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画像のキャラクターと映画は一切関係ありません。
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目次
概要
初公開年 | 2013年 |
ジャンル | 長編アニメ |
監督 | 高畑勲 |
主なキャスト | 朝倉あき、地井武男、宮本信子 |
映画について
スタジオジブリ制作で、高畑勲監督のアニメーション映画。
キャッチコピーは「姫の犯した罪と罰」。
水彩画が特徴的。
1・原作
日本最古のSFと呼ばれる「竹取物語」が原作。
「竹取物語」は、いつ書かれたものなのか、誰が書いたものなのか、わかっていない。(平安時代初期ではないかと推測されている)
その奇妙で、不思議な物語は、今現在でも通用する物語でもある。
この物語を高畑勲監督の解釈で描かれた。
2・遺作
キャストの1人である地井武男さんは、今作が遺作。
実は、作画完成前に声を吹き込むプレスコ形式の映画なので、公開の2年前、亡くなる1年前には、声のお仕事が終了しているのです。
なので公開年としては、これが遺作。
ちなみに、ほとんどの翁の声は地井武男さんなのですが、彼の死後、セリフの変更や調整などで、計6シーンの再収録が必要となったため、代役に三宅裕司さんを起用し、収録しています。
しかし、どこが代役だったのか、まったくわかりませんでした。
集中して観ていたからでしょうか・・・。
今まで私が観た、高畑勲監督の監督作品
- 『火垂るの墓』(1988年)
- 『おもひでぽろぽろ』(1991年)
- 『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994年)
- 『ホーホケキョ となりの山田くん』(1999年)
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感想
水彩画
着物の動きひとつひとつ、草や木、森や竹が美しい。
怒り、悲しみのシーンにもどこか優雅さが残るのは、その水彩画のせいだと思われます。
あの柔らかいタッチを、時間と人と労力を費やし、完成させたのは脱帽です。
独自の解釈
高畑監督が独自に解釈したこの『かぐや姫』。
ものすごくリアリティがありました。
学生時代に読んだ竹取物語は、「なぜこうなったの?」という所があったのですが、それをリアリティをもって仕上げてくれました。
だからこそ説得力があるのです。
キャスティング
キャスティングですが、素晴らしいの一言です。
こんなにマッチしているキャスティングはなかなかありません。
特に、かぐや姫役・朝倉あきさんと、媼(おうな)役・宮本信子さん。
素晴らしかったです。
欠点
CGがほんの少し使われています。
それが、あの世界観と合わないのです。
そこだけがガッカリでした。
また、予告の完成度が低い。
これから観る方へ
これから観る方に伝えたいことはただ1つ。
この映画の重要なところは、「沈黙」にあると思います。
かぐや姫はセリフがないところでも、物事を考え、次の行動をとっています。
その「沈黙」の間、かぐや姫はなにを感じ取り、なにを考えて、本当はどうしたかったのか、を読み取ることが重要です。
今まで、痛快アクション映画のような、「なにも考えずに、ただ観ているだけで楽しい映画」しか観てこなかった人にとっては、「どうしてそうなったのか」なんて、わかるはずがありません。
かぐや姫の気持ちになって観ていくと、あなたの感情は揺さぶられると思います。
ネタバレと評価
以下、ネタバレのため、評価を先に。
総合★★★★★
脚本★★★★★
演出★★★★★
映像★★★★★
以下ネタバレが含まれています。見ても大丈夫な方のみスクロールしてください。
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ネタバレ
キャッチコピーにもなっている、「姫の犯した罪と罰」ですが、いろんな解釈ができると思います。
夫婦で映画館で鑑賞しましたが、いつも価値観が揃う二人ですら、意見が違ったほどです。
他の方のレビューで、「よくわからなかった」という方がいました。
映画の中で「これが罪で、これが罰だったんだよ」と言ってしまう、味わいもセンスもない映画ではありませんから、そこはご自分で考えてほしいと思います。
観終わった後の、その考える作業が楽しいではありませんか。