先日アトラスの「スタジオ・ゼロ」による新プロジェクトの発表がありましたが、そこで「今だからこそできるファンタジーRPG」へ挑戦すると言っていました。
新プロジェクトのHPはこちら → http://rpg.jp/
「アトラス製のファンタジーRPG」と聞いて、真っ先に思い浮かんだのが今作『ラジアントヒストリア』です。
『ラジアントヒストリア』は「死亡フラグをへし折る」、ファンタジーRPG。
「時間移動」をテーマとした作品で、2つの時間軸を移動し、歴史を改変し、世界を救う未来へ導く。
2つの時間軸は「正伝」・「異伝」と称され、基本的にはこの2つを行き来し、物語を進めることになる。
それぞれの時間軸では、プレーヤーの選択により結末が枝分かれし、様々な「 バッドエンド 」に入る。
「バッドエンド」はモノローグや簡単な描写等で表現され、すぐに前の時間選択に戻れる。(ゲームオーバーではない)
音楽は下村陽子氏。
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目次
概要
発売日 | 2010年11月3日 |
発売元 | アトラス |
開発元 | アトラス、ヘッドロック |
ハード | ニンテンドーDSシリーズ |
ジャンル | RPG |
CERO | B(12才以上対象) |
公式サイト | ラジアントヒストリア |
画像の出典 | 画像は全て上記サイトより引用 |
権利表記 | ©ATLUS CO.,LTD. 2010 |
良い点
「時間移動」のシステム
主人公・ストックが序盤で得る「白示録」というアイテムで「時間移動」が可能になる。
この「時間移動」のシステムは、とても練られていて、おもしろい。
メインとなる「正伝」と「異伝」の時間軸は、それぞれに影響し合っている。
片方で詰まっても、もう片方でイベントをこなすと、物語を進めることができる。
任意の時間に簡単に戻れるので、アイテムの取りこぼしもない。
概要でも触れたが、「 バッドエンド 」でストレスを感じることはなく、考えさせられる結末も多い。
魅力的なキャラクター
特に主人公・ストック。
クールでカッコよく、物語をしっかり前へ進める正統派の主人公。
ドット絵 ではあるが、仕草1つ1つに性格が良く出ていて、「壁にもたれる」といった動きも自然でとても良い。
他のキャラクターもメイン・サブ・敵に問わず魅力的なキャラが多い。
それぞれ個性が立っているし、絵も綺麗でよく映える。
単純な「善悪」で測れない人物も多く、物語の深みを増している。
爽快かつ戦略的な戦闘システム
敵側のフィールドは3×3のマス目(グリッド)で仕切られていて、敵はグリッド毎に配置されている。
主人公側はこの「グリッド」が攻撃対象。
敵の位置を操作する「グリッド移動スキル」を上手く使い、敵を同グリッドにまとめることで、多くの敵にダメージを与えることができる。
自分たちの行動順番を調整する「チェンジ」を使い、できるだけ仲間が連続で動ける状態を作り、「グリッド移動スキル」で敵をまとめ、まとめたグリッドに強力なコンボを叩きこむ。
これが基本戦略となる。
パズル要素が強く、少しだけ頭を使うが、上手くねらい通りハマった時の爽快感はかなりのもの。
不満点
キャラクターによって扱いの差がある
具体的に言うと、序盤から仲間になる「レイニー」と「マルコ」。
どの時間軸でも仲間である安心感はあるが、能力的には平凡で、これといった強みは無い。
シナリオ上でも目立つ場面は少なく、かわいそう。
もちろん、キャラクター自体の個性はある。
中盤以降に仲間になるキャラの中には、鬼のように強力な「トラップスキル」を持つキャラや、「全グリッドの敵を一点に集める」といった反則的なスキルを持ったキャラがいて、キャラ間の扱いの差を感じる。
「正伝」と「異伝」では仲間にできるキャラは異なるが、性能が被るキャラが同じ時間軸で仲間になったりする。
「隠しボス」に挑めないキャラも出てくる。
せっかくの戦闘システムが活きない敵
ラスボスも含め、大型のボスや終盤の敵はグリッド関係なし。
戦略的なグリッド操作も、トラップスキルも、それらの戦闘では活かせない。
今作の戦闘を楽しくしている大きな要素だけに、とても残念。
味方もグリッド配置にしてはどうか?
これは「不満点」というより「要望」。
今作では敵だけが「グリッド」に配置され、味方だけが「グリッド移動スキル」を使える。
ここに、なんとなく「不自然」さを感じていた。
味方も敵同様3×3のグリッドに陣形を敷き、敵も味方同様「グリッド移動スキル」を駆使して戦ってくれると駆け引きできて、おもしろそう。
配置したグリッドによって効果が異なったり、陣形によっては特殊効果が出たり、「グリッド移動スキル」を耐えるスキルがあったり・・・。
どうでしょうかね?
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
プレイ時間 | 不明 |
所持しているサウンドトラック | 限定版『ラジアントヒストリア パーフェクトクロノロジー』付属コンプリートCD |
シリーズのプレイ状況(みなと) | ラジアントヒストリア パーフェクトクロノロジー(3DS) |
総評
「時間移動」による歴史改変がおもしろいストーリー。
「グリッド移動」が戦略的で楽しい戦闘システム。
カッコいい&美しい登場人物たち。
今作はあまり有名ではないタイトルだが、埋もれているのが勿体ないくらいの良作!
もし店頭で見つけたら、ぜひ買いましょう。
アトラスが目指す「ファンタジーRPG」の一端が見られるかも!?
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
妻からもちょっと言わせてもらいます
タイムトラベル系のゲームをプレイするのはこれが初で、ものすごく楽しみながらプレイしていました。
全てのエンディングを埋めるために、かなりやり込みましたね。