はじめに
初音ミクを全く知らない人でも、紅白歌合戦で和楽器バンドや、小林幸子さんが歌った『千本桜』は知っているのではないでしょうか?
『千本桜』は、初音ミクの曲。
確かに代表曲の1つですが、決してこれだけではないことを知ってほしいです。
今回のコラムは、「初音ミク」および「ボーカロイド」について。
彼女は一体、どういった存在なのか。
我々夫婦が、なぜ彼女に惹かれたのか。
当ブログなりに紹介しようと思います。
ファンにとっては常識の情報ばかりだと思いますが・・・。
初音ミクに興味がない人にこそ、読んでほしい!
なお、所々にオススメの曲や、その事がわかりやすい公式動画へのリンクを貼りました。
参考になるとうれしいです。
画像は全て、各公式動画・画像を引用。

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目次
彼女のことは、妻が教えてくれた
「初音ミク」の姿と名前は知っていました。
アニメキャラか、ラノベキャラかなにかだと思っていました。
「知った」のは、妻がきっかけ。
テレビの情報番組で「初音ミク」が紹介されたのだ。もう8年も前の話。
そこで興味を持った妻が教えてくれました。
それはそれは丁寧な、オススメ曲等を添えながらのプレゼン。
僕も一気に興味がわきました。
▼公式動画 『Packaged』/ livetune
彼女は何者なのか
初音ミクは、北海道の札幌市の企業「クリプトン・フューチャー・メディア」から発売されているボーカル音源ソフトです。
ヤマハの開発した音声合成システム「VOCALOID(ボーカロイド)」を使用した、パソコン上で作曲する「デスクトップミュージック」用の音源であり、作成した音に、サンプリングした人の声を割り当てることで、歌詞を歌ってくれます。
クリプトン社は、音声ソフトに「キャラクター」を設定することで、声のリアリティが増すと考え、バーチャルアイドルを考案。
初音ミクは、そのコンセプトに沿い、「キャラクター・ボーカル・シリーズ(CVシリーズ)」の第1弾として2007年8月31日に発売されました。
声をあてているのは、声優の藤田咲さん。

「電子の歌姫」と呼ばれることもありますが、言い得て妙ですね。
クリプトン社やクリプトン社以外の人気ボーカロイドを表にしてみました。(2016年現在)
ボカロ名 | 音声提供者 | 会社名 |
初音ミク | 藤田咲(声優) | クリプトン |
巡音ルカ | 浅川悠(声優) | クリプトン |
鏡音リン・レン | 下田麻美(声優) | クリプトン |
KAITO | 風雅なおと(スタジオミュージシャン) | クリプトン |
MEIKO | 拝郷メイコ(シンガーソングライター) | クリプトン |
神威がくぽ | GACKT(シンガーソングライター) | インターネット |
GUMI | 中島愛(声優・歌手) | インターネット |
Lily | yuri(歌手) | インターネット |
IA | Lia(歌手) | 1st PLACE |
また、女優の柴咲コウさん、演歌歌手の小林幸子さん、ガチャピンが音声を提供しているボーカロイドまで存在します。
このように様々なボーカロイドが出ているが、ボーカロイド関連曲や動画も、圧倒的に初音ミクの曲が多い。
一番人気ってのはもちろんありますが、「他のボーカロイドよりも声の調子(減衰の仕方等)が素直で、非常に歌わせやすい」
という理由もあるようです。
▼公式動画 『タイムマシン』/ 40mP
彼女の仕事は幅広い
上で述べたように、初音ミクを含む「ボーカロイド」の本来の機能は、歌うこと。
しかし、そのキャッチーな容姿と、音楽とを絡め、様々な展開をしています。
代表的なのは「ニコニコ動画」
ボーカロイドを使用した曲は毎日のようにアップされ、初音ミクがヒットする大きな要因となりました。
素人でも投稿でき、そこからメジャーデビューをした作曲者もいます。
映像技術を駆使した動画や、ミクを使ったダンス、「歌ってみた」や「踊ってみた」等、ボーカロイドをきっかけに広がった映像作品もたくさん。
ただ、本当に膨大な量の動画があり、中にはクダらないものも。

ゲームへの進出
当ブログにとっては、この話がメインですね。
初音ミクが発売された年から、ゲームに初音ミクの曲が使われることはありました。
最初にキャラクターとしての初音ミクが登場したのは、2008年発売のニンテンドーDSソフト『13歳のハローワークDS』。

その後、セガと協力し、一大シリーズが展開。
ボーカロイドの楽曲を使用した、リズムゲームで、PS系とアーケードは、『初音ミク -Project DIVA-』シリーズ。
3DSでは、『初音ミク Project mirai』シリーズが登場。
これらのゲームがきっかけで知った曲も多数あります。
(公式サイトはhttp://miku.sega.jp/)

他のボーカロイドのゲーム化も。
GUMIは、PSP『Megpoid the Music#』。
(公式サイトはhttps://www.jp.playstation.com/software/title/uljm06226.html)
IAは、 PS VITA 『IA/VT -COLORFUL-』。
(公式サイトはhttp://ia-vt.marv.jp/)
と、それぞれ主演ゲームを持つ。
両方プレイしたことはないが、どうなんだろ。
なお、初音ミクのゲームレビューはこのカテゴリーからどうぞ
→ ボーカロイド
現実のライブ
電子の歌姫・初音ミクは、現実のライブも行っています。
どういうことかと言うと、舞台に設置したスクリーンに、キャラクターCGを投影するのです。
これはかなり良くできており、透過スクリーンに立体的なCGで、実際にそこにいるような感覚を覚えます。
バンドの演奏は生であり、キャラクターの歌・ダンスは収録。
これをライブで違和感なく合わせており、非常に完成度は高い。

▼公式動画「ミクの日大感謝祭」ダイジェスト映像
その他の展開
上で述べた以外にも、様々なジャンルで活躍しています。
1.雪ミク
初音ミクの出身地である、札幌市の「さっぽろ雪まつり」では、毎年「雪ミク」というキャラクターを出しており、市電やお土産などで人気。
札幌市の隣、千歳市にある新千歳空港内には初音ミク専門のショップがあります。

2.オーケストラと共に
故富田勲氏の交響曲『イーハトーヴ交響曲』では、初音ミクをソリストとして起用。
これの凄いところは、オーケストラの演奏はもちろん、初音ミクの歌声、ダンスも全て、収録ではなくリアルタイムで演奏している点。
▼公式動画 冨田勲×初音ミク「イーハトーヴ交響曲」
3.CM起用
「Google Chrome」のCMで、初音ミクと、『Tell Your World』(作/livetune)を起用。

▼公式動画 Google Chrome : Hatsune Miku (初音ミク)
4.その他
初音ミクや、ボーカロイドの楽曲がきっかけで作成された、アニメ、小説、フィギュア、絵本などもあります。
彼女は嫌われもの
ボーカロイドを受け入れられない人も、たくさんいるかと思います。
「嫌い」という人も、少なからずいるかと。
- 機械の音声が嫌い
- 高音が耳につく
- 聞き取れない
- 生身のアーティストの仕事を食う
- アニメ絵が恥ずかしい
- そもそもオタクっぽくて気持ち悪い
等、理由は様々。
そもそも、ファンである俺ですら、上記のいずれかの理由で気に入らない楽曲も多数あります。人気曲でも。

彼女がもたらす可能性と未来
初音ミクが、デスクトップミュージックに革命を起こしたといっても過言ではありません。
素人でも、作曲能力と調声技術があれば、歌手に恵まれなくてもメジャーデビューができる。
ボーカロイドの存在は、今まで埋もれてきた才能を掘り出すことができました。
当然CDも多数発売されており、CDショップに行けばボーカロイド系で棚が一つ以上埋まっています。
曲だけではなく、絵に関してもそう。
クリプトン社は、非営利であればキャラクターの使用にとても寛容であり、様々な二次創作が作られました。
ダンスも。
3DCGキャラクターを踊らせるソフト『MikuMikuDance(ミクミクダンス)』というものがあり、これを使用した動画も多数。
ニコニコ動画とともに、今は下火になったと言われてはいるが、初音ミクたちボーカロイドは、まだまだ未来に影響を及ぼしそうです。
まとめ
と、ここまで書いてきましたが、興味は湧いたでしょうか?
ちなみに、ひたすら初音ミクについて述べたましたが、僕が好きなのは巡音ルカ。

©SEGA / © Crypton Future Media, INC.
余談ですが、我が家のゲームハード購入動機について。
- PSPを買った要因は『ペルソナ3ポータブル』と『初音ミク -Project DIVA- 2nd』
- PS VITA を買った要因は『ペルソナ4ザ・ゴールデン』と『初音ミク -Project DIVA- f 』
- PS4を買った要因は『ペルソナ5』と『初音ミク Project DIVA Future Tone』

関連記事はこちらから
→ ボーカロイド
妻からもちょっと言わせてもらいます
休日に、偶然見た、地方限定のテレビ番組の中で、特集されていた「初音ミク」。
「他に見るものがないし」と思い、ダラダラと見ていた。
そして、誤解をしていた「初音ミク」が、どんどん魅力的に見えてきて、初めて聞く彼女の歌『ミラクルペイント/OSTER project』で、一気に心は奪われてしまった。
番組を見ていなかった夫に、それはそれは丁寧に話した記憶があります。
知人に「ボカロの歌声は機械声で嫌いだけれど、曲は好きだから、専ら『歌ってみた』しか聞いていない。」という方がいた。
確かにそういう聞き方もいいだろう。
でも、そういう人にこそ「Mitchie M」さんの曲を聴いてほしいと思う。
調教がとてもうまく、機械声には聞こえない。
▼公式動画 『FREELY TOMORROW』/ Mitchie M
「コラムを読んで、動画を見て、初音ミクを好きになってほしい」とは思っていません。

偏見を捨て、初音ミクを見てほしい。
ただ、それだけです。
余談ですが、「ODDS&ENDS/ryo(supercell) feat.初音ミク」を当時2歳の娘が、曲を聞いて泣いていました。(動画ではなく、音楽だけ)
感極まって、ボロボロ泣いていました。
子どもでも、良さがわかるのだなと知ったできごとでした。
▼公式動画(マジカルミライ2013ライブ映像) 『ODDS&ENDS』/ ryo(supercell) feat.初音ミク