマ
などなど、パッと見なんのことやらわからない単語が出てきます。
特に説明なく、当たり前みたいに会話で出てくるので困ります。
まぁ、プレイしていればそのうちわかりますが・・・「ようわからん!」ってなっちゃう人もいるかと。
操作方法もちょっとゴチャゴチャしていますし、慣れていない序盤でつまづく人は多そうです。
一部の謎解き難易度
終盤のいくつかの謎解きは、ノートで解放を導き出してもすんなり解決しないものがあります。
目標のステージにいると「そこが正解」と言ってくれますが、実際は改変のための条件が足りないのです。
関連している事柄はすでに見ているので、記憶力があれば問題はないかもしれませんが・・・。
気になった点
未回収の伏線
すみずみまで調べ回れば発見できるのかもしれませんが、「あれって何だったんだろう」「あの人、結局何者で目的は?」など、未回収になっている伏線がありました。
気になります。
ちょっとローカライズが不安
全体的に問題なく日本語翻訳できていますが、
- その言い方、日本人は使わないな
- 回りくどくて分かりづらい表現だな
- 性別間違ってません?
といった、ちょっと不安になるローカライズでした。
あと、少し誤字脱字や、伸ばし棒(ー)の打ち間違いなどもありました。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロードソフト |
プレイ時間 | 12時間 |
『バベル号ガイドブック』の総合評価・レビュー
「バタフライ・エフェクト」をしっかりと謎解きアドベンチャーに落とし込み、かつストーリーも破綻なくキレイにまとめた秀作でした。
わかりづらいシステムや単語も多いですが、慣れれば問題ないかと思いますし、キャラクターも魅力的でオススメです。
アドバイスとしては、「怪しいなと思ったら、紙か何かにメモっておく」と良いかと思います。
後でその場所に戻る必要があるかもしれませんよ。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
-
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