ガストの定番シリーズである『アトリエ』の17作目『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜』をレビューします。
2016年にPS+のフリープレイで配信されたもので、PS3版、PS4版、VITA版を落としていますが、主にプレイしたのはVITA版。
カメラ操作以外で、各版の大きな違いは気づけませんでした。
全て、ネットワークを介した「クロスセーブ」が可能です。
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目次
概要
『アトリエ』シリーズの主なシステム
『アトリエ』シリーズは、
- 主人公が「錬金術士」
- 様々なアイテムや、依頼の品等を「調合」で作り上げる
- 調合のための素材アイテムは、採取地におもむき集めることになる
- 採取地にはモンスターがいるため、戦闘をする必要がある
主にこのようなシステムです。
主人公は、基本的には肉弾戦は得意ではなく、爆弾アイテムを投げつける等で戦います。
作品によりますが、「護衛」という形で仲間キャラに同行してもらい、一緒に戦ってもらうことになります。
仲間キャラには「友好度」が設定されていることも多く、一緒に戦ったり、イベントをこなしたりして上げていきます。
「友好度」によっては、特別なイベントが発生したり、専用エンディングが見られたりします。
作品にもよりますが、ゲーム内で「期限」が設けられている作品も多く、「期限」までに目的を達成したか否かでエンディングが分岐します。
『ソフィーのアトリエ』では・・・
一部の依頼やウワサを除き、「期限」は設けられていません。
「プラフタ」というキャラクターの記憶を取り戻すことが主な目的となり、どれだけ時間がかかっても大丈夫。
マルチエンディング は採用していません。
2周目も無いです。
ラスボスを倒してエンディングを見た後は、そのままの状態で続きができます。
- 戦闘は最大4人で行う。ソフィーは必ず参加。
- 仲間もアイテムを使うことができるが、使用できるアイテムは限られる。
- 戦闘参加者以外も常に同行しているため、経験値は平等に得られるし、戦闘中以外ならパーティ入れ替えも可。
- 戦闘不能者にも経験値が入る。
- 戦闘レベルの上限は20。
ただし、それで成長が打ち止めになる訳ではなく、経験値を得ることでポイントを獲得し、そのポイントを振り分けることで任意のステータスを成長させたり、スキルを習得したりできる。
調合で作るアイテムは、一度に作成できる個数がアイテムにより固定。
例えば「一回の調合で5個作成できるアイテム」を20個作成したい場合、4回調合作業をする必要がある。
今作では「錬金釜」を調合でカスタマイズすることが可能。
「錬金釜」自体も数種類手に入るため、調合するアイテムや欲しい効果によって、使用する釜を選択することになる。
ソフィーの錬金レベルの上限は50。
高レベルのアイテムも、基本的には失敗せずに作成できるが、品質は下がる。
良い点
パズル要素の強い調合
シリーズでの最大の魅力は、なんといっても「調合」。
今作では、調合に使う素材一つ一つに「サイズ」が設定してあり、最大3×3のブロックで表示される。
調合で素材を釜に投入する際、このブロックの形や色を考慮してハメていく。
配置する位置や順番で成果が大きく変わるので、有用な効果の発現をねらい、何度も試行錯誤するのがホントに楽しい。
プレイ時間の半数近くは、この調合をしていたと思います。
中毒性抜群!
ソフィーが可愛い
シリーズ最カワなんじゃないか・・・?
1つ1つの仕草も凝ってて可愛らしいし、性格も良い。
見た目的には、親友のモニカの方がドストライクなのだが、ちょっと性格キツイ・・・。
まぁ、モニカは常に戦闘メンバーに入れていましたが。
ソフィーを始めとする、彼女の住む街「キルヘン・ベル」に、最初から住んでいる人達。
彼らのキャラクターデザインを担当したのが、NOCO氏。
時間制限が無い
『アトリエ』シリーズの多くは、ゲーム内で3年や5年などの「期限」が設定されています。
その「期限」までに何を成したかで、エンディングが分岐する。
しかし今作では、その「期限」は採用されていません。
おかげで、ゆったり自分のペースで話を進めることができました。
納得のいくまで調合を楽しむこともできました。
レシピ発想が楽しい
今作の調合レシピは、人に教えてもらったり、本を読んだりして得るものは少ないです。
自分で「キー」となる行動を取り、「発想」することで増えていきます。
発想のヒントはメニューの「レシピ発想」で確認できます。
例えば「○○を倒す」、「○○を調べる」、「戦闘で負ける」、「○○を手に入れる」、「○○の特性を持った□□を調合する」などなど・・・。
思いがけない行動が発想に至ったりすることも多く、ゲームプレイに幅を持たせています。
不満点
レシピ発想の「条件」
基本的には楽しい「レシピ発想」ですが、その中にいくつか気に入らない「条件」があります。
1つは、「依頼を断る」というもの。
それまで真面目にキッチリ依頼をこなしてきたのに、そのレシピ発想のためだけに「依頼を受けてはキャンセルする」というのを何度かやらなくてはなりません。
その度にカフェ(依頼斡旋所)のマスターからは文句を言われるし、心地よいものではありません。
もう1つは、「○○の人の話を聞く」というもの。
この条件となっている人は、街に住む名もなき「モブ」。
しかも、時間によってはいない人。
まさか「モブキャラ」と会話するのが条件になっているとは思わず、このレシピ発想は大分後半になってしまった。
ファルコムじゃあるまいし。
設定と描写に矛盾がある
とあるキャラは、自他共に認める「美人さん」。
が、実際はモデリングの関係からか、あまり「美人」とは・・・。
モニカを差し置いて「美人」を名乗るのはどうかと。
とあるキャラは、人形師。
人形を自作し、人形劇を興じることもできる職人。
なのだが、実際に人形を操る姿は見られません。
戦闘でも使わないし、自宅にも「人形本体」は置いていません。
「プラフタ」関連のイベントのためだけの設定に見えます。
とあるキャラは、プロ並みに歌が上手い。
実際に歌うシーンがあるのですが、言うほど上手いとは・・・。
声優さんの名誉のために、誰とは言いませんが。
せめて歌のジャンルだけでも、キャラクターに合ったものにすれば良いのに。
ソフィーは思いやりがあり、明るくて社交的で、素敵な女の子。
が、なぜか「プレゼントのお返しに来た人」に対し、居留守を使うことができる。
戦闘はあまり楽しくない
「攻撃スタンス」と「防御スタンス」を切り替えて戦うのですが、「防御スタンス」はあまり使わなかったです。
そもそも戦闘バランス自体、結構大味。
モーションはカッコいいんだけど・・・。
気付きづらい要素
上述した「レシピ発想条件」以外にも、普通にプレイしていても気付きづらい要素がいくつかあります。
トロフィー に関わってくるものもあるので、トロフィーねらいの人は注意。
ここでいくつか挙げておきます。
▼カフェのピアノ
カフェにあるピアノを調べると、イベントが発生します。
ゲーム内時間で、1日1回は調べておきましょう。
▼賢者の石
錬金術といえば、賢者の石。
ラスボスを倒す前に賢者の石を調合しておかないと、起きないイベントがあります。
低品質でもいいから、一度は作っておこう。
作成せずにラスボスを倒してしまった場合、そのデータではもう見れません。
▼無料DLC(ダウンロードコンテンツ)
今作の無料 DLC で「新採取地」と「後日談」が配信されています。
どちらもクリア後要素ですが、かなり重要なDLCなので、今作をプレイしている人は必ずダウンロードしましょう。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロード版 |
プレイ時間 | 63時間 |
シリーズのプレイ状況(みなと) ※記事作成時点 |
エリーのアトリエ ~ザールブルグの錬金術士2~ (PS) マナケミア2 ~おちた学園と錬金術士たち~(PS2) トトリのアトリエPlus ~アーランドの錬金術士2~(VITA) メルルのアトリエPlus ~アーランドの錬金術士3~(VITA) |
トロフィー 状況 | 91% |
トロコン 難易度 | 普通 1つ時限トロフィーあり |
総評
「期限」が無いことや、調合のシステムは好感触。
自分の中での評価もまずまずですが、NOCO氏の絵の魅力に助けられている部分は大きいです。
ソフィーやモニカに出会えたことは、かなりの収穫です。
逆に、もう一人のデザイナー・ゆーげん氏の絵は、僕の好みではありませんでした。
なので、次作の『フィリスのアトリエ』は、今のところプレイ候補に入っていません。
余談ですが、今作には、過去作に登場したキャラクターと同名のキャラが2人登場します。
パメラと、ロジーですが、過去作と同一人物って訳ではないそうです。
彼らが今作でどのような関わりを見せるか、この辺りが気になる方も、要チェックですよ。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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