20年7月17日に発売した『Ghost of Tsushima(ゴーストオブツシマ)』。
アメリカのゲーム開発社である「サッカーパンチ」がてがける、和風オープンワールド時代劇です。
「洋ゲーだし、日本のこと勘違いしたゲームでしょ?」
主な良かった点
- 完璧なローカライズ
- 遊び倒したくなるオープンワールド
- 時代劇をリスペクトしたバトル
主な不満点
- 顔は微妙
- 複数の敵と戦っている時のカメラ
それでは「ゲーム内容」も合わせて、詳しく感想・レビューいきます。
ネタバレはしませんので、読んで購入の参考にしてください。
この記事は、発売直後に公開した第一印象記事を改変したものです。
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目次
概要
ゲーム内容
オープンワールド時代劇
今作は元寇(蒙古襲来)時の対馬島(現在は長崎県)を舞台にした、オープンワールドゲームです。
蒙古(モンゴル軍)による攻勢から生き延びた侍・境井 仁(さかい じん)が主人公で、島民を守るために戦う物語です。
難易度は3段階用意されています。
ゲーム開始後2時間くらいかけてプロローグが展開されます。
その後は自由に島を巡りながら、さまざまな戦いや問題を解決していきます。
その他、マップのさまざまなところに「?」マークが出現。
各地では収集アイテムも多く用意されています。
「物資」や「素材」、「花」もあり、武具の強化等に使えます。
操作方法
基本的な操作方法は↑の画像の通り。
ほとんどの操作方法はプレイをしていれば自動的に表示されます。
ゲーム開始時と、プロローグ終了時では操作方法が若干異なりますので、確認しておきましょう。
タッチパッドでの操作はこちら
↑にスワイプ | 誘い風 |
→にスワイプ | 抜刀 / 納刀 |
←にスワイプ | 尺八を吹く |
↓にスワイプ | お辞儀 |
仁之道・浮世草・伝承
プロローグ終了後は、対馬各地に赴き戦うことになります。
メインストーリーは「仁之道」。
サブストーリーは「浮世草」と表示されます。
どちらもクリアすることでスキルポイントを得られたり、新たな素材や能力を獲得できます。
特殊な技能を会得できるサブクエストは「伝承」と言い、琵琶法師が語ってくれます。
侍と冥人
「侍としての誉れある戦い方」と「闇に乗じて静かに敵を倒す冥人」。
ふたつの異なる戦闘スタイルを状況によって使い分け、戦っていきます。
イメージとしては『アサシンクリード』のようなバトルです。
フォトモード
フォトモードでは、
- ライブ写真
カメラ位置を保存して切り替える機能 - ズーム
- 傾き
- 被写界深度
- ピント調節
- 色補正
- 色補正の強さ
- 露出補正
- エフェクト
- エフェクトの密度
- 風の強さ
- 風向き
- 雲の位置
- 時間
- 天気
- 背景のアニメーション(無 / 有)
- 仁の表情
- 兜/面頬(表示 / 非表示)
- 黒帯(無 / 有)
映画などで表示される画面上下の帯のこと - スタンプ(無 / 有)
- 音楽
が設定できます。
↑の写真はエフェクト(紅葉)を適用させたものですが、散った紅葉がちゃんと地面に増えていきます。
黒澤モード
今作では、全場面をモノクロ映像にできる「黒澤モード」というモードが用意されています。
ただモノクロになるだけではなく、画面のちらつきなども再現されたモードです。
今作には「流血OFF」の機能もありますが、生首などの残酷描写は避けられません。
「黒澤モード」をONにすると血の部分が赤くなくなるので、残酷表現が苦手な人にもオススメできます。
良い点
超美麗グラフィック
美しい「和」の情景を、これでもかと表現している今作。
ただ「美しい」とか「高精細」というだけではなく、風や霧などのエフェクトと動きが「迫力」を生み、壮大なグラフィックを実現しています。
そして、美しい画面を邪魔しない UI(ユーザーインターフェース) へのこだわりも無視できません。
今作では、目的地へのガイドはマーカーではなく「風」。
隠された場所への導きは、「動物」や「鳥」なのです。
このセンス、最上級です。
あと、琵琶法師の語りにも驚きました。
あそこまで「和」を徹底追及した表現は、なかなかお目にかかれません!
完璧なローカライズ
開発社はアメリカの会社。
ですが、日本語訳に関して怪しいところはありません。
むしろ、時代にのっとった非常にレベルの高いローカライズだと感じました。
おそらく言われなければ、誰も洋ゲーだとは思いません。
時代考証的には正しくない部分はありそうですが、気になるほどではありません。
遊び倒したくなるオープンワールド
対馬島を舞台にしたオープンワールドは、かなりの広さがありそうです。
- 地図上で見える範囲
- 未踏地の「?」の見せ方
- 風や動物の導き
- 風の機能の成長
- 収集アイテム
- 景観の素晴らしさ
などなど、「探索したい」「冒険したい」という欲求をくすぐる構成です。
ファストトラベルできるポイントも無数にあり、ロード時間も短い。
馬を呼べば一瞬で来てくれますし、アイテムを拾うのも簡単。快適!
「和歌を詠む」なんて要素もあります。
こういうオープンワールドが大好きなんです!
時代劇をリスペクトしたバトル
バトル。
特に侍としてのチャンバラバトルは、かなり「時代劇」へのリスペクトを感じられます。
- 刀の抜き方、さばき方
- モブ敵の動きや斬りかかり方
- モブ敵の倒され方
- 黒澤モード
「黒澤モード」という名前にしているくらいですし、確かに「黒澤映画」の雰囲気に近いです。
これは熱心なファンが作ったゲームに違いない!
人間味あふれるキャラクター
主人公・境井仁をはじめとした対馬の面々は、みんな個性的で印象的でした。
武士の時代、「蒙古襲来」の時代を背景に、それぞれの信念や想いを丁寧に表現しています。
それぞれ人間味のあふれるキャラクターばかりで、リアリティがありました。
アラミタマみたいなお人。
反面、蒙古側のキャラクター描写は薄めです。
今作においては蒙古は完全に「敵」として描かれているので、感情移入のバランス的にはちょうど良いかと思います。
とはいえ蒙古自体を「絶対悪」として伝えたいわけではなく、あくまで戦争としての敵であることが「収集品」でわかります。
「蒙古の品」は、その時代でモンゴルから伝来したものが、かなり忠実に記されています。
中には、現代でも遊牧民の間で使用している品もありました。
モンゴルについて、より深く知ることができる作品でもあります。
不満点
顔は微妙
グラフィックは全体的に高クオリティですが、顔に関しては今ひとつ。
主人公は渋いですが「カッコイイ顔」とは言い難く、その辺の村人や巫女さんもなかなかの見た目。
「美男美女ばかり」だと不自然ではありますが、もうちょっと追究してほしいところではあります。
複数の敵と戦っている時のカメラ
複数の敵と戦っている時、攻撃対象をスティック弾きで変更できます。
ですが「ロックオン」といった感じにしっかりカメラが追うわけではないので、どこを見ているのか分からない状態になることが多いです。
数手のミスが命取りになる戦闘なので、このカメラの仕様には注意が必要です。
とりあえず、囲まれないように立ち回ることで対処しました。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
プレイ時間 | 約80時間 |
トロフィー 状況 | 100% (夫婦で協力して獲得) |
トロコン 難易度 | 難しくはないが、クリアしてからだと取りづらいトロフィーがある |
総評
非常に大きな期待を持って始めた作品ですが、大きな不満もなく大変楽しみました!
なんと言っても「和の美しさ、その迫力」。
それくらい見事な演出で、魅せ方がひじょうに上手い。
地味になりがちな「和」の世界を、色彩とこだわりで見事に表現しました。
生首や腕の欠損など、生々しいところはありますので、そういったのが苦手な人はご注意を。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
妻からもちょっと言わせてもらいます
期待していた通り、とても素晴らしい作品でした。
- 素晴らしいグラフィック
- 世界観を壊さない UI(ユーザーインターフェース)
- 戦が引き起こす物語
- 人々のリアルな感情や性格
- 蒙古に攻められている中にも生きる人々の生活感
- 四季で表す、時の経過
などなど、感心することばかりでした。
ストーリーとしては悲しいお話や、残酷なお話があるのですが、その悔しい想いを蒙古や賊にぶつけながら戦っていました。
やり込み要素もよく、すべて開放したい、すべて回収したいと思わせてくれます。
ただ、収集要素については攻略情報がないとすべて見つけるのは難しいです。
それがとても残念。
また、地図の「未完了の場所」は白ではなく黄色などで表してくれると、とてもわかりやすかったと思います。
適当に拾ってたら、間違って潜っちゃったことが何度も・・・。
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『ゴースト オブ ツシマ』アップデートVersion 1.1 内容まとめ
『Ghost of Tsushima』のマルチプレイモードをプレイして分かったところをまとめていきます。その他の追加要素や2周目についても触れます。