2007年5月17日に発売されたPS2ソフト『オーディンスフィア』をPS4、PS3、PSVITA向けにリマスターして販売されたのが、今作『オーディンスフィア レイヴスラシル』です。
ただのリマスターではなく、より遊びやすくなり、新しい敵や新マップ等も増え、大改造されました。

ネタバレなしです。
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目次
概要
ゲーム内容
本編で、とってもわかりやすいチュートリアルが随所に入ります。
また「解説書」も内蔵していますので、細かい説明は省きます。

ストーリー
5人の登場人物がいます。
それぞれの登場人物のお話は「屋根裏部屋にいるアリスが本を読んでいる」という劇中劇になっています。
5人の登場人物は、5人同時にプレイではなく、1人ずつのプレイになります。
ストーリーは1つの世界でのお話。
ストーリーアーカイブが充実しているので、いつでもムービーシーンを鑑賞できます。
またストーリーアーカイブをコンプリートすることで「時系列表示」ができ、最初から最後までのストーリーを一気に鑑賞することが可能です。
なお一気に鑑賞した場合、かかる時間は約5時間35分です。
戦闘
5人の登場人物の武器や技はそれぞれ違います。
適した戦術、スキルを磨いていきましょう。
また各ステージごとの戦闘となります。
1度殲滅したステージには敵が出ません。
ラウンド(国)を出ると、リセットされます。
食べることで経験値を得ることができる
食べ物を食べると経験値を得ることができます。
「プーカの隠れ地下街」や「モーリィの出張レストラン」といった場所では、多くの経験値を得ることができます。
クラシックモード
システムはPS2版『オーディンスフィア』のままで、画像のクオリティはHDに進化した「クラシックモード」が搭載されています。
つまり、ディスク1枚で2つのゲームが収録されているのです。
ただ、クラシックモードはスキルアップに必要なフォゾンは手動回収のみだったり、リザルト画面がスキップできないなど、『レイヴスラシル』が快適なだけに、不便を感じると思います。
良い点
UIがしっかりしている
ユーザーインターフェース(UI)。
つまり「ゲーム内の情報をプレイヤー側が確認できる画面表示」が、とてもしっかりしていました。
増援が来ると、敵の名前が横に出るので、わかりやすかったです。
また、上部に表示されるレーダー(簡易マップ)が、とても使いやすいかったです。
自分や敵、落ちているアイテムやオブジェクトも表示されるため、とてもわかりやすかったです。

敵のレベルもわかる
メルセデスのシューティングゲーム
主人公の1人、メルセデスの章では、戦闘形式が「シューティング」のステージがあります。
突然のシューティングゲームで驚きましたが、他の主人公たちにはない戦闘形式なので新鮮でよかったです。

シューティングステージが、もっとあってもいいくらい
魔法薬はアルファベット順
攻撃、防御など、いろんな役割がある「魔法薬」。
名前がそのままアルファベット順になっているのでわかりやすかったです。
使用する時も、作る時もアルファベットで覚えていたので、かなり役立ちました。

AからZで並んでいる
その他の良い点
- 戦闘中以外は、どこからでもチェックポイントへの移動ができたので、移動がサクサクでよかったです。
- アクションものは苦手な方なのですが、難なく難易度ノーマルでクリアができました。
各登場人物の特徴さえつかめば、戦闘がしやすかったので、よかったです。 - 音楽もよいです。
- グラフィックもキャラクターのデザインもとても良いです。
不満点
敵もボスもステージも代わり映えしない
5人の登場人物ですが、1人ずつプレイしていきます。
1人目では初めての敵、ボス、ステージですが、2人目3人目と、ほぼ繰り返されていきます。
5人目ともなると、どんな敵と戦うことになるのかが容易にわかってしまいますし、さすがに飽きてきます。
同じ世界、同じ時系列のストーリーなので、仕方がないのはわかります。
しかし、良い点に書いた「メルセデスのシューティングゲーム」のように、戦闘形式をガラリと変えていくことで、マンネリ化を避けられたのではないかなと思います。
マンドラゴラやコインが地面に埋まっている
マジックミックス(魔法薬)の材料にも、食材にもなるマンドラゴラ。
このマンドラゴラが地面に埋まっています。

画面中央にある地中の穴に埋まっている
また、コインも地面に埋まっていることがあります。
これらは、見た目や音で埋まっている場所を特定でき、攻撃することで掘り出すことができます。
そういったシステムは全然問題ではないのですが、飛行が得意なメルセデスでの章でも、同じく地面にそれらは埋まっているため、わざわざ歩いて探さなければならなかったのが不満でした。


コインは飛んでいても自動回収できますが・・・
しゃがんで回収
敵が落としたコイン、地面から掘り出したコインは触れることで、回収になります。
しかし、敵が落としたマジックミックス(魔法薬)やお店で購入したアイテム、地面から掘り出したマンドラゴラは、しゃがまないと回収になりません。
コインと同じく、触れるだけで回収にだと、かなり楽だったのですが。

しゃがむ姿も素敵だけれど・・・
遅い
- 「フォゾンプリズム」を獲得した時
- スキル画面内の移動
が遅いと感じました。
「フォゾンプリズム」を獲得した時は少し早送りができるものの、演出はスキップできないので、見ているしかありません。
またスキル画面内の移動も遅く、目的のアビリティやスキルを探す手間もあります。
見た目はカッコイイのですが、よく使う箇所だからこそ、見た目より機能性を高めてほしかったです。

スキルとアビリティが別々なら、まだ操作がしやすかったのに
気になった点
ストーリーに置いて行かれる
5人分のストーリーを追っていくせいか、途中で話を見失ってしまいました。

同じ世界だけど、別の世界線って設定なの?
と大混乱。
話が進むと、つながりが見え、時系列もわかってきますが、全体のストーリーをつかむまでには時間がかかります。
ただ、「伏線と伏線回収」と考えれば、ストーリー展開もおもしろいものになるでしょう。

こらからプレイする方は、ぜひ「伏線」を頭の隅に入れながらプレイすると良いかもしれません。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
プレイ時間 | 約40時間 |
シリーズのプレイ状況(とも) ※記事作成時点 |
なし |
トロフィー 状況(記事作成時現在) | 100% |
トロコン 難易度 | 普通 |
総評
ストーリーは心が動かされる場面や感動する場面があります。
また、立場が変わると見方も変わるので、考えさせられもします。
ただ、切ない展開が多く、やりきれない想いになるシーンもあると思います。
ですから、ストーリーは人を選ぶと思います。

プレイしてよかった1本になりました。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
夫からもちょっと言わせてくれ
ヴァニラウェアの作品は例に漏れず、非常に美しいグラフィックを堪能できます。
今作も、その美麗な世界に浸ることができました。
色づかいも、キャラクターの造形も、仕草も美しいです。
泣けるシーンも多く、戦闘も爽快で、かなり完成度が高い作品だと思います。

演劇のような魅せ方で、グッと引き込まれました。
ただ、ともも挙げているように「同じ敵との戦闘」が何度も繰り返される点は不満でした。
特に中ボスクラスは飽きるほど戦いますし、ものすごく面倒なボスもいました(空飛ぶあの船とか)。
- 倒したのに相打ち
- こっちの主人公の章では、倒したけど生きている
- あっちの主人公の章では、勝つことで相手が死ぬ
このようなボスもいて、物語が時系列で動いているわけではない点もあり、こんがらがることも。
必ず全章でボスバトルがあるから、ボスバトルを入れた
と思われても仕方ないような章もあり、少し残念でした。
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