二ノ国 漆黒の魔導士 レビューbyとも
2017/11/07
主人公の少年オリバーと、もう一つの世界「二ノ国」からやってきた妖精シズク、そして二ノ国で出会った仲間と共に、闇の魔導士ジャボーを倒そうと奮闘するRPGゲームである。
今作のアニメーション作画は、アニメーション製作のスタジオジブリが担当しており、音楽を久石譲さんが担当している。
また、このゲームは、魔法使いの指南書「マジックマスター」(B6サイズ、352ページ、約500g)が同梱しており、その本に書かれている「ルーン」と呼ばれる紋章を、 タッチペン で書くことで、ゲーム内で魔法が使える。
よって、マジックマスターを参照しないと、ストーリーの進行が不可能である為、常にマジックマスターを携帯しなければならない。
今回のレビューは、ゲーム本編のレビューと、魔法使いの指南書「マジックマスター」のレビューをそれぞれ書いていきます。
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目次
概要
発売日 | 2010年12月9日 |
発売元 | レベルファイブ |
開発元 | デジタルワークスエンターテインメント |
ハード | ニンテンドーDSシリーズ |
ジャンル | ファンタジーRPG |
CERO | A(全年齢対象) |
公式サイト | 二ノ国 漆黒の魔導士 |
画像の出典 | 画像は全て上記サイトより引用 |
権利表記 | ©2010 LEVEL-5 lnc. |
ゲーム本編 良い点
スタジオジブリ
スタジオジブリがアニメーションを担当していて、購入の決め手の一つになりました。
やっぱりいい。
久石譲
音楽の担当が久石譲さん。
スタジオジブリのアニメーションを見て、久石譲さんの曲を聞いてと、本当に贅沢でした。
曲を聞いているだけで、やっぱり泣けてきます。
イマージェン
愛らしい敵、イマージェン。
ゲームを進めるとそのイマージェンを仲間にすることが可能。
そのイマージェンがかわいいし、かっこいいし、個性的。
進化もできます。
合体レシピ
ストーリーを進めるとできるようになります。
素材を集め、「ごうせいなべ」に入れると様々なものが作れます。
なかなかおもしろく、マジックマスター片手によく作っていました。
トレビン
トレビンレーダーを使って、強い心の持ち主を探し、心のカケラを集めます。
例えば、「やる気」溢れる人と話し、魔法で「やる気」の心をもらい、その心を魔法で「やる気」のない人に渡すというもの。
トレビンという瓶の中に入れられるカケラは1つだけ。
どの手順で渡していくか、考えながらやっていくのは楽しかったです。
クエスト
さまざまなクエストが発生します。
お使い系が主ですが、お使い系クエストは好きなので、よくやってました。
しかも、このクエストをクリアすると、えいゆうスタンプカードにハンコがもらえます。
ハンコが10個たまると、満点のスタンプカードとなり、冒険を有利に進めることができる、ライセンスと交換ができます。
スタンプ集め、楽しかったです。
その他
1・ルビ
会話全てに、ルビがふってあり、子どもでもプレイできます。
しかし、謎を解いたり、話を理解するには、小学校高学年以上でないと、無理な気がします。
2・魔法
マジックマスターに載っている、ルーンを一度使ってしまえば、リストに登録され、いちいち書く必要はありません。
しかし、イベントによっては、一度使っているのに再度書かなくてはいけず、それは面倒でした。
3・地図
街の中や外では、行き先が赤い「→」で書いてあるので、サクサクと行けます。
しかし、場所によっては書いておらず、迷います。
ゲーム本編 不満点
一部の声優
声を担当する多部未華子さんや大泉洋さん、古田新太さんなど、好きな方が出ていて、購入の決め手の一つになりました。
けれど、声を担当したある俳優と女優がひどかったです。
誰とはあえていいませんが、他の方がとてもいいだけにすごく残念でした。
演技力磨いてほしい・・・。
イマージェンの育成
仲間になったイマージェンの育成ができます。
おやつをあげたり、遊んだりすると、能力がアップするのですが、これがかなりの面倒さ。
戦闘のスピードとおまかせボタン
戦闘のスピードが遅く、もっさりしていて、イライラの原因になります。
設定で変えることもできません。
戦闘に「おまかせ」ボタンがあり、「さくせん」にしたがってオートで戦闘になりますが、高速化にもならず、しかも、1ターンのみのおまかせです。
ゲームバランス
初めてのダンジョンでは、イマージェンを含め、味方は4体。
そのうちの3体が戦闘です。
しかし、初めてのダンジョンにも関わらず、敵もウジャウジャ、ちょっとした謎解きもある。
出現する敵が1体だけならまだしも、3体出現することが多い。
回復させる敵もでる。
攻撃力、防御力、回避率が高く、ゲームバランスが悪い。
敵が追いかけてきても、走って逃げ切ることは可能。
しかし、他の敵にぶつかったりして、戦闘。
こちらのMPはすぐに枯渇。
ダンジョン内に緑色ならHP回復、青色だとMP回復ができるクリスタルはあるけれど、場合によっては足りません。
集中的に攻撃されたら、すぐ死にます。
仲間が生きていれば、ゲームオーバーにはなりませんが、このダンジョンで、匙を投げても不思議ではないです。
ダンジョンと、宿屋またはセーブポイントで回復をしながら、強くなっていくのも手です。
オリバー無双
仲間になる人間が2人。
少女マルと、中年(?)ジャイロ。
戦闘中のマルは、イマージェンを仲間にできる特技があるのだが、確率は高くない。
戦闘中のジャイロはイマージェンから、アイテムを盗める特技があるのだが、確率は高くない。
他の特技もそんなに強くはありません。
やはり強いのはオリバー。
二人がいる意味は?
なぜ確率をあげなかったのか、不思議です。
その他
1・セーブデータ
セーブできるデータは1つのみ。
夫と代わりばんこにプレイしたかったのに。
2・広さ
ダンジョンや街などが広すぎる気がします。
移動が大変です。
ショートカットできるといいのに。
3・高速化ボタンがない
会話はAボタンをポチポチしないと進めず、ボタン押しっぱなしで会話が進むというシステムはありません。
指南書「マジックマスター」 良い点
本について
この本、かなりこだわって作られている。
本の中身は、魔法のルーン一覧はもちろん、ゲーム内に出てくる街の紹介や、イマージェンの紹介、アイテムの紹介などがあり、簡易の攻略本のよう。
アストラム言語という魔法使いが使うという言語一覧があり、その言語を使った隠し文字もあったりして、解きたくなる。
また伝説の物語として、13話もの読み物が入っているので、読み物としてもいい。
読み物はそれぞれ短いし、読みやすい。
全ての漢字に、ルビがふってあるので、子どもでも読みやすい。
装丁もハードでかっこいいし、中身のデザインもセンスがよい。
この本だけで、いくらかけたのだろうと思う。
タッチペンとの相性
ルーンを調べて、 タッチペン で書いてという作業が、まさに魔法使いになったようで、本物の魔法の本を使っている感覚になる。
指南書「マジックマスター」 不満点
携帯機との相性
携帯機でのプレイなのに、分厚い本を一緒に持ち歩かなければならない。
いつ使用するかわからないので、攻略本片手にプレイしているのと一緒。
それが苦になる人にとっては、このゲームは向かない。
発想はとてもよかったのに、携帯機との相性がよくなかった。
面倒
ゲーム中、突然、本が必要になることがある。
強制で必要になるので、そこで、集中が切れるし、テンポも悪くなる。
また、その該当するページを探すのにも時間がかかり、面倒である。
指南書「マジックマスター」 まとめ
この本、コピーソフトを違法に配布・所有することができないように作られたのではないかと思う。
当時ニンテンドーDSで横行していたマジコン(マジックコンピューター)問題。
ストーリーを進めたくても、マジックマスターがないと進められないので、違法行為をしている者にとっては、痛い打撃になったはず。
とはいえ、ちゃんとお金でソフトを買ったとしても、上記のとおり、不満も出てしまう。
良い試みだったし、クオリティが高い本なのに・・・。
なお、全てのページを読む必要はありません。
調べたいときに取り出すという感じで大丈夫です。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ |
プレイ時間 | 不明。少なくとも40時間はプレイしている |
所持しているサウンドトラック | 二ノ国 漆黒の魔導士 オリジナルサウンドトラック |
シリーズのプレイ状況(とも) | 二ノ国 白き聖灰の女王 オールインワン・エディション(PS3) |
総評
ゲーム内でオリバーが手にしている本が、今自分も手にしているという不思議な感覚になったり、アニメーションや音楽が最高だったりで、よいのだけれど、やはり出てしまう不満点。
しかし、PS3版ではかなり改善され、よくなっているので、そちらのレビューをお待ちください。
関連記事はこちら
→ 二ノ国 白き聖灰の女王 オールインワン・エディション レビューbyみなと
全体評価 ★★★☆☆
シナリオ ★★★☆☆
操作性 ★★☆☆☆
システム ★★☆☆☆
キャラクター ★★★☆☆
ビジュアル ★★★★★
音 楽 ★★★★★
夫からもちょっと言わせてくれ
スタジオジブリや、久石譲氏とのコラボ。
実物の本を使ったゲーム進行。
とても挑戦的で、新しい試みだったが、世間の評価は散々な今作。
マジックマスターがセットになったパッケージ、大きいんですよ。
おそらく中古屋でも嫌われているんでしょう。
近所の中古屋に行けば数百円で売られています。
ただ、上でともが述べたように、本の完成度はかなりのもの。
数百円なら買ってしまってもいいかもしれない。
むしろ、PS3版『二ノ国』のプレイ用に買うのも手です。
PS3版のマジックマスターは、本編プレイ中にメニューから参照できますが、実物あった方がやりやすい。
クリア後のダンジョンについて、ひとつ述べとこう。
高い塔になっていて、登るためには階層を開放(生成)せねばならない。
その生成には特定のアイテムが必要なのだが、必須アイテムの中に「敵がランダムで落とす」ものが含まれる。
つまり、運が良くなければ、そのダンジョンをクリアできない。
これはとても不満な点。