イメージ画像
3DS『バッジとれ~るセンター』でゲットしたバッジを使った、私の勝手な映画のイメージ画像です。
画像のキャラクターと映画は一切関係ありません。
3DS『バッジとれ~るセンター』のレビューはこちら
→ HOMEメニューにかざれる バッジとれ~るセンター レビューbyとも
目次
概要
初公開年 | 2016年 |
ジャンル | 長編アニメ |
監督 | 片渕須直 |
主なキャスト | のん(旧・能年玲奈)、細谷佳正、小野大輔、稲葉菜月、尾身美詞、潘めぐみ |
Amazonビデオのページ | この世界の片隅に |
あらすじ
昭和19年(1944年)に広島市江波から呉(くれ)に18歳で嫁いだ主人公すず(のん)。
戦時下の困難の中、ひたむきに生きる姿を描く。
原作
こうの史代さんによる同名漫画。
スポンサーリンク
感想
公開当初は、ほとんどのマスコミで取り上げなかったが、口コミで話題となり、一気に有名作品になったことを覚えている。
そして公開時期と相まって、『君の名は。』と比較されていた。
しかし、この映画は『君の名は。』と比較するものではない。
全然別物。
リアルな生活
この映画は、戦時中のリアルな様子を1人の女性目線で追っている。
スタッフは、資料を集めたり、時代考証をしているため、リアルな様子に嘘偽りはない。
このことは素晴らしいのだが、人によっては何をしているか分からないだろう。
だからある程度の知識は必要かと。
「千人針」や「瓶づき精米」とか、「間諜」などの言葉とか・・・。
なので、鑑賞する際は字幕をONにしたほうが、わかりやすい。
のんがいい味出している!
主人公すずの声をあてた、のん。
のんの天然っぽさが、すずととても合っていて、違和感がない。
この映画が成功したのは、のんの力も少なからずあると思う。
戦争映画、本当は苦手
私は、戦争系の映画を見ると、恐怖や悲しみが襲うため、苦手な方。
しかし今作は、「そこまでの恐怖はないだろう」と余裕で観始めたのだが、しだいに様々な事柄が私を苦しめ始めた。
やはり戦争映画なので、苦手な方はご注意を。
ちなみに今まで、戦争映画で観たのは3作品のみ。
『プライベートライアン』『戦場のピアニスト』『シンドラーのリスト』。
『シンドラーのリスト』は好きで、5回くらい見ているのだけれど・・・今見るとキツイだろうなぁ。
演出がいい
すずの想像の中で描かれたカラフルな爆煙。
あの演出はとてもよかったです。
すずの性格がよくわかる場面でした。
また、とあるできごとを黒と白で表現したり、絵で表現したり・・・。
様々な場面の演出がよかったです。
内容に対して、時間が短い
主人公すずの半生を描いているのだが、その内容に対して、 129分は短いと感じた。
最初は、登場人物の関係性や名前を覚えていくのに精一杯で、パラパラと早く流れる展開に付いていくのが必死だった。
しかし、見終わってから見返すとそうでもない。
だからオススメは2回以上鑑賞すること。
よりわかるし、再発見もあるはず。
しかし、内容に対して、時間が短いと感じた。
あと30分くらい長くてもよかったんじゃないかな?
情緒や心情がわかるかどうかが、カギ
今作は、すずや周作(細谷佳正)の気持ちが、わかるかどうかにかかっていると思う。
例えば、水原哲(小野大輔)の場面とか、終戦を迎えた後の場面とか。
展開が早いので、心情まで考える時間が正直ない。
だから2回以上鑑賞して、じっくり彼らの気持ちを考える時間が必要だと思う。
豊かさってなんだろう?
あなたは文明に麻痺していませんか
石油と水はどっちが大事ですか
車と足はどっちが大事ですか
知識と智恵はどっちが大事ですか
批評と創造はどっちが大事ですか
理屈と行動はどっちがが大事ですか
あなたは感動を忘れていませんか
あなたは結局何のかのと云いながら
わが世の春を謳歌してませんか
倉本聰
富良野塾起草文から引用
『北の国から』の脚本でも知られる、倉本聰さんの言葉です。
今作を見ながら、この言葉を思い出していました。
「便利=豊かさ」ではないことを改めて、感じました。
ネタバレと評価
以下ネタバレのため、評価を先に。
総合 ★★★★☆
脚本 ★★★★☆
演出 ★★★★★
映像 ★★★★★
Amazonビデオのページはこちら
→ この世界の片隅に
以下ネタバレが含まれています。見ても大丈夫な方のみスクロールしてください。
▼
▼
▼
▼
▼
▼
▼
ネタバレ
原作にある、すずと周作とリン(岩井七世)の三角関係。
「もし映画の企画段階で十分な予算があれば、本編に盛り込まれていたはずの内容」との文章を発見してびっくりした。
いやいやいや、その三角関係はあの映画には不要だと思う。
テーマが散漫になるし、正直見たくないよ。
まぁ、原作を見ていないから、なんとも言えないけれど・・・。
■2018年9月22日追記
TBSドラマ「この世界の片隅に」(すず役 松本穂香)を全話観ました。
まるで、映画版をそのまま実写にしたような感じで、違和感がなくとてもよかったです。
「ネタバレ」として記述している三角関係ですが、ドラマ版を見るにドロドロの三角関係にはならずにほっとしました。
まぁ男も女も「過去は色々ある」ということでしょうか。
ちょっと、ひと匙のスパイスという感じで、テーマも散漫していません。
うーん。原作ほしくなってきたなぁ。