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ゲームレビュー 解説・操作方法・攻略

アンリアルライフ 感想・レビュー byみなと /「幻想」ときどき「不穏」な独創的謎解きアドベンチャー

2020年5月17日

アンリアルライフ

20年5月14日発売の、Switch『アンリアルライフ』。
「ヨカゼ」という新たな インディーズ レーベルが贈り出す、なぞ解きアドベンチャーです。

クリアし、全てのエンディングを見ましたので感想・レビューをお伝えします。
購入の参考になれば幸いです。

ネタバレはありませんので、ご安心を。
この記事は、本編クリア後に加筆したものです。

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概要

ゲーム内容

『アンリアルライフ』は、仕掛けを解いてステージをクリアしていくタイプのアドベンチャーゲームです。
物を調べたり、アイテムを手に入れたり、そのアイテムを使ったりして進めていきます。

「ボタン」でも「タッチ」でも操作可能です。

 

「ハル」と「195」

アンリアルライフ

主人公は、記憶のない少女「ハル」。
ある不思議な街で目覚め、AI信号機「195」と出会うところから始まります。

195は信号機ですが、ハルの脳内に直接話しかけてきます。
ハルがどこへ移動しても、普通に会話ができます。

ハルと195の2人(1人と1機)で、記憶の謎を解いていくことになります。

 

サイコメトラー

アンリアルライフ

ハルは、触ったモノの記憶を読み解く能力を持った「サイコメトラー」。

「モノの記憶」と「現在の状態」を見比べて、その違いからパズルを解いていくのが主になります。

ある程度ゲームが進むと、一度読んだ記憶を見返せるようになります。

 

わたしの考え・おはなししたこと

アンリアルライフ

ある程度ゲームが進むと、「メインメニュー」が解禁されます。

その中の「わたしの考え」で、これまで起きた出来事や出会った人物に対しての「ハルの考え」を読むことができます。
場合によっては、ヒントになることも考えますので、まめに読んでおきましょう。

 

アンリアルライフ

また、「おはなししたこと」という、いわゆる「バックログ」の機能もあります。

メインメニューから表示するので、ビジュアルノベルのようにワンボタンで表示されたりはしません。

 

転送ドア

アンリアルライフ

ワープポイントになる「転送ドア」が、いたるところに用意されています。
起動することで拠点に戻ることができ、拠点からそのドアへ自由に行き来できます。

 

セーブ

アンリアルライフ

今作はほぼオートセーブです。

セーブ中のマークは一瞬で消えてしまいますので、いつセーブしたかよく分からないと思いますが・・・。
場面の切り替わり時にはセーブされます。

序盤で到達する拠点の「ベッド」で寝れば、マニュアルセーブもできます。

なお、今作は複数のエンディングが用意されています。
各章ごとに自動的にセーブデータが用意されるほか、バッドエンドに到達した場合は、少し手前に分岐データが生成されます。

 

ミニゲーム

アンリアルライフ

ある程度ゲームが進むと、『VOLTA』というミニゲームがプレイできます。
対戦シューティングで、195と戦います。

最初に弾道や能力を備えた「カード」を選びます。
対戦中はカードを使用すると次のカードに切り替わります。
ステージに落ちているアイテムを拾うと能力が上がったり、特殊能力を使えたりします。

詳しい解説は、本編を進めると条件付きで教えてくれるようになります。
「隠しコマンド」もありますよ。

本編の進行に合わせて195は強くなります。
強くなった195に勝つたびに、新しいカードを手に入れます。

条件は厳しいですが、「2P対戦」も可能です。

 

良い点

印象的な色づかい

アンリアルライフ

比較的低ビットなドット絵のゲームですが、グラフィックではいくつもの「こだわり」と「おどろき」を感じました。

特に「色」

多くのシーンで使われる「青」はとても美しく、幻想的です。
光や水の表現も見事で、いくつもの「青」を楽しめます。

遠景をぼかしたり、カメラを引いてみたりと、画作りも良いです。

加えて印象的なのが、「赤」の表現

ハルの眼や、信号機の赤。
他にも、時折挟まれる不穏なシーンに「赤」が使われています。

 

アンリアルライフ

色に対するこだわりは、設定画面でもわかります。
「視覚サポート」をONにすると、赤色がゆっくり点滅するようになります。

「みづらい」と感じる人は、設定してみましょう。

 

ちょうど良い難易度の謎解き

モノの記憶を読む「サイコメトラー」の能力を使った謎解きは、今作の特徴的なシステムです。

記憶を読むことで調べられるものが増えたり、新しい発想を思いついたりと、うまく能力とシステムを融合させています。

その他にも、

  • HD振動を使ったヒント
  • 失敗をすることでヒントが出る
  • 「わたしの考え」で出るヒント

などなど、良いバランスでヒントが出るので詰まりづらいです。

 

シュールで魅力的なキャラクター

アンリアルライフ

登場するキャラクターは、どれもおもしろくて個性的。

まず相棒からして「信号機」ですからね、独創的です。

その他のキャラクターも、非常に魅力的で奇妙な面々。

ぜひ実際にプレイして、彼らと話をしてほしいです。
お気に入りのキャラが、きっと見つかりますよ。

こだわりのユーザーインターフェース

アンリアルライフ

  • 目を閉じると「メニュー画面」
    これはどれも、ハルの記憶や考えを見るメニューなので「目を閉じる」のは理にかなっています。
  • 「さわったもの」でサイコメトラー履歴
    ハルが手を構えるので能力者っぽい。
  • アイテム画面はカバンそのもの
    カギはホルダーにかけたり、使い方も良い。

などなど、UI(ユーザーインターフェース) のこだわりっぷりがスゴイです。

「サイコメトラー履歴」や「バックログ」は、なんとゲーム開始時からの全てを記憶しています。

ログが全部残っているのには、おどろきました。
いくらでもいけるんだろうか・・・。
クリア後に読み返すと、新たな発見があるかも?

 

その他の良い点

  • HD振動や効果音を巧みに使った「足音」の表現
    例えば金属の上を歩いている時の「トンカントンカン」といった音を、HD振動だけでも表現できているのです。
  • 白熱するミニゲーム『VOLTA』
  • ピアノを主体にした音楽全般
  • 泣けるストーリー

あまり言うとネタバレになってしまうので控えますが、「トゥルーエンド」ではボロ泣きしました。
キャラクターに感情移入すればするほど、好きになれる作品です。

また、公式サイトで「影響を受けた作品」を公開しているのも、好感が持てます。

私たちと、けっこう好みが近いです。

 

 

 

不満点

全体的に「遅い」

ハルは走らないので、移動は遅い方です。

少女ですし、そこまで高速移動に期待しているわけではありませんが・・・。
「走らないといけない場面」でも悠長に歩いていますし、少し急いでほしいです。

他にも、謎解きで「遅さ」が気になるところも。
仕掛けの動きがとてもゆっくりだったり、煩わしいワンクッションがあったり、テンポは良くないです。

セーブやロード、場面切り替え等はとても速いので、その点はストレスフリーです。

 

スキップ機能がない

エンディングに到達した後、別のエンディングを探すのが少し面倒でした。

「会話スキップ」や「イベントスキップ」があると、より快適だったと思います。

いちおう・・・。
左スティックをグリグリすると、通常の会話は高速で飛ばせます。

 

「トラウマ描写」に注意

「不満点」と言うよりも「注意点」ですが・・・。

今作は幻想的なシーンが多いですが、時折恐怖感をあおる「トラウマ描写」が挿入されます。
「赤」や「ノイズ」が混じる不穏な表現は、人によってはツライかもしれません。

もちろん、全体のストーリーにおけるスパイスとして良い刺激にはなりますが、ちょっと過剰なところも見受けられました。

プレイ状況

ソフトウェア ダウンロード
プレイ時間 10時間

総評

美しいビジュアルとピアノの旋律、「サイコメトラー」という切り口で気になっていた作品です。

プレイしてみると、その親切なシステム誘導や色づかいに惚れ惚れしました。

ストーリーも良く、個性的なキャラクターたちとの交流でハッとさせられるセリフもあり、大変印象的な作品でした。

謎解きや音の表現も秀逸です。
ぜひ振動は「ON」でプレイしてみてください。(本体設定で変更できます)

良い作品に出会えました。オススメです!
では、最後に飯テロを・・・。

アンリアルライフ

ドット絵でこれだけ美味しそうなのはスゴイ!

 

レビュー

総合評価
シナリオ
操作性
システム
キャラクター
ビジュアル
音楽
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妻からもちょっと言わせてもらいます

夫・みなとの言う通り、グラフィックのこだわりが見え、色づかいが印象的なゲームでした。
登場するキャラクターも個性的で、魅力的。
音楽も良かったです。

しかし、気になったのはストーリー。
エンディングに向かって行く場面やバットエンド、トゥルーエンドの演出はとても良かったです。
しかしスロースタートで、なかなかゲームに引き込まれませんでした

不可思議な場所とキャラクター、展開の見えないストーリーで、

これはどういったストーリーになるの?

と、首をかしげつつ、とりあえず進めた感じでした。

プレイ開始30分以内には、グッと心を掴まれるような場面があるとよかったです

 

また「バックログ」は常に最新の会話が一番先に表示されるとうれしかったです。
「わたしの考え」の未読分は色が付いているとわかりやすくなるのにと思いました。

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