『ウィザードリィ』をはじめとする、3DダンジョンRPG。
そのレトロな雰囲気と、ニンテンドーDSならではの2画面・タッチ操作を活かした、アトラスの名作『世界樹の迷宮』シリーズ。
今作はその4作目にあたり、シリーズで初のニンテンドー3DS用ソフト。
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目次
概要
発売日 | 2012年7月5日 |
発売元 | アトラス |
開発元 | アトラス |
ハード | ニンテンドー3DSシリーズ |
ジャンル | 3DダンジョンRPG |
CERO | A(全年齢対象) |
公式サイト | 世界樹の迷宮IV 伝承の巨神 |
画像の出典 | 画像は全て上記サイトより引用 |
権利表記 | ©ATLUS ©SEGA All rights reserved. |
ゲーム内容
シリーズ全体の特徴としては、
- マス目で管理される3Dダンジョン
- タッチペン を使ったマッピング
- クラス(職業)と絵柄を選択するキャラメイク
- 「スキルポイント」を消費して自由にスキルを取得するシステム
- ランダムにエンカウントする雑魚敵と、ダンジョンを徘徊する強敵(F.O.E)の存在
- 敵が落とした素材を換金&新商品の開発に
- 「状態異常」や「封じ」が重要な戦闘
- パーティメンバーは基本喋らない
- ゲームブック風の、特徴的なテキスト
- キャラクターデザインは日向悠二氏
- サウンドは古代祐三氏
こんなところでしょうか。
また、『Ⅳ』と『Ⅳ』からの特徴としては、
- 「気球挺」によるフィールド探索
- 敵がアニメーションするようになった
- F.O.Eが実際の姿のグラフィックで徘徊する(前作まではモヤモヤ)
- 仲間個人ではなくパーティで発動管理する「バーストスキル」の追加
- スキル取得がツリー式に
- 金色のレアモンスターが追加
- 美術背景に、ジブリ作品などに関わった山本二三氏
- 低難度の「カジュアルモード」が追加
- すれちがい通信 に対応
などなど。
良い点
上で挙げた特徴は、どれも今シリーズを非常に魅力的にしてくれている。
そんな「今シリーズならではの魅力的な要素」も含めた「良い点」を挙げてみよう。
3Dダンジョンとマッピング
『ウィザードリィ』や『メガテンSJ』等と同様に、3Dで展開されるダンジョンは、方眼紙に書いたような構成。
それを一人称視点でマス目ごとに移動し、探索していく。
ショートカットや隠し通路なども用意されていて、繰り返し探索するストレスは低い。
下のタッチ画面を使ってマッピングをする。
壁や水路、注意点や仕掛けや宝箱の場所など様々な情報を書きこみ、自分だけの地図が作れる。
『ペルソナQ』でその楽しさに触れた人も多いのではないだろうか。
「ニンテンドー3DS」は今作のシステムのためにできた。と言っていいくらいハマっている。
自分だけのキャラメイク
パーティメンバーは、名前、クラス、容姿を設定し、ギルドに自由に登録し、自由に編成できる。
▼容姿
容姿は各クラス毎に4種用意されており、各2色に色変えも可能。
見た目的には明らかだが、容姿の性別は設定されておらず、プレイヤーの脳内設定次第。
キャラクターデザインは日向悠二氏。
とっても可愛らしい絵柄。
▼スキル
スキル周りも良い。
レベルアップで獲得する「スキルポイント」を、好きなスキルに振り分け取得・強化する。
振り分け次第で、同じクラスでも全く違う性能になるため、プレイスタイルに合った育成が楽しめる。
「スキルツリー」で見やすさも抜群。
▼クラス(職業)
クラスはゲーム開始時は7種だが、進行と共に増え、最終的には10種。
どのクラスも個性的でおもしろい性能なため、パーティ編成がとても楽しい。
ストーリーが進むと「サブクラス」が設定でき、さらに奥深い育成ができる。
「バッドステータス」が猛威をふるうバトル
基本は古典的なコマンドバトル。
が、重要なのは「状態異常」や「封じ」といった、いわゆる「バッドステータス」。
代表的なところだと「毒」。
行動後にダメージを受ける状態異常。
普通のRPGだと、そのダメージは最大HPの5~10%くらいの軽いもの。
しかし今シリーズの「毒」は、HPの半分くらい一気に持っていく怖ろしい状態異常だ。
「封じ」も強力。
頭・腕・脚の三種類の「封じ」があるが、この「封じ」にかかると、その部位に関わるスキルが使用できなくなる。
その部位に関わるステータスにも影響があり、「脚封じ」だと攻撃の回避も不可能に。
もちろんこれらは、味方だけではなく敵にも有効で、上手く使うと戦闘の難度は大きく変わる。
緊張感を生むF.O.E(フィールド・オン・エネミー)
『ペルソナQ』の「フューシス・オイケイン・エイドロン」と同様。
フィールド上を徘徊している強敵で、それぞれのサイクルで巡回している。
遭遇した時点では段違いの強さを誇るため、基本的には上手く避けながら先を進むことになる。
今作では固有の姿で徘徊しており、道を切り拓くためにF.O.Eを利用する場面もある。
上述の「封じ」などを活用して戦うと、格上のF.O.Eでも倒せる場合もあって、その達成感はなかなか。
ゲームブック風のテキスト
例えば、ダンジョン探索中に湧水を見つけた。とする。
「君たちはこの湧水を飲み、喉を潤しても良いし、このまま立ち去っても良い。」
こんな感じの文章がゲーム全体に展開されている。
水を飲んだことで体力が回復するかもしれないが、夢中で飲んでて敵に囲まれるかもしれない。
その選択はプレイヤーの手に委ねられるのだが、単純に「水を飲みますか? YES/NO」といった選択肢にしないところにセンスを感じる。
心躍るサウンド
古代祐三氏のサウンドは、勇壮で美しい。
まさに「迷宮」な、ダンジョン探索のBGMは、それぞれダンジョンの雰囲気にとても合っている。
戦闘BGMは実にカッコよく、筆舌に尽くしがたい。
一度聞いてみると良いよ。
「戦場 ~」って曲が、各ダンジョンの雑魚戦。
「戦乱 ~」って曲が、ボス戦。
その他の楽しい要素
- 大地に隠された「秘宝」の探索
- サクッと攻略できる「小迷宮」や、歯ごたえ抜群の「クリア後隠しダンジョン」
- ストーリーも悪くない
- 気球挺による探索も、若干不便なところがあるが、良いスパイスになっている
不満点
セーブスロットは1つだけ
家族や兄弟で別のセーブデータを使うことはできない。
なんだか疲れる
おじいちゃんか。
これは完全に俺だけの不満点だが、『世界樹』シリーズや『ペルソナQ』は、1プレイにかけるエネルギーが大きいようで、同系統のゲームを続けてプレイする気にならない。
大好きなシリーズではあるのだが、1年くらいは間を開けてプレイしたい。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
プレイ時間 | 80時間 |
所持しているサウンドトラック | 「世界樹の迷宮IV 伝承の巨神」オリジナル・サウンドトラック 予約特典 ディスク『SQ4 サウンドトラック Rough Sketch ver.+Outtake』 |
シリーズのプレイ状況(みなと) ※記事作成時点 |
『世界樹の迷宮』(DS) |
勲章獲得状況 | 全て埋まってはいるが、一部の勲章は最高ランクではない |
勲章コンプ難易度 | かなり難しい 秘宝は運も絡む |
総評
非常に完成度が高く、難易度選択も可能なため、シリーズ初心者にもオススメできる今作。
ナンバリングや、外伝・リメイクが何作も出ているが、ストーリー的な繋がりは特にないようなので、どこから始めても良いかと。
今作の機能の1つに、「プレイデータを『ギルドカード』にし、好きなパーティメンバーを1人添付してQRコード化」する機能がある。
ソフトを手放してしまったため俺は作れないのだが、「自慢のキャラをブログで公開!」なんてことも可能だったのだなぁ。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |