主人公の少年オリバーと、もう一つの世界「二ノ国」からやってきた妖精シズク、そして「二ノ国」で出会った仲間と共に、闇の魔導士ジャボーを倒そうと奮闘するRPGゲーム。
今作のアニメーション作画は、アニメーション製作のスタジオジブリが担当。
そして、音楽を久石譲さんが担当しているという豪華スタッフな作品です。
ココがポイント
このゲームは、魔法使いの指南書「マジックマスター」(B6サイズ、352ページ、約500g)が同梱しています。
その本に書かれている「ルーン」と呼ばれる紋章を、 タッチペン で書くことで、ゲーム内で魔法が使える仕様。
よって、マジックマスターを参照しないと、ストーリーの進行が不可能であるため、常にマジックマスターを携帯しなければなりません。
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目次
概要
ゲーム本編 良い点
スタジオジブリと久石譲
スタジオジブリがアニメーションを担当、ということが、購入の決め手の一つになりました。
また音楽の担当が久石譲さん。
スタジオジブリのアニメーションを見て、久石譲さんの曲を聞いてと、本当に贅沢でした。
曲を聞いているだけで、やっぱり泣けてきますし、動きもよかったです。
イマージェン
愛らしい敵、イマージェン。
ゲームを進めるとそのイマージェンを仲間にすることが可能。
そのイマージェンがかわいいし、かっこいいし、個性的で、よかったです。
合体レシピ
ストーリーを進めるとできるようになる「合体レシピ」。
素材を集め、「ごうせいなべ」に入れると様々なものが作れます。
なかなかおもしろく、マジックマスター片手によく作っていました。
トレビン
トレビンレーダーを使って、強い心の持ち主を探し、心のカケラを集めます。
例えば「やる気」溢れる人と話し、魔法で「やる気」の心をもらい、その心を魔法で「やる気」のない人に渡すというもの。
トレビンという瓶の中に入れられるカケラは1つだけ。
どの手順で渡していくかを考えながらやっていくのは楽しかったです。
クエスト
さまざまなクエストが発生します。
お使い系が主ですが、お使い系クエストは好きなので、よくやってました。
しかも、このクエストをクリアすると、「えいゆうスタンプカード」にハンコがもらえます。
ハンコが10個たまると、満点のスタンプカードとなり、冒険を有利に進めることができる「ライセンス」と交換ができます。
その他の良い点
- ルビがふってある
会話の全てに「ルビ」がふってあり、子どもでもプレイできます。
しかし謎を解いたり、話を理解するには、小学校高学年以上でないと難しいような気がします。 - 「ルーン」のリスト登録
マジックマスターに載っている「ルーン」を一度使ってしまえば、リストに登録され、いちいち書く必要はなく便利でした。 - 目的地への表示
街の中や外では、行き先が赤い「→」で書いてあるので、サクサクと行けるのでよかったです。
ゲーム本編 不満点
一部の声優
声を担当する多部未華子さんや大泉洋さん、古田新太さんなど、私が好きな方が出ていて、購入の決め手の一つになりました。
けれど、声を担当した、とある俳優と女優がひどかったです。
誰とはあえていいませんが、他の方がとてもいいだけにすごく残念でした。
というより、「できる人」を起用してほしい。
イマージェンの育成
仲間になったイマージェンの育成ができます。
おやつをあげたり遊んだりすると、能力がアップするのですが、これがかなりの面倒さでした。
戦闘のスピードとおまかせボタン
戦闘のスピードが遅く、もっさりしていて、イライラの原因になります。
設定で変えることもできません。
戦闘に「おまかせ」ボタンがあり、「さくせん」にしたがってオートで戦闘になりますが、高速化にもならず、しかも1ターンのみのおまかせです。
ゲームバランス
初めてのダンジョンを訪れた際の味方は4体。(イマージェン含む)
そのうちの3体が戦闘要員です。
初めてのダンジョンにも関わらず、敵もかなりウジャウジャいて、ちょっとした謎解きもあります。
戦闘で出現する敵が1体だけならまだしも、3体出現することが多く、回復させる敵も出現します。
敵の攻撃力、防御力、回避率が高く、ゲームバランスが悪いと感じました。
敵が追いかけてきても、走って逃げ切ることは可能です。
しかし、他の敵にぶつかったりして、結局戦闘。
こちらのMPはすぐに枯渇。
ダンジョン内にHP回復やMP回復ができるクリスタルはあるけれど、場合によっては足りません。
集中的に攻撃されたら、すぐ死にます。
仲間が生きていればゲームオーバーにはなりませんが、このダンジョンで、プレイを断念しても不思議ではないです。
オリバー無双
仲間になる人間が2人。
少女マルと、中年(?)ジャイロ。
戦闘中のマルは、イマージェンを仲間にできる特技があるのですが、確率は高くありません。
戦闘中のジャイロはイマージェンから、アイテムを盗める特技があるのですが、確率は高くありません。
他の特技もそんなに強くはありません。
マルとジャイロがいる意味は?
なぜ確率をあげなかったのか不思議です。
その他の不満点
- セーブデータが1つのみ
セーブできるデータは1つのみ。
夫と代わりばんこにプレイしたかったのに。 - 広すぎる
ダンジョンや街などが広すぎる気がします。
移動が大変でした。
ショートカットできるといいのに。 - 高速化ボタンがない
会話はAボタンをポチポチしないと進めず、ボタン押しっぱなしで会話が進むというシステムはありません。
指南書「マジックマスター」 良い点
本について
この本は、かなりこだわって作られています。
魔法のルーン一覧はもちろん、ゲーム内に出てくる街の紹介や、イマージェンの紹介、アイテムの紹介などがあり、簡易の攻略本のよう。
「アストラム言語」という魔法使いが使うという言語一覧があり、その言語を使った隠し文字もあったりして、解きたくなります。
また伝説の物語として、13話もの物語が入っているので、読み物としてもよいです。
読み物はそれぞれ短いし、読みやすいです。
全ての漢字に、ルビがふってあるので、子どもでも読みやすいです。
装丁もハードでかっこいいですし、中身のデザインもセンスがよいです。
タッチペンとの相性
「ルーンを調べて、 タッチペン で書いて」という作業が、まさに魔法使いになったよう。
指南書「マジックマスター」 不満点
携帯機との相性
携帯機でのプレイなのに、分厚い本を一緒に持ち歩かなければなりません。
いつ使用するかわからないので、攻略本片手にプレイしているのと一緒。
それが苦になる人にとっては、このゲームは向きません。
面倒
ゲーム中、突然、本が必要になることがあります。
強制で必要になるので、そこで集中が切れるし、テンポも悪くなります。
また、その該当するページを探すのにも時間がかかり、ちょっと面倒でした。
指南書「マジックマスター」 まとめ
この本ができたきっかけは、コピーソフトを違法に配布・所有することができないようするためだったのではないかと思います。
当時ニンテンドーDSで横行していたマジコン(マジックコンピューター)問題。
ストーリーを進めたくても、マジックマスターがないと進められないので、違法行為をしている者にとっては、痛い打撃になったはず。
とはいえ、ちゃんとお金でソフトを買ったとしても、上記のとおり不満も出てしまう。
なお、全てのページを読む必要はありません。
調べたいときに取り出すという感じで大丈夫です。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ |
プレイ時間 | 不明。少なくとも40時間はプレイしている |
所持しているサウンドトラック | 二ノ国 漆黒の魔導士 オリジナルサウンドトラック |
総評
ゲーム内でオリバーが手にしている本が、今、自分も手にしているという不思議な感覚になったり、アニメーションや音楽が最高だったりで、よいのだけれど、やはり出てしまう不満点。
しかし、PS3版ではかなり改善され、よくなっているので、そちらがオススメかも。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
夫からもちょっと言わせてくれ
スタジオジブリや、久石譲氏とのコラボ。
実物の本を使ったゲーム進行。
とても挑戦的で、新しい試みでしたが、世間の評価は散々な今作。
マジックマスターがセットになったパッケージ、大きいんですよ。
おそらく中古屋でも嫌われているんでしょう。
近所の中古屋に行けば数百円で売られています。
ただ、上でともが述べたように、本の完成度はかなりのものです。
数百円なら買ってしまってもいいかもしれません。
むしろ、PS3版『二ノ国』のプレイ用に買うのも手です。
PS3版のマジックマスターは、本編プレイ中にメニューから参照できますが、実物あった方がやりやすいです。
クリア後のダンジョンについて、ひとつ述べておきます。
高い塔になっていて、登るためには階層を開放(生成)せねばなりません。
その生成には特定のアイテムが必要なのですが、必須アイテムの中に「敵がランダムで落とす」ものが含まれています。
つまり、運が良くなければ、そのダンジョンをクリアできない。ということ。
これはとても不満な点。