評価:4.5
釣り×クトゥルフ神話 な釣りアドベンチャー『DREDGE(ドレッジ)』の感想・レビューをお送りします。
体験版をプレイし気に入り、『Digital Deluxe Edition』を購入しました。
主な良かった点
- 雰囲気たっぷりな舞台
- パズル要素のある釣り
主な不満点
- 地図
- 収支のバランスが良くない

プレイしたのはSwitch版です。
スポンサーリンク
目次
概要
ゲーム内容
『DREDGE』は、広大な海を船で探索する釣りゲームです。
海は オープンワールド になっており、シームレスに航海することができます。
ストーリーもあり、各地を巡ってクエストをこなし、謎に満ちた遺物を回収しましょう。
宇宙と海の恐怖を表現した『クトゥルフ神話』の要素もあるゲームです。
釣る・積む・売る
海に点在する釣り場に船を止め、釣りのミニゲームを開始します。
魚によって方法はことなりますが、基本的にはタイミング良くボタンを押すことで早く釣れるようになります。
ココがポイント
釣り場によりますが、数回で魚が枯渇します。
時間が経てば魚は復活します。
ちなみにミニゲームをしなくても釣れますし、ミニゲームをしない設定にもできます。
ただし、時間は多くかかります。
魚をはじめ、船倉に置けるものにはサイズが設定されており、船倉の広さ以上に積むことはできません。
船倉はタイル状になっており、獲得したものをパズルのように配置すると、よりスペースを有効活用して積めるようになります。
ココがポイント
魚には鮮度があり、鮮度が高い方が高値で売れます。
早めに町に戻り、売却しましょう。
時間や深さ、地域によって、釣れる魚は異なります。
図鑑もあります。
釣れるエリアや深さなどもわかり、見やすい図鑑です。
変異した魚
今作の舞台となる海域では、未知の力によって変異した、通常とは異なる魚が釣れることがあります。
これらの変異種は通常より高値で売却できますし、個別に図鑑登録されます。
魚のサイズは、通常と同じです。
夜・パニック
今作は、移動や釣りをしていると時間が進みます。
停止していたり積み荷を整えたり、マップを見ている間は時間が止まります。
18時を過ぎると、海は夜になります。
夜にしか釣れない魚もいますが、夜には得体の知れないことが起こるので注意が必要です。
画面中央上部に表示されている目玉は「パニック」の度合いを示していて、夜間赤い霧にまとわりつかれたり、寝ずに航海し続けているとパニック値が上がり、目玉が赤く動いているほどパニックになっています。(「正気度:SAN値が削られている」とも言えます)
パニック値が高いと船倉の魚が感染したり(売値が下がる)、怪物に襲われたりします。
あるはずのない岩が突然出現することもあります。
怪物に襲われたり岩にぶつかったりすると船が損傷し、耐えられる限界を超えて損傷するとゲームオーバーになります。
ココがポイント
基本的にはデメリットばかりの「パニック」ですが、パニック値が高くないと調べられないものもあります。
基本的には、ちゃんと寝て回復した方が良いです。
ちなみに、場所によっては時間やパニックに関係なく襲ってくる生物もいます。
サルベージ・船を強化する
少し物語が進むと、魚以外の遺物などをサルベージできるようになります。
サルベージもミニゲームが必要です。
こちらは「回転するレーンの隙間を避ける」といったミニゲームです。
サルベージした装飾品などは売却でき、資材などは船のアップグレードに使えます。
船をアップグレードすると船倉が広くなったり、網や釣り竿などを装備できる場所が増えます。
(装備場所が増えるアップグレードの場合、船倉自体が広くなるわけではありません)
サルベージやイベントの報酬などで手に入る「研究用パーツ」は、船に装備する設備の開発に使います。
キャビン
「Xボタン」→「Rボタン」で航海中でも停泊中でもキャビンを開けます。
キャビンにはクエストや拾ったメッセージ、魚図鑑などが揃っていて確認できます。
手にいれた本もここにあり、アクティブにすることで航海中に自動で読み進めます。
読了することで釣り速度などが上昇する追加効果が得られます。
ココがポイント
本棚以外の項目はショートカットが割り当てられているので、航海中は対応するボタンを押すだけで確認できます。
DLC『Blackstone Key』
デジタルデラックスエディションか、DLC『Blackstone Key』を購入していれば、ブラックストーン島の小屋を開けることができます。
中には2つアイテムが入っています。
1つはエンジンで、1つは印です。
印は釣り竿の場所に設置可能です。

良い点
雰囲気たっぷりな舞台
「釣り」というのどかな題材ながら、その雰囲気はとても重く鈍いです。
「奇妙な出来事が絶えない海」がすぐ近くにあるため、登場人物の多くは影があるように見えます。

今作は『クトゥルフ神話』の影響も受けている釣りゲーとのこと。
宇宙から訪れ、海に潜む恐怖の存在。
その存在感をじわじわと感じながらプレイする釣りは、今作でしか味わえない独特な体験でした。
パズル要素のある釣り
船倉のスペースには限りがあり、釣った魚や獲得したアイテムは、上手に配置して持ち帰りたいところです。
釣る時のミニゲームも良いアクセントで、配置はパズルゲームのような気持ちよさがあります。

どうしても破棄が必要になった時の取捨選択も、やりやすかったです。
グラフィック
広大な海も不気味な海も、良質なグラフィックで表現されていました。
「高精細」ではありませんが、絵画のような雰囲気を持っていて、感動的な景観を観ることもできました。
魚やキャラクターのグラフィックも、厚塗りでイイ感じに怪しくて良いです。
不満点
地図
マップに関してはいくつか不満点があります。
- ミニマップを表示したい
地図に自分用のピン留めをしたい- 寄港できる場所はすべて地図に載せてほしい

ショートカットキーでパっと地図は出せますが、細かく何度も表示されて移動することも多かったです。
ミニマップで常に表示されていれば助かります。
あと、せっかく書き込めそうな見た目の地図ですし、メモや見つけた寄港場所などが足されると良かったです。
追記
収支のバランスが良くない
序盤はお金が不足することが多いですが、中盤以降は余りまくります。
特に「網」が使えるようになると、簡単に稼げます。

お金が余ると「多少ぶつけても直せばいいや」という感じに、緊張感の薄いプレイになってしまいます。
気になった点
ヒントがわかりづらいところがある
こちらの石板は、指定の魚をはめればアイテムがもらえます。
「アンコウのシンボル」と書かれていたので頑張ってアンコウを釣ってきたのですが・・・。
実はアンコウは不要でした。
書かれている文より、描かれている絵の方が重要でした。

ほとんどのパズルはあまり悩まずにできましたが、ここだけつまづきました。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロード版 |
プレイ時間 | 約20時間 |
購入した追加コンテンツ | Blackstone Key(Digital Deluxe Edition同梱) The Pale Reach |
『DREDGE』の総合評価・レビュー
ホラー要素もありますが、それが上手くゲームとしての楽しさに繋がっている釣りゲーです。
雰囲気も抜群。
「海がもたらす恵みと恐怖」がクトゥルフ要素を使ってうまく表現されています。
釣り自体も楽しいですし、図鑑埋めも、船のカスタマイズも楽しめました。
たっぷり20時間遊べましたが、図鑑コンプを目指すならさらに長く遊べると思います。
体験版も出ているので、気になった方は即DL!
ただし製品版にデータ引き継ぎができないので、気に入った方は即購入!

クリア後はエンド選択前に戻るので、別エンドを見たい場合も安心です。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
妻からもちょっと言わせてもらいます
雰囲気がとても怖く、夜には怪物が現れ、生か死かの狭間で釣りをする・・・のですが、釣りの方がとても楽しく、

となってしまい、途中から怪物が出ない設定でプレイしました。
本来持つゲームの楽しさが半減していそうですが、「ストレス抱えるよりマシ」と思い強行。
結果、煩わしさもなく、快適にプレイができました。
グラフィックは申し分ないですし、魚たちの通常の姿や異形の姿のデザインも良く、感心しながらプレイしました。
図鑑を埋める楽しさ、クエストを消化する楽しさに興奮しました。
夫の不満点にもあるように、お金が余りまくっています。
- もっと船を大きくしたい。
- 全地域対応のロッドを積みたい。
- たくさんの光源を積みたい。
という欲求をお金があれば満たしてくれそうなのですが、なかなかうまくは行きませんね。
-
-
デイヴ・ザ・ダイバー 感想・レビュー byみなと / 海鮮丼の如く要素を盛りに盛った海洋アドベンチャー×寿司屋シミュレーションの傑作
『デイヴ・ザ・ダイバー』の感想・評価・レビューいきます!もう他の海洋アドベンチャーでは満足できない!?