評価:4.5
今日のレビューは、Switch版が2023年1月26日に発売されたビジュアルノベル『7 Days to End with You』です。
Lizardry氏の個人開発作品で、steam版やスマホ版は2022年に発売されました。
ベースとしては絵と会話と選択肢で物語が進むビジュアルノベルタイプのアドベンチャーゲームですが、「まったく言葉がわからない」という独自の要素を含んだ作品です。
主な良かった点
- 「言語を読解する」という唯一無二の体験
- 解釈を委ねられる物語
- 魅力的な「赤い髪の人」
主な不満点
- 手動セーブがほしい

プレイしたのはSwitch版です。
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目次
概要
画像はすべてクリックすると拡大します。
ゲーム内容
見知らぬ家で目覚めた主人公。
目の前には、見知らぬ「赤い髪の人」。
言葉も言語も自分の記憶すらわからない中で、その人と交流し7日間をその家で過ごし、物語を紐解いていきます。
セーブは自動で、朝目覚めた時に保存されます。
「+ボタン」→「タイトル」でタイトル画面に戻った時も、再開はその日の朝からになります。
書いた翻訳のデータは残ります。
言葉を覚える
作中で登場した言語は、すべて単語表に保存されています。
単語表は「Xボタン」か、見えている単語にカーソルを合わせて「Aボタン」で開きます。

単語表で単語を調べると、これまでその単語が登場した場面を見返すことができます。
どんな場面でよく出る単語かを確認できるので、予想を立てやすくなっています。
単語にはイメージカラーを設定することができるので、「好意的な言葉」「確信のある言葉」など自分で自由に設定できます。
通常会話でその言葉が出た時に、イメージカラーも一緒に表示されます。
エンディングと分岐
今作は7日間だけの物語で、7日目にエンディングを迎えます。
エンディング後は「NEW GAME」で始めからになります。
単語表は保存されています。
エンディングは4種類用意されており、作中で取った行動や最後に使った言葉によって分岐します。
すべてのエンディングを見ると、タイトル画面に「GALLERY」が追加されます。
良い点
「言語を読解する」という唯一無二の体験
未知の言語で構成された言葉は、最初「わかるわけない」と思いました。
ですが、物を触れば赤い髪の人が名前を教えてくれますし、使った場面や仕草や表情などで読み取れるようになっています。
わからなかった言葉も、回を重ねるごとにわかるようになっていきます。
そして理解が進むごとに、赤い髪の人との関係や何が起こったのかを理解できるようになります。

解釈を委ねられる物語
作中で正解がわかる単語は、ごくわずか。
あとはすべて自分の解釈で翻訳していくことになります。
もちろん、言語には法則があり厳密には「正解」はありますが、今作のコンセプト的には「プレイヤーが自由に解釈して良い」となっています。

なので、勝手に「超感動的な話」と解釈してもOKなのです。
実際僕もそう解釈して勝手に感動しました。
そもそも単語的に複数の意味合いがあるものもありますので、本当にプレイヤー次第で物語の受け取り方が変わります。

魅力的な「赤い髪の人」
ずっと寄り添い、言葉を教えてくれる「赤い髪の人」。
見た目は女性ですが、公式でも作中でも性別は明記されていませんので、どう解釈しても良いかと思います。
美しい人で、プレイ中もいろいろな仕草や表情で応じてくれて、とても癒されました。

プレイヤーが料理を作れる場面があるのですが、たくさん作ると・・・。
プレイしてのお楽しみです。
不満点
手動セーブがほしい
セーブは自動で、その日の朝。
エンディングまで行くと、始めからしか選べません。

駆け足で進めれば10分程度で1周が終わりますが、手動セーブがあれば楽だったのに。と思いました。
既読スキップやバックログもないので、ビジュアルノベルとしてはシステムは不十分だと感じました。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロードソフト |
プレイ時間 | 11時間 |
『7 Days to End with You』の総合評価・レビュー
とても斬新なコンセプトのビジュアルノベルで、「ビジュアルノベルは苦手」という人でも新鮮な楽しさを体験できると思います。
どう感じたのか、どんな物語になったのか。
ぜひ自由に解釈して楽しんでもらいたい作品です。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
読み解き方のヒント
まず前提として、今作のおもしろさの1つに「正解が明記されない」があると思います。
どのように解釈しても良いプレイヤー次第の作品なので、「こう言っているよ」と明記するのは本意ではありません。
攻略サイトなどにはすでにすべて載っていますが・・・。

言語のベース

「数字」を表している単語は比較的簡単にわかるようになっています。
そこを見ていくと、
「1」は3文字。
「2」も3文字。
「3」は5文字と、英語で表現した時と同じ文字数になっています。

ですが単純にアルファベット→架空言語に変換されているわけではなく、「one」と「three」では「e」に当たる部分が別の文字になっています。
この変換にも法則があり、その法則まで解明できればすべての言語を読み解くことができるようになります。

暗号解読も楽しみたい人は、それはそれで自力で解いた方が楽しいでしょうし。
夢
次に、主人公が見る夢。
1周で5つの夢を見ますが、そこで出る選択肢は中央に表示される言語の答えがズバリわかるようになっています。
対応する言葉を選べば、それが正解か示されます。

という手順を踏むと確実です。
選択を間違えた場合は、次の周に持ち越しです。
ただ、他のシーンの会話でも連想できる単語ばかりなので、それほど気にする必要はありません。

ですが、その日に起こるはずのイベントもスキップしてしまうので注意しましょう。
エンディング分岐
エンディング分岐の重要な要素に「赤い髪の人の秘密を見つける」というものがあります。
ヒントとしては、「一緒に行動していると見つけられない」です。
秘密を見つけると最終日に単語を入力する場面が増え、エンディングも増えます。
しっかり家中を調べて翻訳を埋めていればわかりやすいようにはなっていますが、最終日のヒントは・・・。
「引き出しの本」「オウム返し」「最後の夢」「名前」
としておきます。

全エンドを見れなくても、自分だけの物語を導き出せればそれだけでも良い体験ができると思います。
ぜひ、まずは攻略情報などは見ずに楽しんでいただければと思います。
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