SCEが贈る、不思議な人形劇の世界。
PS3『パペッティア』をレビューします。
全編を「人形劇の舞台」に見立てた2Dアクションゲームで、様々な小ネタが盛り込まれています。

ただし、ブラックユーモアはけっこうあります。
主人公・クウタロウは、木の人形にされてしまった少年。
本来の頭(ヘッド)は序盤で失ってしまうため、道中で見つけたヘッドを代用品として装着します。
魔法のハサミ「カリバス」を振るい、太陽の妖精「ピカリナ」を相棒とし、自分のヘッドを取り戻すため、月の世界を旅します。
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目次
概要
良い点
徹底的にこだわった「人形劇」の世界
今作の世界は全て、舞台上で上演されている「人形劇」という設定。
狂言回しのナレーションと、観客の声援・拍手、ピカリナとナレーションとの掛け合いなど、舞台演劇(喜劇)ならではの見せ方を多く取り入れています。
パロディや、メタ発言もかなり多いですが、設定が設定だけにそれほど気になりません。

シーンの移動は「舞台転換」であり、舞台装置が動き回り、次のシーンへ移行します。
雲や星などは「吊りもの」扱いで天井から垂らされていたり(しかも揺れる)、印象的な場面では演者にサスを当てて盛り上げたり、演劇的表現を徹底しています。
1人1人の登場人物を演じる役者の設定まで考えられていて、楽屋ネタ、裏話なども見ることができます。
このこだわりは、スゴイです。
公式サイトからも、そのこだわりがにじみ出ているので、ぜひ1度見てみてほしいです。
アクションゲームとしても楽しい
魔法のハサミ「カリバス」は、チョキチョキと物を切り続けていれば、宙に浮けるという代物。
このハサミのアクションが今作の基本で、移動に攻撃にと大活躍します。
さらに、道中手に入れる4つの特別なヘッド。
これは「ヒーローヘッド」といい、クウタロウに新たなアクションを授けてくれます。
シールド、爆弾、チェーンフック、怪力、これらの力を使い分けて攻略します。
100種のヘッド集め、各地の敵を倒し魂を救出、ボーナスステージの発見など、やりこみ要素も豊富です。
一つ一つの動きが楽しい・可愛らしい
クウタロウの代用ヘッドは100種類にものぼり、道中の仕掛けを解くなりして手に入れます。
基本的に特別な効果はありませんが、「ヘッドアクション」という、そのヘッドならではの固有の動きが見られます。
この動きも丁寧に作られており、非常に楽しく、可愛らしいです。
特定の場所では、特定のヘッドで「ヘッドアクション」を行うと作動する仕掛けもあります。
それ以外でも、敵や動物などの仕草もおもしろく、場面全体、舞台全体に手抜きがありません。

©2013 Sony Computer Entertainment Inc.
不満点
1ステージが長い
後半になると特に感じるのですが、1ステージあたりが長いです。
ステージ要素のコンプリートには、雑魚敵を全て倒す必要もあるため、見落とした敵がステージ終盤の場合、大変なことに。
さらに、1ステージ1ステージ短くないムービーが挟まるため面倒。
スキップはできるのが幸いです。

©2013 Sony Computer Entertainment Inc.
ただクリアするだけなら、かなり簡単
アクションゲームに慣れている人にとっては、あまりやり応えのあるゲームではありません。
敵の種類も少なく、ボスも強くはないのです。
全年齢対象ですし、子どもが遊ぶことも想定しているとは思うのですが、それにしては子どもには理解できなさそうな小ネタやブラックユーモアが仕込まれています。
2Pプレイで「親子で楽しむ」がベストなのかもしれません。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロード版 |
プレイ時間 | 不明 |
トロフィー 状況 | 90% |
トロコン 難易度 | 難しめ。2Pでのプレイが必要なトロフィーあり(一応コントローラ1つでも可能) |
総評
「人形劇」や「舞台演劇」の要素を取り入れた、斬新で意欲的な作品。
そういうのが好きな人にとっては、たまらないはず。
逆に、演劇に興味がない人や、がっつりアクションゲームがやりたい人には不向きかと。
パロディ、メタ発言、ブラックジョークも豊富なので、苦手な人は注意です。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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