2019年11月8日。
『メタルギアシリーズ』を生み出した小島秀夫監督による最新作『デスストランディング』が発売されました。
発表当時から謎と期待に満ちた作品が、ついに世に出ました。
ストーリーをクリアしましたので、感想・レビューいきます!
ストーリー部分のネタバレはナシでいきます。
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目次
概要
ゲーム内容
今作はオープンワールドタイプのアクションゲームです。
主人公・サムを操作し、荷物を運びながらアメリカ大陸を横断していきます。
今作の特徴的な部分を、サックリとお伝えします。
配達
基本的には「A地点からB地点へ荷物を運ぶ」というのが目的になります。
道なき道を進むことが多くなりますが、堅実に歩いて配達します。
- 荷物の重量に気を付ける
- 荷物のバランスに気を付ける
- 安全に通れるルートを探す
- ハシゴやロープを使うと楽になる
- 車両や荷台などで運ぶ量を増やす
- 落とし物も運ぶ
などなど、「配達」に主軸を置いたゲームシステムです。
ゲームが進むと移動能力や移動手段が増えていき、序盤より格段に楽になります。
序盤で断念しそうな人は、話を先に進めましょう!
安全に運ぶために
ただ運ぶだけではありません。
行く手を阻むさまざまな障害があります。
- 敵対勢力の妨害
- 川や崖などの地形的な障害
- ケースに入れていない荷物を劣化させる「時雨(ときう)」
- 恐怖の存在「BT」
など。
遭遇するアクシデントに対して、どのように対処するか、もしくは遭遇しないように避けるか。
を考えてプレイします。
「BT」は幽霊のような存在で、彼らと遭遇したらステルスゲームのように、見つからないように行動します。
「R1長押し」で息を止めたり、「〇」でしゃがんだりすると見つかりづらいです。
対抗手段もあります。
撃退することができれば、多くの素材を入手できます。
非同期のオンライン要素
今作のオンライン要素は、対戦やリアルタイムでの協力プレイではなく、ゆるく繋がり助け合うタイプ。
他プレイヤーが設置したハシゴやロープを使うことができますし、注意書きみたいな看板を立てることもできます。
アイテムを各地にあるボックスに入れれば、シェアすることも可能です。
他にも橋や道路なども建設でき、他プレイヤーと共有することができます。
このオンライン要素は「いつでもすぐに受けられる恩恵」ではなく、まずは自力で通信エリアを拡大する必要があります。
また今作では「いいね」を送り合うシステムがあり、他プレイヤーや NPC からも「いいね」をもらうことができます。
「いいね」を集めると「配達人グレード」が上がりやすくなり、「配達人グレード」が上がるとサムの身体能力も向上します。
オドラデグ
「オドラデグ」とは、サムの左肩でパカパカする機械のこと。
「R1」ボタンでセンサーを飛ばすことができ、
- 落ちている荷物を見つける
- 敵の位置を知らせる
- BTの姿を浮かび上がらせる
- マーカーを見えるようにする
- 目的地がわかりやすくなる
- 水深や崖の勾配を表示する
などなど、便利な機能が満載です。
ゲームが進むと、さらに多機能になります。
アップデートで変わったところ。
荷物をたくさん積んでいても、すこし透けるので、オドラデクが見やすい!(みなと)#デスストでつながれ #PS4sharehttps://t.co/5S4WiQ1Mna pic.twitter.com/KGcIJjU7uA— ゲーマー夫婦 みなとも (@gamelovebirds) December 14, 2019
また、アップデートによりオドラデグが荷物に隠れなくなりました。
BTと遭遇した時は、とても頼りになります。
それでも「みづらい」と感じる場合は、「Rスティック押し込み」をするとカメラ位置が変わりますので試してみましょう。
良い点
「配達」が、とてつもなくおもしろい!
今作は「未プレイの人に楽しさが伝わりづらい作品」だと感じています。
と言うのも、今作のゲームシステムの主軸は「配達」。
配送依頼を受注して、ひたすら歩いて、納品。
その繰り返し。
いわゆる「お使いゲー」と、やっていることは基本的に同じ。
地味な絵面になることも多いですし、横でチラ見していたともも、
と疑い気味でした。
確かに、最初は不便さやわずらわしさが勝る作品ですが・・・。
- 圧倒的な映像と役者に引き込まれる
- 配達をよく分からないまま始める
- ストーリーに引き込まれる
- 段々システムを理解していく
- 配送手段が増え、楽になったり運べる量が増えたりする
- オンラインのありがたみを実感してくる
- BBのかわいさに癒される
- どんどん配達が楽しくなる
こんな流れで引き込まれていきました。
プレイすればするほど、今作の魅力に気づかされていきます。
キャラクター同士の「繋がり」。
他プレイヤーとの「繋がり」。
それらを強く感じる作品でした。
どちらも「配送が格段に楽になるシステム作り」。
オンラインの恩恵も大きかったです。
最高峰の映像美
映像の美しさに関しては、異常なほどの完成度です。
雨に濡れる地面や、川の描写などなど、大変リアルに描いています。
小物の質感や重量感などもきっちり伝わる表現力です。
デザイン性も高い。
キャストのレベルが高い
主人公・サム。
ノーマンリーダス氏そのまんまの見た目で、非常にカッコイイ。
所作や表情も大変丁寧に描写していますし、そのグラフィックの精巧さで。
という印象を受けました。
おもしろい表情もすることがあります。
今回は日本語吹き替えでプレイしていますが、声優さんの演技も素晴らしいです。
サム役の津田健次郎さんは大変ハマっていますし、あの大塚明夫さんは作中かなりしゃべります。
俳優さんや声優さんに惹かれてプレイするのも、アリだと思います。
こだわりまくったリアリティ
そもそも「配達人」という題材自体新しいですが、「配達」にフォーカスを当てたリアリティへの追及がもの凄いと感じました。
荷物の重さやバランス、ふんばること(L2やR2を押す)で坂道や荷物揺れを耐える、おしっこする。
などなど・・・。
普通考えつかないような、おもしろいリアリティを追求した作品だと感じました。
おしっこの後のキノコ。オンラインで他のプレイヤーが見つけると、食用の虫が採取できるみたい。(みなと) #PS4share #デスストでつながれ pic.twitter.com/vYiUfMsUlO
— ゲーマー夫婦 みなとも (@gamelovebirds) November 10, 2019
ちなみに、おしっこにも意味があります。
外でしても、トイレでしても。
BBがカワイイ
今作には「BB(ブリッジベイビー)」という存在が登場します。
説明は省きますが、特殊な赤ちゃんとでも言っておきましょうか。
容器に入った状態で、主人公のスーツに接続して一緒に旅をします。
容器ごとではありますが、あやしたりすることもできます。
最高のタイミングで入る音楽
基本的にはBGMの流れない配送ゲーム。
ですが、ストーリーが進み特定のタイミングでの配送中に、歌付きの音楽が流れます。
曲名とアーティスト名も合わせて表示されます。
この演出とタイミングが絶妙で、大変感動的でした。
不満点
字が小さい(改善済)
プレイ中のほとんどの時間で、文字の小ささに困っておりました。
要望が多かったのでしょう、19年12月19日現在この問題は解決しており、アップデートで「文字の大きさを変える」オプションが追加されました。
今後のプレイでは不便さは解消されそうです。
タッチパッドの暴発
他プレイヤーの建造物やハシゴなどに「いいね」をする場合、タッチパッドを押すことになります。
ですが、きちんとカメラを合わせて押さないとサムが「オーイ!」と叫んでしまいます。(コミュニケーションボタン扱い)
「叫んだせいで敵にばれる」なんて間抜けな状況になる危険もあります。
せめて「L2ボタンを押しながらタッチパッドで、叫ぶ」みたいな感じの操作方法が良かったです。
気になった点
ムービーシーンが多い
操作できない「ムービーシーン」は、多めです。
最序盤と最終盤は特に多いので、ムービーシーンが苦手な人は注意が必要かもしれません。
ですが、ストーリー自体は大変気になる話ですし、前述のように俳優さんが素晴らしいので長いムービーシーンでも、個人的には苦ではありませんでした。
- プライベートルームに入る
- シャワーや排せつをする
- クリフのフラッシュバック
これらは高い頻度で表示されるムービーシーンですが、「OPTIONボタン」でスキップが可能です。
すでに観たやつはパッパと飛ばしてしまうのが吉。
なじみのない単語が多い
- ビーチ(「彼岸」のような生死の狭間にある精神世界のようなもの)
- カイラル通信(ビーチを使った次世代の通信手段)
- DOOMS(超能力者)
- Qpid(カイラル通信を繋ぐための起動ツール)
などなど、今作には「簡単には意味が理解できない固有名詞」が多く登場します。
その名前の由来など、ゲーム内の資料を読めば合点がいきますが、すんなり受け入れるのは難しいところ。
↑のカッコ書きも、みなとの解釈なので間違っているかも・・・。
そのため、ストーリー自体も「何を言っているんだろう」「どうしてそうなったんかな」と疑問も出がちです。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
プレイ時間 | 約100時間 |
トロフィー 状況(記事作成時現在) | 75% |
トロコン 難易度 | 難しくはないが、時間がかかる |
総評
100時間近くかけてクリアしました。
それでもまだまだ遊べる作品です。
「配達特化」という、非常に挑戦的で新しいゲームでした。
こんな作品が世に出て、遊ぶことができて大変うれしいです。
ゲーム部分自体は賛否が分かれそうな作品ですが、人それぞれ別の楽しみ方を見出せる作品なので、色々な人にプレイしていただきたいです。
あと、今作はヘッドホン着用推奨です!臨場感が段違いですよ。
余談ですが、プレイ中に誕生日を迎えるとゲーム内で祝ってくれます。
さらに「あのキャラ」がお祝いのムービーシーンを見せてくれます。
とってもうれしかったです。
ゲーム開始時の誕生日設定は、ぜひ自分の誕生日を入力しましょう。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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