今日のレビューは、『ONE PUNCH MAN A HERO NOBODY KNOWS(ワンパンマン ア ヒーロー ノーバディ ノウズ)』。
漫画・アニメ『ワンパンマン』を題材にした対戦アクションゲームです。
大元の原作であるONE氏の漫画を村田雄介氏がリメイクして連載。
その作品がアニメ化。
今作は、アニメ版の声優さんが起用されています。

主な良かった点
- 原作世界を堪能できる
- カッコイイ必殺技演出
主な不満点
- モブヒーロー、モブ怪人の扱い
- アバター声優がわからない

プレイしたのはPS4版です。
なお、オンラインや対戦はプレイしていません。
完全オフラインソロプレイでの感想となります。
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目次
概要
ゲーム内容
マイヒーロー
今作を開始すると、まずはマイヒーローの作成に入ります。
今作はサイタマを主人公とした作品ではなく、エディットしたアバターキャラ・マイヒーローの成長物語です。
アバターのエディットパーツはゲーム進行やゲーム内購入で増えていきます。

ヒーローネームも設定できますし、協会から支給されたヒーローネームを使用してもOKです。
1度設定したヒーローネームや性別は、条件を満たすまで変更できません。
主なゲームの流れはこんな感じ
- チュートリアルをこなす
- 街を歩き回ってクエストを受ける
- ヒーロー協会支部でミッションを受ける
- クエストや支部ミッションをこなし、街への貢献度を上げる
- 協会本部のミッションを受け、評価を上げ、ヒーローランクを上げる
- こなしたミッションやヒーローランクによってストーリーが進む

本部のミッションを受けられるようになっても、変わらず支部のミッションも受けられます。
ストーリー進行に、一定数の貢献度が必要になる場合もあります。
バトル
バトルは3D格闘アクションです。
難しいコマンド入力などはなく、
- △と○ボタン同時押しで「投げる」
- L2を押しながら各ボタンで「必殺技」
といった簡単操作で戦います。

その場合、戦闘中に交代して操作することも可能です。
その他の仕様
▼マイルーム
自宅であるマイルームの模様替えが可能です。
家具はミッションで手に入れたり、購入したりできます。
▼成長・戦闘タイプ
バトルをこなすと経験値が入り、マイヒーローはレベルアップします。
レベルアップで手に入った成長ポイントを使い、各パラメーターを自由に伸ばすことができます。
また、「武器タイプ」「サイキックタイプ」といった戦闘タイプも設定でき、その戦闘タイプによってモーションやコンボ、設定できる技の種類が異なります。
戦闘タイプも最大5までレベルアップし、設定できる必殺技の個数が増えたりします。

獲得経験値がもったいなく感じますが、貢献度を一定数まで上げないとストーリー進行しないところもありますし、すぐにカンストするものなので気にしなくて大丈夫です。
▼モードチェンジ
戦闘タイプが成長すると、モードチェンジができるようになります。
これはバトル中にゲージを貯めて、Rスティック押し込みで発動できる、いわゆる「覚醒モード」です。
この状態でのみ、超必殺技が使えます。(設定している場合)
マイヒーローの場合、モードチェンジ後の見た目もカスタマイズできます。

戦闘タイプまでは変わりません。
対戦モードの始め方
今作はスタート画面から「バーサスモード」や「オンライン対戦」を選択してプレイするタイプのゲームではありません。
マイヒーローのストーリーを開始し、ヒーロー協会本部の「VS」と書かれた受付で始めることができます。
良い点
原作世界を堪能できる
主人公はアバターキャラですが、ストーリー進行は原作に沿っており、原作キャラや原作の展開をなぞって体験することができます。
印象的なシーンも3Dモデリングで再現されていたりして、なかなか感動的でした。

キャラクターの再現度も想像以上に高かったです。
例えば「無免ライダー」は、ダッシュに自転車を使いますし、停車する時はちゃんとスタンドを立てます。
戦闘力は高くなく、超必殺技もない点も彼らしい。
作中最強キャラの「サイタマ」は今作でも最強で、どんな攻撃もノーダメージです。
さらに一撃でも当てれば勝利。
まさに原作の通り「ワンパン」です。

通常キャラと同様に戦える「夢の中のサイタマ」というキャラもいますし、原作設定を守りつつ格ゲーに落とし込むためのアイディアは、スゴイと思いました。
- ヒーロー協会に所属し、ヒーローランクを上げていく
- 多くのモブヒーローやモブ怪人がひしめく世界
- 近くのヒーローが助太刀する「ヒーローアライバルシステム」
- B級ヒーローを勧誘してくるフブキ組
- 隕石やグランドドラゴン(もぐら)などのフィールドハプニング
といった要素も『ワンパンマン』の世界らしくてニヤリとしました。
カッコイイ必殺技演出
これも原作再現ではありますが、必殺技はかなりカッコイイものがそろっています。
特に超必殺技はどれも演出が凝っていて、見応え十分。

ちょっとシュールな絵面になりますが、超必殺技も原作キャラと同じものが使えるようになりますよ。

これは「マジ殴り」を発動中のマイヒーロー。変身すると仮面をつける設定にしています。
あのヒーローが、家に来てくれる
今作では、原作に登場するキャラクターとイベントをこなすことで、友好度を育むことができます。
キャラクターが関連する全てのイベント、クエスト、ミッションをクリアすると、必ず全員分MAXにできる仕様です。
友好度がMAXになったキャラクターは、自宅に来てくれてアイテムをくれたりします。
サイタマやソニックも来ます。

まぁ、家主が不在なのに勝手に上がり込んでいるのはどうかと思いますが。

博士・・・どうやってドアから入ったんですか?
不満点
モブヒーロー、モブ怪人の扱い
原作自体、名もなき無数のヒーローや怪人、犯罪者がひしめく世界。
その1人ひとりを丁寧にモデリングするのは現実的ではありません。
そこで今作が使った手法は、「アバター素材の組み合わせで表現」。
原作に登場する有名ヒーローや名のある怪人以外は、そうやって組み合わせで作り上げたキャラクター。
やろうと思えば、主人公も同じ姿にできます。

↑の画像のようにサイタマのパチモンみたいなキャラもいますし。
ともかく、使用素材がずいぶん少ないのが問題かと思います。
怪人も「魚っぽいやつ」「ワクチンマンみたいなやつ」「馬面なやつ」で大半が占められてしまいます。

ジェノスの腕や童帝のランドセルを使えるキャラがゴロゴロいるのは、オカシイでしょう。
バトル中に駆け付けてくれるヒーローも、相手となる怪人もアバターパーツの組み合わせで作ったキャラになってしまうことも多々あるので、
「知らないキャラを操作して、知らないキャラと戦う」
という、キャラゲーとしてはどうかと思う状況にもなります。


変態だ!
アバター声優がわからない
ゲーム『ワンパンマン』の女性アバター声優さん一覧。#織江珠生#佳穂成美#柴田芽衣#小針彩希#竹内恵美子#本泉莉奈#大井麻利衣#伊達朱里紗#望田ひまり#荻野葉月
お気に入りのアバター「女性10」はどなた??
詳しくは↓(とも)— ゲーマー夫婦 みなとも (@gamelovebirds) February 23, 2021
ちなみにこれが、その声。
#PS4sharehttps://t.co/i9wBEuClCs pic.twitter.com/LE3WOP8Ibe— ゲーマー夫婦 みなとも (@gamelovebirds) February 23, 2021
作成したマイヒーローが主人公の今作。
イベントでは無言なキャラですが、バトル中はかなりしゃべります。
必然的に原作キャラよりマイヒーローの声をよく聞くことになるのですが、その声優さんが不明です。
公式サイトでも触れていないし、エンドロールには「その他のキャスト」みたいな感じでまとめて扱われています。

その他の不満点
▼ストーリーと関係ないミッションが無題に多い

特に支部のミッションは協会評価も得られないし、やる意義が薄いです。

「Sランク」になったら評価上がらないのに。
▼マイルームの仕様

炊飯器を床置きするの、気が引けます。
▼レベル上げが作業になる

通常のプレイですと、おそらくレベル70くらいでストーリークリアになるかと。
そこから先は、ひたすら経験値の入りが良いミッションを周回することになります。
トロフィーなのでやりこみたい人用ですが、作業感が出てしまいました。
気になった点
対戦ゲームとしてはオススメしづらい
今作はローカル対戦もオンライン対戦もできます。
ただ、真剣に対戦するゲームとしてはオススメできないかと。
このゲーム、ダウンした後の起き上がりが操作不能なうえ、無防備なのです。

実際には対戦モードは未プレイなので詳しいところは書けませんが、「キャラと演出を楽しむゲーム」と割り切って対戦する分には盛り上がる作品だと思います。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
プレイ時間 | 29時間 |
トロフィーの獲得状況 | 100% |
『ONE PUNCH MAN A HERO NOBODY KNOWS』の総合評価・レビュー
漫画『ワンパンマン』が好きでプレイしてみた今作。
あまり対戦格闘はプレイしないので、「対戦格闘としてみた場合」のレビューとはなりませんが、おそらく対戦格闘ゲームとしてはダメな作品だと思います。
ただ、キャラクターや原作世界の再現は思った以上に良かったです。

不満は多いですが、なんだかんだトロコンまでするくらいには楽しんだ作品です。
『ワンパンマン』のファンでしたら、ぜひ一度プレイしてみてください。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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