クリプトン・フューチャー・メディアから発売されている、音声合成ソフト「初音ミク」。
その「初音ミク」を用いた楽曲と、「初音ミク」のキャラクターを活かしたリズムアクションゲーム。
今回のレビューは、 PS VITA 版『初音ミク -Project DIVA- f』(以下『 f 』)。
並びに、『 f 』のHD版である、PS3『初音ミク -Project DIVA- F』(以下『 F 』)。
PSP版で展開していたシリーズから、全楽曲とモジュール(衣装)を総入れ替え。
基本的な部分は同じだが、ゲームルール・システムにも改良を加え、大きく生まれ変わった。
PS VITA版『 f 』発売の半年後に発売されたPS3版の『 F 』は、HD画質に加え、楽曲、モジュール等を追加されている。
『 F 』発売後には、『 f 』の追加コンテンツ「おおもじパック」を購入することで、『 f 』に『 F 』の楽曲と、モジュール等を追加できるようになった。
また、『 f 』と『 F 』は同期ツールを使うことで進行状況を共有できる。
ただし、 DLC や『 F 』からの追加楽曲等は同期できない。
登場ボーカロイドは、初音ミク、鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ、MEIKO、KAITO。
なお、ボーカロイドとはサンプリングした人間の声を元に作られた、歌声を合成するソフトウエアである。
詳しくはこちら
→ コラム「初音ミク」
今シリーズの基本的なシステムにも触れているので、こちらから読んでいただけるとわかりやすいかと思います。
→ 初音ミク -Project DIVA- 2nd & ドリーミーシアター 2nd レビューbyみなと
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目次
概要
発売日 | 【 f 】 2012年8月30日 【 F 】] 2013年3月7日 |
発売元 | セガ |
開発元 | セガ |
ハード | 【 f 】 PS VITA 【 F 】プレイステーション3 |
ジャンル | 音楽ゲーム |
CERO | C(15才以上対象) |
公式サイト | 【 f 】 初音ミク -Project DIVA- f 【 F 】初音ミク -Project DIVA- F |
画像の出典 | 画像は上記サイトより引用したものと、ハード本体のスクリーンショット機能で撮影したもの |
権利表記 | ©SEGA / © Crypton Future Media, INC. www.crypton.net |
良い点
より綺麗になったビジュアル
PSPでのモデリングは全て作り直し、より精細で美しくなった。
特に「表情」がとても豊かになり、憂いた表情、目配せ、動きに至るまで、こだわって作られている。
背景、オブジェクト、ライティングも刷新され、曲毎の個性が際立っている。
PS3版の『 F 』では更に美しく、『ドリーミーシアター』を凌駕する。
より楽しくなったリズムゲーム
新たに「スクラッチ」、「テクニカルゾーン」、「チャンスタイム成功演出」が加わり、リズムゲームとしての楽しさは完成形に。
「テクニカルゾーン」は、一定エリアをミスなくプレイできればスコアアップ。
この時間は、ぐっと緊張感が増し、良いスパイスになっている。
「チャンスタイム成功演出」は、チャンスタイム中に一定スコアを稼ぎ、最後のスクラッチを成功させることで、以降の映像に変化をもたらす演出。
全曲に用意されていて、賑やかになるものが多く、非常におもしろい要素だ。
スコアもアップするため、ぜひねらっていきたい。
装飾のカスタマイズ
今作も様々な衣装が用意されているが、さらに各部位に装飾品を付けられるようになった。
眼鏡やリボンはもちろん、猫耳、尻尾、悪魔の角など一風変わった装飾品も多い。
エディットもパワーアップ
オリジナルのPVを作れる「エディットモード」は今作にも実装されている。
表示できるキャラクターは最大3人に。
楽器を持たせ、弾かせる動きも可能。
ポーズとポーズの間を自動的に補完する機能があり、より自然な動きに。
PSN を利用することで、作成したデータのアップロード・ダウンロードが可能。
お気に入りの収録曲
今回も、今作に収録されている曲の中から、俺が気に入った曲(PV)を挙げていこう。
全部紹介すると大変な数になるので、5曲だけ!
1つ目・『ODDS&ENDS』 ryo
今作のテーマ曲。書きおろし。
上記のビジュアル比較に使った画像も、この曲から。
ボーカロイドを好きであれば好きであるほど、泣ける名曲。
2つ目・『Tell Your World』 kz(livetune)
「Google Chrome」のCMで起用された曲。
プラネタリウムを模したステージは非常に美しい。
「繋がり」や「広がり」を思わせる歌詞を、映像でも見事に表現している。
3つ目・『リモコン』 じーざす
ノリノリの電子音が楽しい曲。
ドリームキャストそっくりのコントローラーが出てきて「SEGA」らしい。
4つ目・『MEGANE』 Ultra-Noob
メガネにまつわるエピソードがつまった曲。
様々なメガネが出てくるし、ルカさんにとても似合うし、眼福なPV。
5つ目・『キャットフード』 doriko
今作で力を入れている「表情」の豊かさが、如実に現れている曲。
オススメモジュールの「ピエレッタ(画像の衣装)」も、斬新で素敵なデザイン。
不満点
「DIVAルーム」は、まだまだ改善の余地あり
ルームアイテムも増加し、ルームテーマ、イベントも増加した。
タッチでコミュニケーションが取れるし、あっち向いてほいもできる。
が、まだイマイチ「おまけモード」っぽさが強い。
「ボーカロイド達の自室」って設定なのだし、もっと「生活感」が出ないもんかな。
判定が甘々の「スクラッチ」
リズムゲームに、新アイコン「☆」が加わり、タイミングを合わせて PS VITA の画面をスクラッチ(PS3の場合はスティックを弾く)。
このタイミング判定はとても甘く、連続で☆が来たらテキトーに擦るだけで良い。
この部分だけ「ゲーム」というより「擦る作業」になってしまう。
まぁ、救済措置と見てもいいが。
ロードが多い・長い
ロードは頻繁に入り、そこそこ長い。
ロード中は様々なイラストが表示されるが、あまり良くないイラストも多い。
プレイ状況
ソフトウェア | [ f ] パッケージ版 [ F ] ダウンロード版 |
プレイ時間 | 合わせて100時間以上 |
購入した追加コンテンツ | 初回購入特典「君に届けたいコード」(プロダクトコード)による、追加コンテンツを購入。 「おおもじパック」と同様のもの。税込1,500円 |
所持しているサウンドトラック | 関連するCDが沢山ありすぎて載せきれません |
シリーズのプレイ状況(みなと) | 初音ミク -Project DIVA- 2nd(PSP) 初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター 2nd(PS3) 初音ミク Project mirai 2(3DS) 初音ミク -Project DIVA- F 2nd(PS3) 初音ミク Project DIVA Future Tone(PS4) |
トロフィー 状況 | 100% |
トロコン 難易度 | 易しめ。ただし、ネット接続が必要なトロフィーあり。 |
総評
PSP版の『初音ミク -Project DIVA- 2nd』の時点で、完成度はかなり高かった。
しかし今シリーズは着実に進化を重ね、今作ではリズムゲームとして申し分ない完成度に。
「DIVAルーム」など、まだまだ改善してほしい要素はあるが。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | ----- |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
妻からもちょっと言わせてもらいます
『 f 』 の PS VITA 版は、かなりやり込みました。
このゲームで出会った曲も多く、そして、大のお気に入りになった曲は多めです。
ただ、『 F 』 のPS3版は、そこまでやり込みませんでした。
なぜなら、『 f 』と『 F 』連動しているとはいえ、プレイデータは連動しておらず、『 f 』で頑張ったスコアが『 F 』では白紙状態で、全て一からやり直ししないといけなかったから。
ボタン操作もPS VITAで慣れてしまっていて、『 F 』では、easyとnormalの全曲クリアにとどまってしまいました。
しかし、あらためめてプレイしてみると、映像は綺麗だし、やっぱり楽しいので、やはり各難易度全曲クリアを目指したいところ。
でも、ロードの長さと、好きでもないイラストを見る破目になる仕様がやる気をそがす・・・。(※)
今なら、『初音ミク Project DIVA Future Tone(PS4)』で、ほぼ全ての楽曲がプレイできますが、『Future Tone』は『Future Tone』で難点がありまして・・・。
そちらのレビューは、いずれ。
あと気になった点は「チャンスタイム成功演出」。
演出が変わるので、非常に良く、好きなのですが、曲によっては、演出用のSEが入ってしまうのです。
曲に集中している時に、そのSEが入ってしまい、プレイに支障が出ました。
※追記
ロード画面の絵は、DIVAルーム→「ガジェット」→「ビジュアルライブラリ」→「□ボタン」でセット、解除ができる。
なおショップにて、棚配置アイテムの「デザインブック」を購入しなければ、使用できない。