はじめに
2018年5月25日に発売された、『デトロイト ビカム ヒューマン』。
複雑に絡み合ったシナリオ、考えさせられる社会情勢、息をのむほど美しい映像。
そして、非常に多くの選択肢。
まさに「自分だけの物語」を体験できる、名作アドベンチャーだと思います。
プレイする人によってその物語は異なり、感じ方も違うことでしょう。
私たち夫婦間でも、異なるストーリー展開を見せ、ここ数日『デトロイト』の話題でもちきりでした。
そこで今回は、私たち夫婦が今作『デトロイト』をプレイし、どんな感想を持ったか、どんな選択をしたか。
そしてどう考察をしたかを対談形式でお伝えしようと思います。
チャプターの進行に沿って会話していきます。
長くなるので分割しまして、今回は「人質」~「夜のあらし」まで。
その範囲内でのネタバレも含みますので、未プレイの方はご注意ください。
ゲーム画像は、本体のスクリーンショット機能を使って撮影したものです。
スポンサーリンク
目次
『デトロイト』感想・考察対談 「人質」~「夜のあらし」
「人質」コナー編
じゃあまずは、コナー編の最初。
「人質」の話からいこう。
「人質」は・・・体験版で1回やってるから、あるていどやること覚えていて。
「マインドパレス」で色々調べて、で外行って、交渉する、と。
そうだね。
外行って左側に警官が倒れているから、彼を「助けよう」とは思っていたの。
後は、アドリブで・・・その時の気分でやってみようって感じにプレイしたよ。
そしたら・・・コナー落ちちゃった。
俺も最初のプレイの時、コナー落ちちゃった。
ともと同じように、ダニエルと一緒にコナーが落ちていった。と
ふふふ・・・そんなつもりじゃなかったんだけどね。
もうちょっと上手くやるつもりだったんだけどねぇ。
そうそう。
体験版だと、この「人質」だけで終わるんだけど、製品版はこのまま進行するから・・・。
「え!?この後、コナーどうするの?」って。
ねー。
コナー編自体が、これでおしまいになるんじゃないかと。
そうそうそう。
でも「このまま進めた方がいい」って、「やり直さずにプレイした方がいい」って話だったし・・・このままやってみたよ。
そしたら、まぁコナー編はちゃんと続いてたんだけど。
そうだね。
「人質」の話で、何か感じたことは?
そうだね、人質になっているエマ。
そのお母さんが最初出てくるけど、「アンドロイドに交渉させないで」と言ってくるよね。
まぁ、自分の夫がアンドロイドに殺されたからね。
無理もないよ。
うん、その通りなんだけど、他にもアラン隊長とかも、コナーに対する態度はキツ目だし・・・。
「アンドロイドは物」っていう認識の強さが分かるなぁ。と。
そうだね。「別に期待していない」みたいな態度だし。
あと・・・「銃」を拾えるじゃない?
銃を拾った時、「アンドロイドは武器を持てない」みたいな文章が出て。
だから俺は銃を戻したんだけど・・・。
私は拾ったけど、特別怒られたりはしなかったな。
もしかしたら、後で怒られたりしたのかもしれないけど。
交渉の選択肢が増えるのは確かだよね。
まぁね。
「どうしてダニエルが変異したのか」だけど、「家族の一員だと思っていたのに、買い替えられることになった」
ってとこだよね。
そうだね。
でも、あとで出てくる変異体に比べると、動機が薄い気がする・・・。
そう?
うん。
のちのチャプターで出てくる「屋根裏の彼」みたいに、虐待を受けたり傷めつけられたりした訳ではないし。
ふふふ。
「屋根裏の彼」。
カーラやマーカスのような、強い意志や不当な扱いによる変異に比べると・・・。
「買い替えられるから」ってのは弱い気が。
うん。でももしかしたら、お父さんが「あいつは使えない」みたいなことを言っていたのを聞いていたかもしれないし。
それこそ深く心に傷が付いたのかもしれないよ。
うんうん。
コナーの能力では会話内容までわからないからね。
推測の域を出ないけど。
デトロイトの情景
次は、マーカス編に入る前に、少しだけカーラのシーンが入るよね。
あぁ、そうだね。
トッドが、修理されたカーラを受け取りに来たところだね。
ひどい状態で修理に出されて、「事故だ」って嘘ついて。
「なんで壊れたか」なんて、メモリー調べればわかるのに、してないんだよね。
そうそう。
「壊れた理由」なんて、店側でも別に重要じゃないのかもしれないね。
やっぱり「奴隷」とか「物」として扱っているのかも。
うん。
そうそう、あのシーンで「家事手伝い用のアンドロイドの機能」とか「アンドロイドの値段」みたいなのがわかるよね。
うん。意外と安いの。
でも実際のところ、「家事手伝い用アンドロイド」・・・欲しいよね。
確かにねぇ。
料理や育児は自分でやるけど。
掃除・洗濯をやってくれると、それだけ自分の時間を作れるからね。
あと例えば、仕事したり具合が悪い時に、代わりに家事をやってくれると、とても助かる。
だから、そんなアンドロイドが登場するのも、よくわかる。
うんうん。
それだけ需要があるんだよ。実際。
あの後、車に乗るシーンになって、デトロイトの街並みが流れていくけど・・・。
工場とか、ビルとか、「デトロイト」っていう街をダイジェストで見せるような感じだよね。
ビル街とか、貧しい地帯とか「対比」がわかるシーンだったよね。
「色あふれる世界」マーカス編
次は、マーカス。
お使いに行くシーンだね。
牧師がアンドロイドを非難しているよね。演説して。
アンドロイドを作ったことが、「神への冒涜」みたいな言い方をしてね。
マーカスに向かって「悪魔め」って。
アンドロイドに言ってどうすんのって思った。
そうそう、そうだね。
それを言うなら作った「サイバーライフ」に言えばいいのにね。
そうそう、マーカスが自分の意志で生まれたわけじゃないのに、それをマーカスに言ってもねぇ。
それを言ってるのが「牧師」なんだから、ちゃんちゃらオカシイってね。
うん。あのシーンでは他にも、ホームレスとか、失業者とかも見かけるね。
アンドロイドが普及して、仕事を失った人たちだよね。
道路工事もアンドロイドがやっているし、店員とか、子どもの世話とか、荷物持ちとかもアンドロイド。
だから、今までは自分でできたことを、アンドロイドにやらせている。って部分もあるね。
まぁ、わからなくはない。
アンドロイドは賃金もいらないし、文句も言わないし、体力もあるし、正確。
アンドロイドの店員なら、防犯にも良さそう。
まぁ、経営者の立場なら、アンドロイドを選択するよね。
だから、そういったアンドロイドが存在したら普及するし、その分失業者は増えるよね。
リアリティがある世界だと思うよ。
「アイディア」が必要なところは人間じゃなきゃできないかもしれないけど、そうじゃないのはアンドロイドでもできるし。
現代でも、すでにそうだよね。
単純な作業、繰り返しの工程はロボットがやっているし、『デトロイト』はそれが発展した世界だよ。
うん。AIは今現在でもかなり発展しているし、あの「AIのスピーカー」とか、電子機器の操作をAIがやってくれたり。
それがさらに発展して、人型になったのが、アンドロイドだね。
支払いや電話だってできるし。
あぁ、マーカスの話に戻るけど、絵具屋に着いて・・・。
あの絵具屋は、とても素敵でした。
私、あんな感じに色が綺麗に並んでいるのが、とっても好きなの。
色鉛筆とか、色見本とか、カラーチャートを眺めるのが好き。
うんうん。
じゃなくて。
アハハ、じゃなくて。
お使いして、バスで帰るのよね。
俺はデモしている人の前を通ったら、案の定絡まれて、押し倒されて。
まぁ当たりたい気持ちも分かるけど・・・。
私は怖いから避けて通ったんだよねぇ。
気持ちはわかるけど、アンドロイドに当たってもどうしようもないじゃんね。
「アンドロイドが、自分の意志で仕事を奪った」わけじゃなくて、「アンドロイドを作った、アンドロイドを求めた社会が、仕事を奪った」ってことだと思うし。
「あらたな我が家」カーラ編
じゃ、カーラ編だ。
トッドの家に着いたとこ。
私ちょっと勘違いして、カーラが「新品」だと思ってた。
お店でのトッドたちの会話じゃなくて、別の会話読んじゃって・・・。
だからアリスの箱の中身、「予言」だと思っちゃった。
ふふふ、予言かい。
それにしても、家事手伝いアンドロイド、仕事がテキパキしてたよね。
そうそう、本当に気持ちいいくらいテキパキと。
まぁ、あの家の散らかりようは酷かったね。
ホント、トッドは修理中何一つ片付けてなかった訳だ。
横柄な態度でテレビ観てるし・・・頭来たからわざと前通ってやった!
そしたら、怒られるよね。
というか、何かしら怒ってる。
レッドアイスの影響もあるのかもね。
洗濯石鹸の箱で見つけるやつね。麻薬なのかな?
あれを吸ってる様子が、かなり怖いよね。
うん。なんだか禍々しいオーラが出てるみたいで・・・。
今後も結構出てくるよね、レッドアイス。
2階も掃除するけど、そこで銃を見つけるね。
うん。やっぱり20年後も銃社会なんだなって思った。
で、アリスの部屋を掃除して、アリスと話して・・・信頼を得たら鍵をくれて。
で、わかるわけだよね、「自分がトッドに壊された」ってことに。
「画家」マーカス編
よし、じゃあ次はマーカス編、カールの家だ。
奇抜なものがたくさん置いてあったね。
機械の鳥がいたり、大きなキリンとか。
1階を大体見て、2階に行く途中にレールがあって。
それで「車いす」なんだな。ってわかった。
そうそう、私もあのレールを見て「マーカスは介護用のアンドロイド」だと思った。
確かに介護は大変な労働だし、アンドロイドが担うのもわかるよね。
でも、カールは確かに介護が必要だけど、物腰の柔らかいおじいさんだった。
そうだね。アンドロイドに対してすごく理解がある人だったね。
俺の場合、デモに絡まれた時服を破かれてて、それに気づいたカールが「アンドロイド1体壊したところで何になる。愚かなことだ」みたいなことを言うんだよ。
うんうん。本当に理解があるよね。
で、シーンはないけどお風呂に入れて、1階に行って、ご飯食べて。
「自由にしていい」って言われたから、色々見てて、私は1周目は読書した。
おれは、チェスにした。
あのカッコいいチェスね。
そうそう。私も2周目はチェスにしたよ。
「勝つ」か「引き分ける」か「負ける」か選べるんだよね。
私は勝ってみた。
そうだね。
俺は「引き分け」にしたけど、この時の話もおもしろくてね。
カールは「引き分けとは妙だな」って言うの。
うんうん。アンドロイドだからね、普通勝つよね。
そしたら、嘘をつくか本当のことを言うか選択肢がでて、「真実」を選んだ。
そしたらマーカスが「あなたは負けるのも嫌いだし、負けた振りをされるのも嫌いだ。なら引き分けが一番良い」って言うのね。
カールの性格を理解した上で、彼に屈辱を与えず尊厳を守り、嘘をつかない、とても良い回答だと思った。
私の場合は勝って、謝ったのよね。
そしたらカールは「憐れみより恥をかくほうがまし」って答えるの。
だから、なんか「良い関係」だと思ったんだよね。
ただ、介護する介護されるの関係じゃなくて、ね。
で次に、スタジオか。
カールが制作中の絵を描いている間、片付けて。
絵の感想聞かれるけど、「それよりもお前の才能を見せろ」って、筆を渡されるね。
おれは「机」を描いた。
私も「机」。
でも、模写じゃなくて、目を閉じて、内面から出るものを描け見たいなことを言われてね。
あれ、パターンで全部違うのかな、描く絵。
違うと思うよ。
俺が見た4種類は全部違うし。
いい感じの絵が完成するよね。「おぉ・・・」て思ったよ。
で、その後息子のレオが来てお金を無心してくる。
でも、この息子、こうなっちゃったのも無理ないかな。って。
ボーナスの「ギャラリー」で彼の説明読んだけど、カールはレオのことを認知はしていたけど、16歳になるまで会ったことがなかったし。
お互い、「親子」という関係を築けなかったんだと思う。
言われてみると、確かにそうだね。
カール自身も「父親」ってなんなのか、自分で分からないままだったんじゃないかな。
「相棒」コナー編
次は、コナーだね。
まずはバーのシーン。
あのバーの外に登場したコナーを見て、「死んでなかった!」と思ったよ。
私も私も。実際は「2号機」なんだけど。
コナーに関しては、壊れても続行するんだね。
で、顔認証して警部補を見つけるんだけど、全員認証したね。
したした。早めに警部補見つけたけど、それでも全員見たよ。
トイレまで覗きこんで。
そうそう。つまりこれって「コナーのデータベースに全ての人の名前と顔と職業と、生年月日、犯罪歴まで登録されてる」ってことだよね。
なんか、実際そんなアンドロイドがいたら怖ろしいよね。
で、ハンクを見つけてお話しするんだけど・・・。
何を選んでも好感度がだだ下がりだったよ。
あはは、難しいよねハンク。
でも、まぁあそこでいくら下がっても盛り返せるけど。
で、事件現場に着いて、捜査開始だ。
死体が出てくるのは分かってたけど、やっぱり怖かったなぁ。
コナー、血舐めるし。
まぁ分析のためなんだけど・・・アンドロイドなら型番わかるし。
裏口の様子を見たりとか、再現して動きを割りだしたりとか、有能さが光ってたね。
うん。試験的に導入された捜査アンドロイドって話だったね。
実際、アンドロイド絡みじゃない事件だとしても、コナーは活躍できるだろうね。
で、捜査をしていると、浴室に・・・。「RA9」。
最初、犯人のアンドロイドは壊れてるんじゃないかな。って思った。
暴走しているみたいな。
えぇと、誰だっけ。
「屋根裏の彼」(カルロスのアンドロイド)ね。
そうそう、通称「屋根裏の彼」。
って私たちの間でしか通用しないじゃん。
アハハ。
とにかく、捜査していると、屋根裏に犯人が潜んでいることがわかって・・・。
あのシーン、ともめっちゃビビってたね。
そりゃビビるよぉ~。
なんか人影があるんだもん。実際はマネキンだったけど。
なんで屋根裏にマネキン置いてるんだ、この家主は。って思ったね。
で、「彼」を見つけて。
「黙っててくれ」って彼が言ったから、選択肢が出るんだと思ったけど、コナー容赦なかったね。
使命のために動いているからね、容赦ないよ。
「夜のあらし」カーラ編
さぁ、次はいよいよ・・・「夜のあらし」。
おぉう、カーラだね。
もうね、予告編かな。PVの時点で「何が起こるか」は大体わかってたの。
だからイヤだったんだよね。怖かった。
「ヒドイ虐待」がおこなわれるかと思って。
・・・実際そこまでヒドイ虐待ではなかったけど、アリス的にはショックだよね。
やつあたりされて、殴られて。
そうだね。その後アリスの元へ向かおうとしたら「動くな、壊すぞ」ってトッドが。
画面にも「動くな」って表示がでるよね。
うん。実際に全く動かなかったらどうなってたんだろうね?怖くてやってないけど。
私も最初は動かないでいたんだけど、なんか「埒が明かない」と思って、動いてみたの。
そしたら「壁を打ち破る」演出が入って・・・。
あそこは、ホント心が震えた。
スゴイシーンだった。
うんうん。
良かったよね、あそこ。
だからカーラは「私がアリスを守らなきゃ」って思ったんだよね。
で、壁を壊したら、「アリスを守る」か「トッドを説得する」の2択になって・・・。
「え!?説得?」って驚いた。できるのかな?
いやぁ、試してない。
最初から無理だと思って、アリスに一直線。
で部屋に駆けつけて鍵を閉めて。
前のチャプターで「窓から出られる」ということが分かってたから、そのままアリスと窓から逃げたよ。
私は、2階に上がったらすぐにトッドの部屋に行って銃を手に入れたの。
で、トッドの前に立って「近づかないで!」ってやりたかったんだけど・・・。
トッドの方が先にアリスのとこに着いちゃった。
あそこで銃を優先すると、トッドに先を越されちゃうみたいだね。
悩ましいところ。
うん。で、アリスのところへ行ったら、トッドがアリスに掴みかかってて。
銃を使って脅すけど、すぐに弾かれて格闘して、もみ合いの末に・・・トッドを撃っちゃう。
あそこの QTE 、失敗しまくったらどうなってたんだろうね?
いやぁ、怖くて負けられないよ・・・。
2周目は銃を持たずにアリスのところ行ったけど、結局スタンドライトで格闘することになっちゃった。
結果は、スタンドライトで殴って、逃げた。
あぁ、だから2周目は殺してないから「傷害容疑」になるのね。
そうそう。1周目は殺しちゃったからバッドエンド確定だと思ったんだよ。
「やり直したい」って思ったけど、それでも続けてみようと思って、そのまま進行することにしたの。
まとめ
いかがでしたか?
『デトロイト』のチャプター「人質」~「夜のあらし」までについて、私たちがどう行動し、どう感じたかを対談してみました。
実際には、もっと多くの会話をしていまして、書き出したのは一部です。
それだけ、いろんな話や考察ができて、夫婦の会話も随分はずみました。
こんな感じで最終チャプターまで、随時公開していこうと思います。
また、お付き合いくださいませ。
-
ネタバレあり! Detroit: Become Human(デトロイト) 感想・考察 夫婦対談 vol.2
『デトロイト』を、夫婦でそれぞれプレイし感じたことや、考察を対談方式でお届け。今回は「失意」~「逃亡」まで。ネタバレありです!