はじめに
2020年10月29日に、『真・女神転生III NOCTURNE』のリマスター版が発売されます。
ファンの間では「名作」と名高い作品ですが、今回初めて『真・女神転生(メガテン)』に触れる人にとっては、どうでしょう?
特にPS系としては、PS2の同作以降出ていない『メガテン』。
『ペルソナ5』がきっかけでアトラスに興味を持った人は、この『メガテン』というゲームがどういうものか、気になるところかと思います。
そこで今回は、『メガテン』と『ペルソナ』の何が違うのか、どこが同じなのかを伝えていきます。
ここはあえて伝わりやすく、「『メガテン』の多くの作品で共通している部分や『メガテン3』の特徴」と「『ペルソナ3』以降のナンバリング作品で共通している特徴」とを比較していきます。
ココが違う!
- 『メガテン』は非日常 / 『ペルソナ』は日常
- 『メガテン』は悪魔 / 『ペルソナ』はシャドウとペルソナ
- 『メガテン』は仲間ではなく「仲魔」
- 『メガテン』はマルチエンディング
- 『ペルソナ』はカレンダーの通りにイベントが進む
ココが同じ!
- 無口な主人公
- 登場する神話的存在
- スキルの名前や効果
- 属性が重要なバトル
- 悪魔(ペルソナ)合体
- 魅力的な音楽
この記事はみなとがお伝えします。
画像はゲーム画面をスクリーンショット機能で保存したものや、『メガテンTCG』の画像です。
スポンサーリンク
目次
『メガテン』と『ペルソナ』はココが違う!
『メガテン』は非日常 / 『ペルソナ』は日常
東京が死んで、僕が生まれた
これは、『メガテン3』のキャッチコピーです。
ネタバレでもなんでもなく、冒頭いきなり東京が滅ぶのが『メガテン3』。
他の『メガテン』作品でも、序盤に東京が水没したり、南極がえらいことになったり、怪しい宗教団体が世界を支配したりしています。
非日常の世界では、それぞれ現実とは全く異なる価値観や商売、常識が見られるようになります。
現実世界が滅び、現実が入り交ざった「非現実」を遊べるのが、『メガテン』という作品です。
『ペルソナ』の多くは、日常に落ちてきた「非日常」と対決するお話です。
「日常」を大事にし、この世界が壊れたり滅んだりしないよう、日常に帰れるよう戦うお話。
現実世界と同じように生活し、現代社会を映したストーリー展開や文明を遊べます。
そうそう、『メガテン』の通貨は主に「マッカ(魔貨)」。
『ペルソナ』の通貨は主に「円」。
こういったところでも「非日常」と「日常」の違いが見て取れます。
『メガテン』は悪魔 / 『ペルソナ』はシャドウとペルソナ
『メガテン』には、神話や伝承に登場する超常的な存在が多く登場します。
これらは総称として「悪魔」と呼んでいます。
乱暴ですね!でも、全部「悪魔」です。
『ペルソナ』でも、『メガテン』で登場する「悪魔」が登場します。
しかし『ペルソナ』では「悪魔」ではなく「ペルソナ」と呼んでいます。
『ペルソナ5』では、敵として登場したものは「シャドウ」。
シャドウが深層心理の仮面の1つだと認識したら「ペルソナ」になります。
『ペルソナ3』と『ペルソナ4』でも敵は「シャドウ」ですが、見た目が違うだけで『ペルソナ5』と同じものだと思っていて良いです。
明確な違いは、
『ペルソナ』のシャドウもペルソナも、人間の認識・想像上の神話的存在が姿を得たもの。
に対し、
『メガテン』の悪魔は、まさにその悪魔それ自身。
である点です。
『メガテン』は仲間ではなく「仲魔」
『メガテン』で敵として登場する悪魔は、会話をして仲間に引き入れることができます。
仲間となった悪魔は「仲魔」。
基本的に『メガテン』では主人公と、この仲魔でパーティーを組んで戦います。
目的を共にする「仲間」は、あまり出てきませんし一緒に戦ってくれません。
『ペルソナ5』は『ペルソナ3』や『4』とは異なり、シャドウと会話をしてペルソナを手に入れることができます。
主人公は銃も使えますし。
あ、『メガテン3』はちょっと特殊で、主人公も悪魔です。
銃は使えません。
『メガテン』はマルチエンディング
『ペルソナ』もエンディングが複数ある場合がありますが、「バッド」「ノーマル」「トゥルー」といったエンドですね。
『メガテン』の場合は、「どれが良いとも言えない」というエンディングが複数用意されています。
多くの『メガテン』で採用されているのは、
- ロウ
- ニュートラル
- カオス
の3種類です。
ロウは「秩序」。
規律や法に準じる思想です。
ニュートラルは「中庸(ちゅうよう)」。
極端にせず、バランスを重要視する思想です。
カオスは「混沌」。
自由や力を重んじる思想です。
ゲーム中の行動や選択肢でルートが決まっていきます。
どれが正解でもないのが、『メガテン』の特徴です。
エンディングも5種類以上用意されていますので、ルート選択は悩むところでしょう。
ルートによって戦うボスやイベントが異なりますが、やはりどれが正解かは人によるところだと思います。
『ペルソナ』はカレンダーの通りにイベントが進む
『ペルソナ3』以降に採用された「カレンダーシステム」は、今やシリーズの特徴を表す重要な要素です。
日付によって起こるイベントがあり、物語の経過や行事、事件もカレンダーによって進んでいきます。
昼と夜は自由に行動できる時間や回数に限りがあり、その限られた時間の中でどう過ごし、何を得るかが重要になってきます。
人間力ステータスの上昇や、人との関わりを深める「コミュイベント(『P5』ではコープ)」も、限られた時間でどうこなすかが日常パートでのだいご味と言えるでしょう。
主人公も高校生ですし、学校や同級生との関係性も描きやすいです。
『メガテン』だと、そもそも日常が破壊されているのでカレンダーシステムは使えません。
主人公は街を渡り歩いて情報を得たり、フィールドやダンジョンで敵と戦ったりと、比較的オーソドックスなRPGと近い進行になります。
『メガテン』と『ペルソナ』はココが同じ!
無口な主人公
『メガテン』も『ペルソナ』も、主人公はしゃべらないキャラなことが多いです。
セリフは掛け声や選択肢程度で、名前はプレイヤーが設定できます。
実際はゲーム開始時に主人公の名前を自由に決められます。
『ペルソナ5』の「ジョーカー」はコードネームですし、『ペルソナ4』の「番長」はユーザーが付けたあだ名。
どの主人公も公式設定の名前はなく(アニメで設定はされますが)、プレイヤーが自由に付けられます。
そして、多くの作品で主人公は若い男性です。
登場する神話的存在
- ベルゼブブ
- シヴァ
- ヤマタノオロチ
など、登場する悪魔やペルソナは、神話や伝承に登場する存在です。
ゲームオリジナルのものは、多くありません。
- スカディ
- アルダー
- マダ
など、他のゲームではあまり聞かない名前も出てきますが、きちんと伝承があります。
ゾロアスターやマヤ、バリ島などの神話からも登場していますよ。
最近の作品なら悪魔やペルソナの解説も読めますので、資料的な価値もあります。
スキルの名前や効果
- 火属性の魔法は、アギ系
- 回復魔法は、ディア系
- 強化魔法は、カジャ系
『メガテン』も『ペルソナ』も独特な名前の魔法が登場しますが、両シリーズで名前や効果はほぼ統一されています。
なので、『ペルソナ』ユーザーでもすんなり効果が分かると思います。
例えば『メガテン3』の「常世の祈り」と『ペルソナ5』の「メシアライザー」が同じ効果。
『メガテン3』での風属性魔法は「ザン(衝撃系)」で、『ペルソナ5』では「ガル(疾風系)」。
あとは「貫通」の効果が微妙に違ったり、「カジャ系」の効果範囲や有効回数が違ったり・・・。
「ん?」と思ったらスキルの効果の確認は必要かもしれません。
属性や補助スキルが重要なバトル
現在の『ペルソナ』が採用している属性バトルの源流は、『メガテン3』が作ったと言われています。
『メガテン3』、『メガテン4』、『メガテン4F』のバトルは「プレスターンバトル」。
相手の弱点を突いたり、クリティカルを取ることで行動回数が増えます。
逆に弱点を突かれたりすると、相手の行動回数が増えます。
印象的には『ペルソナ』より『メガテン』の方が、不利になった時の状況がキツいです。
なので、敵も味方も弱点属性が設定されていることが多く、「いかに弱点を突くか」が大事になります。
さらに、「カジャ系(強化)」や「ンダ系(弱体)」等のスキルや、そのリセットスキルも重要。
「毒」や「睡眠」もバカにできません。
このようにどちらのシリーズも、属性や補助スキルが大活躍します。
ボスキャラでも状態異常にかかることが多いので、持ち腐れになりません。
悪魔(ペルソナ)合体
2体以上の悪魔(ペルソナ)を合体させて、より強力な1体を生み出す。
これは『メガテン』も『ペルソナ』も、さらに言えば派生作品もほぼ全てに共通する重要なシステムです。
実際、合体にはたくさんのこだわりと時間を使うことになります。
基本的な2身合体以外にも、
- 3身合体
- イケニエ合体
- 魔人合体
- 御霊合体
- 剣合体
- 特殊合体
などなど、作品によってさまざまな合体方式が採用されています。
また、『メガテン』(『3』以降)なら「悪魔全書」、『ペルソナ』なら「ペルソナ全書」で、これまで入手したことのある悪魔(ペルソナ)を有料で呼び出せます。
魅力的な音楽
『メガテン』のメイン作曲家は、『3』より前は増子司さん。
『3』以降は目黒将司さんが担当されています。
目黒将司さんは『ペルソナ』でもお馴染みの作曲家さんですよね。
『ペルソナ』ではボーカル曲が多く採用されていますが、『メガテン』では多くありません。
おわりに
さて、『メガテン』と『ペルソナ』の比較はいかがでしたか?
かなり個人的な主観が入った比較になりましたが、ある程度参考にはなったと思います。
もちろん違う部分は多いのですが、共通するところもたくさんある両シリーズ。
どちらかのファンが、もう片方も気に入ってくだされば、この記事を書いた甲斐があります。
さて、今回の記事は【週刊アトラス】と題しました。
今後も日曜日には、できるだけアトラスに関連した記事を執筆し、アトラスを全力で応援していこうと思っています。
私たち夫婦にとって、かけがえのない作品を生んでくれたアトラス。
私たちも変身をして、『メガテン3リマスター』を盛り上げていきますよ!