20年5月14日発売の、Switch『アンリアルライフ』。
「ヨカゼ」という新たな インディーズ レーベルが贈り出す、なぞ解きアドベンチャーです。
クリアし、全てのエンディングを見ましたので感想・レビューをお伝えします。
購入の参考になれば幸いです。
ネタバレはありませんので、ご安心を。
この記事は、本編クリア後に加筆したものです。
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目次
概要
ゲーム内容
『アンリアルライフ』は、仕掛けを解いてステージをクリアしていくタイプのアドベンチャーゲームです。
物を調べたり、アイテムを手に入れたり、そのアイテムを使ったりして進めていきます。
「ボタン」でも「タッチ」でも操作可能です。
「ハル」と「195」
主人公は、記憶のない少女「ハル」。
ある不思議な街で目覚め、AI信号機「195」と出会うところから始まります。
195は信号機ですが、ハルの脳内に直接話しかけてきます。
ハルがどこへ移動しても、普通に会話ができます。
ハルと195の2人(1人と1機)で、記憶の謎を解いていくことになります。
サイコメトラー
ハルは、触ったモノの記憶を読み解く能力を持った「サイコメトラー」。
「モノの記憶」と「現在の状態」を見比べて、その違いからパズルを解いていくのが主になります。
ある程度ゲームが進むと、一度読んだ記憶を見返せるようになります。
わたしの考え・おはなししたこと
ある程度ゲームが進むと、「メインメニュー」が解禁されます。
その中の「わたしの考え」で、これまで起きた出来事や出会った人物に対しての「ハルの考え」を読むことができます。
場合によっては、ヒントになることも考えますので、まめに読んでおきましょう。
また、「おはなししたこと」という、いわゆる「バックログ」の機能もあります。
メインメニューから表示するので、ビジュアルノベルのようにワンボタンで表示されたりはしません。
転送ドア
ワープポイントになる「転送ドア」が、いたるところに用意されています。
起動することで拠点に戻ることができ、拠点からそのドアへ自由に行き来できます。
セーブ
今作はほぼオートセーブです。
セーブ中のマークは一瞬で消えてしまいますので、いつセーブしたかよく分からないと思いますが・・・。
場面の切り替わり時にはセーブされます。
序盤で到達する拠点の「ベッド」で寝れば、マニュアルセーブもできます。
なお、今作は複数のエンディングが用意されています。
各章ごとに自動的にセーブデータが用意されるほか、バッドエンドに到達した場合は、少し手前に分岐データが生成されます。
ミニゲーム
ある程度ゲームが進むと、『VOLTA』というミニゲームがプレイできます。
対戦シューティングで、195と戦います。
最初に弾道や能力を備えた「カード」を選びます。
対戦中はカードを使用すると次のカードに切り替わります。
ステージに落ちているアイテムを拾うと能力が上がったり、特殊能力を使えたりします。
詳しい解説は、本編を進めると条件付きで教えてくれるようになります。
「隠しコマンド」もありますよ。
本編の進行に合わせて195は強くなります。
強くなった195に勝つたびに、新しいカードを手に入れます。
条件は厳しいですが、「2P対戦」も可能です。
良い点
印象的な色づかい
比較的低ビットなドット絵のゲームですが、グラフィックではいくつもの「こだわり」と「おどろき」を感じました。
特に「色」。
多くのシーンで使われる「青」はとても美しく、幻想的です。
光や水の表現も見事で、いくつもの「青」を楽しめます。
画作りが良い。
— ゲーマー夫婦 みなとも (@gamelovebirds) May 13, 2020
ぼかしとか。(みなと)#アンリアルライフ #NintendoSwitch pic.twitter.com/5i8eMaFbHx
遠景をぼかしたり、カメラを引いてみたりと、画作りも良いです。
加えて印象的なのが、「赤」の表現。
ハルの眼や、信号機の赤。
他にも、時折挟まれる不穏なシーンに「赤」が使われています。
色に対するこだわりは、設定画面でもわかります。
「視覚サポート」をONにすると、赤色がゆっくり点滅するようになります。
「みづらい」と感じる人は、設定してみましょう。
ちょうど良い難易度の謎解き
モノの記憶を読む「サイコメトラー」の能力を使った謎解きは、今作の特徴的なシステムです。
記憶を読むことで調べられるものが増えたり、新しい発想を思いついたりと、うまく能力とシステムを融合させています。
その他にも、
- HD振動を使ったヒント
- 失敗をすることでヒントが出る
- 「わたしの考え」で出るヒント
などなど、良いバランスでヒントが出るので詰まりづらいです。
シュールで魅力的なキャラクター
登場するキャラクターは、どれもおもしろくて個性的。
まず相棒からして「信号機」ですからね、独創的です。
その他のキャラクターも、非常に魅力的で奇妙な面々。
ぜひ実際にプレイして、彼らと話をしてほしいです。
お気に入りのキャラが、きっと見つかりますよ。
こだわりのユーザーインターフェース
- 目を閉じると「メニュー画面」
これはどれも、ハルの記憶や考えを見るメニューなので「目を閉じる」のは理にかなっています。 - 「さわったもの」でサイコメトラー履歴
ハルが手を構えるので能力者っぽい。 - アイテム画面はカバンそのもの
カギはホルダーにかけたり、使い方も良い。
などなど、UI(ユーザーインターフェース) のこだわりっぷりがスゴイです。
「サイコメトラー履歴」や「バックログ」は、なんとゲーム開始時からの全てを記憶しています。
いくらでもいけるんだろうか・・・。
クリア後に読み返すと、新たな発見があるかも?
その他の良い点
- HD振動や効果音を巧みに使った「足音」の表現
例えば金属の上を歩いている時の「トンカントンカン」といった音を、HD振動だけでも表現できているのです。 - 白熱するミニゲーム『VOLTA』
- ピアノを主体にした音楽全般
- 泣けるストーリー
あまり言うとネタバレになってしまうので控えますが、「トゥルーエンド」ではボロ泣きしました。
キャラクターに感情移入すればするほど、好きになれる作品です。
また、公式サイトで「影響を受けた作品」を公開しているのも、好感が持てます。
不満点
全体的に「遅い」
ハルは走らないので、移動は遅い方です。
少女ですし、そこまで高速移動に期待しているわけではありませんが・・・。
「走らないといけない場面」でも悠長に歩いていますし、少し急いでほしいです。
他にも、謎解きで「遅さ」が気になるところも。
仕掛けの動きがとてもゆっくりだったり、煩わしいワンクッションがあったり、テンポは良くないです。
セーブやロード、場面切り替え等はとても速いので、その点はストレスフリーです。
スキップ機能がない
エンディングに到達した後、別のエンディングを探すのが少し面倒でした。
「会話スキップ」や「イベントスキップ」があると、より快適だったと思います。
左スティックをグリグリすると、通常の会話は高速で飛ばせます。
「トラウマ描写」に注意
「不満点」と言うよりも「注意点」ですが・・・。
今作は幻想的なシーンが多いですが、時折恐怖感をあおる「トラウマ描写」が挿入されます。
「赤」や「ノイズ」が混じる不穏な表現は、人によってはツライかもしれません。
もちろん、全体のストーリーにおけるスパイスとして良い刺激にはなりますが、ちょっと過剰なところも見受けられました。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロード |
プレイ時間 | 10時間 |
総評
美しいビジュアルとピアノの旋律、「サイコメトラー」という切り口で気になっていた作品です。
プレイしてみると、その親切なシステム誘導や色づかいに惚れ惚れしました。
ストーリーも良く、個性的なキャラクターたちとの交流でハッとさせられるセリフもあり、大変印象的な作品でした。
謎解きや音の表現も秀逸です。
ぜひ振動は「ON」でプレイしてみてください。(本体設定で変更できます)
良い作品に出会えました。オススメです!
では、最後に飯テロを・・・。
ドット絵でこれだけ美味しそうなのはスゴイ!
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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【毎月更新】2024年の「フリープレイ」まとめ【PS Plus】
2024年に配信のPS+「フリープレイ」タイトルを紹介します。毎月更新し資料記事にしていきます。
妻からもちょっと言わせてもらいます
夫・みなとの言う通り、グラフィックのこだわりが見え、色づかいが印象的なゲームでした。
登場するキャラクターも個性的で、魅力的。
音楽も良かったです。
しかし、気になったのはストーリー。
エンディングに向かって行く場面やバットエンド、トゥルーエンドの演出はとても良かったです。
しかしスロースタートで、なかなかゲームに引き込まれませんでした。
不可思議な場所とキャラクター、展開の見えないストーリーで、
と、首をかしげつつ、とりあえず進めた感じでした。
プレイ開始30分以内には、グッと心を掴まれるような場面があるとよかったです。
また「バックログ」は常に最新の会話が一番先に表示されるとうれしかったです。
「わたしの考え」の未読分は色が付いているとわかりやすくなるのにと思いました。