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3DS『バッジとれ~るセンター』でゲットしたバッジを使った、私の勝手な映画のイメージ画像です。
画像のキャラクターと映画は一切関係ありません。
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目次
概要
初公開年 | 1999年 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | 北野武 |
主なキャスト | 関口雄介、北野武、岸本加世子 |
あらすじ
小学3年生の正男(関口雄介)は、東京の下町で祖母(吉行和子)と2人暮らし。
祖母曰く、正男の父親はすでに他界し、母親は正男のために愛知県で働いているという。
夏休みに入った正男。
遊ぶ相手も見つからず、1人寂しい夏休み。
ひょんなことで見つけた、母親の写真と住所。
わずかなお金を持って、250キロ以上離れた母親の元へ旅に出る。
今まで私が観た、北野武監督の監督作品
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感想
ギャップ
悪ガキのような菊次郎(ビートたけし)。
それに付き合う正男(関口雄介)。
あまりの可哀想な正男に、菊次郎に対して苛立ちを覚えた 。
しかし徐々に菊次郎の優しさが見えたり、生い立ちや、正男と菊次郎の二人の関係を考えると涙すら溢れてくる。
このギャップの書き方がおもしろかった。
ビートたけし=北野武
中盤はバラエティ番組かと思うくらいおもしろかったし、とあるバラエティ番組(※)を見ているようだった。
あの馬鹿っぷりは、バラエティ番組で見せるビートたけしらしい。
反対に、シリアスで物悲しげなシーンは、北野武らしい。
1つの映画で、ビートたけしと北野武という同一人物だけれども、違う一面が見れておもしろかった。
少しご都合的なシーンもあったが綺麗にまとめられていると思う。
※『元気が出るテレビ』シリーズ。
1985年~1996年に放送されていた、バラエティ番組。
小学生ながら、そのアホさ、意地悪さに嫌気がさし、見なくなった。
舞踏家 麿赤兒
まさかの麿赤兒(まろあかじ)登場。
シーン的には怖い場面なのだが、麿赤兒のコンテンポラリーダンスが見られて感動した。
正男の心境
菊次郎と一緒にいる時間が長ければ長いほど、正男の心が解放されていくのがわかり、夏休み前の正男の憂鬱さを考えると、ものすごく楽しかっただろうし成長したと思う。
親子でもなく友達でもなかった二人の関係が、親子のような友達のような、不思議な関係になり、ラストは見ている方も晴れ晴れしかった。
不器用ながらもお互いがお互いを思う気持ち、その考えを理解しながら見ると、より楽しめると思う。
まとめと評価とネタバレ
菊次郎と正男の友情と愛情物語。
人によっては、時間が進むのが遅く感じるかもしれないし、退屈になるかもしれない。
しかし、菊次郎と正男の二人の心情を読むことができれば、おもしろいと思う。
以下ネタバレのため、評価を先に。
総合★★★★☆
脚本★★★★☆
演出★★★★☆
映像★★★★☆
以下ネタバレが含まれています。見ても大丈夫な方のみスクロールしてください。
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ネタバレ
▼悪い大人の対比
悪い大人はどっちだったのだろう。
見ず知らずの子どもである正男のために、盗んだり、脅したりする菊次郎?
実の息子を捨てて、新しい家庭を築いている母親(大家由祐子)?
法律的には、盗んだり、脅したりする菊次郎の方が悪い。
けれど、心情的には、息子ほったらかしの名前だけの母親の方が悪いと思う。
まぁ、変態男(麿赤兒)が一番悪い大人なんだが・・・。
こういう「大人でもいろんな大人がいるんだぞ。」という対比がおもしろかった。
いや、そういう意図はないかもしれないが。
▼簡単
喫茶店で見かけたタップ。
車の女性(細川ふみえ)が投げていたジャグリング。
これらを菊次郎がマネをして、「簡単じゃないか」と言うセリフがある。
一見難しそうな、離れた親と会うことや子供をあやすことも、実際やってみて「簡単じゃないか」と、菊次郎は思ったに違いない。