評価:5
今日のレビューは、インディーローグライクアクションの『HADES(ハデス)』です。
『ギリシャ神話』をモチーフにした作品で、冥界の王子・ザグレウスが冥界を脱出するために奮闘します。
- 英国アカデミー賞ゲーム部門ベストゲーム賞
- The Game Awardsベストインディーゲーム賞
など、多くの賞を獲得した作品です。
主な良かった点
- 何度でも遊びたくなる
- 練りこまれたドラマ
- 超ボリューム
主な不満点
- 思うようにイベントが進まない
プレイしたのはSwitch版です。
ネタバレなしです。
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目次
概要
各画像はクリックすると拡大します。
ゲーム内容
主人公は「ザグレウス」という神様。
ギリシャ神話の冥王・ハデスの息子です。
今作は、ざっくり言うと「ザグレウスが冥界から地上を目指して脱出を図る」といった内容のゲームです。
ローグライク
冥界からの脱出は、自動生成されるダンジョンを通ります。
ザグレウスが倒れると、ハデスの館からやり直しになります。
いわゆる「ローグライク」と呼ばれるゲームデザインで、死を繰り返すことで少しずつ攻略しやすくなっていきます。
死ぬと失うもの
- HPなど、冒険中に強化されたステータス
- 「戦闘○回まで有効」といった時限アイテム
- 武器の一時アップグレード状況
- 取得した功徳、および功徳のレベル
- お金
死んでも失わないもの
- 闇の結晶
- 宝珠、鍵、ネクタル
- ボスを倒した時に得られる報酬
- 賜物の熟練度
- 魚
ハデスの館でできること
拠点であるハデスの館は、毎回戻されて通過するだけの場所ではありません。
- 闇の結晶で、能力強化・付加
- 宝珠で、館内施設の改装や新オブジェクトの設置
- 鍵で、強化種類のアンロック、武器のアンロック
- NPCとの交流・イベントの進行
- 魚をアイテムと交換
などなど、冒険の準備や施設の充実など色々なことができます。
脱出
冥界は複数のエリアで構成されており、各エリアはそれぞれ複数の小部屋の集まりになっています。
基本的に小部屋内の敵を全滅させることで、その部屋の報酬が出現。
その報酬を獲得すると次の部屋に進めるようになります。
報酬は、
- 闇の結晶
- お金
- 宝珠
- 功徳
- 武器のアップグレード
- HP上限の強化
- 功徳のレベルアップ
のいずれかで、部屋に入る前にアイコンでわかります。
部屋が複数用意されている場合は、そのうち1つを、アイコンで判断して選ぶことになります。
ちなみに「袋のマーク」だと「お店」です。
「!マーク」だとそのエリア固有のNPCがいて、アイテムなどがもらえます。
「功徳」は、オリュンポスの神々が貸してくれる力で、攻撃やダッシュに追加効果などを付与してくれます。
生き延びたら怒っていた方の神様の功徳も得られて、ちょっとお得です。
操作方法
今作はキーコンフィグが可能で、好きなボタンの割り当てにすることができます。
良い点
何度でも遊びたくなる
「死んだらスタート地点」という ローグライク の厳しさはありますが、「闇の結晶」や「ネクタル」など、手元に残るものがかなり多い作品です。
そのおかげでかなりの強化が可能ですし、プレイするたびに攻略の安定感が増していきます。
それでいて、
- 使用している武器
- 手にいれた功徳やアップグレード
- 途中で出くわすイベント
などによっても攻略の感触が変わり、毎回新鮮な気持ちでプレイできる作品です。
死んでも進むイベントが多いので、死ぬこと自体もそこまで痛くないです。
「あー、死んじゃった」「よし、次!」って感じに何度も挑戦したくなります。
1回の攻略が、長くても1時間程度で終わるのもちょうどよく、何度も遊びたくなるバランスだと思います。
そのくらいハマる魔力があります。
練りこまれたドラマ
作品全体を通して感じるのは、今作のテーマは「愛」なのでは。
というところ。
- 家族愛
- 兄弟愛
- 親愛
など。
最初はギスギスした、気まずい関係のキャラクターも多いですが、ザグレウスの家出を通してそれぞれの関係性に変化が起きます。
ネタバレになるので詳しくは言えませんが、作品を通して色々な「愛情の形」を感じることができました。
『メガテン』などでもよく名前が出る神様や怪物が出てきますし、物語に引き込まれました。
超ボリューム
冥界から脱出。
それだけなら、アクションゲーム慣れしている人でしたら5時間程度でクリアできてしまうでしょう。
ですが今作は、そこからが長い。
そこからエンディング・スタッフロールに行くまで、+40時間ってところでしょうか。
さらに取り残したイベントや残っている問題の解決などをクリアすると、合計80時間くらいになるかと。
ですが、その中で同じようなプレイになることは少なく、武器や功徳によっても戦法が変わり、会話状況によってもイベント進行が変わります。
ダレることなく、飽きることなく楽しめました。
獲得した功徳、装備している賜物、攻略状況などでもセリフが変わります。
さらに、そのすべてがフルボイス。
ヒュプノスなんて、どの敵に倒されたかでもセリフを変えてきます。
絶対聞かないようなセリフも収録されていそうです。
その他の良い点
- 「予言」という実績機能でモチベーションが上がる
- 美しいアートワーク
- キャラクターが個性豊か
- タナトスかっこいい
いろいろな出来事や会話などに対し、ザグレウスが細かいコメントや「つぶやき」をするのも、おもしろかったです。
↓の画像は「ランダムで登場するボスの予測を立てて入室し、ハズレだった図」です。
不満点
思うようにイベントが進まない
常に新しい話が聞けるのはとてもすごいのですが、各キャラクターと会話できるのは基本的にそれぞれ「1回の冒険に対し1回」です。
死んで館に戻されるまで、次の話は聞けません。
そのため、進めたいイベントがあっても何度か死ななければならず、結果かなり時間がかかってしまうものもありました。
特にニュクスはいろんなイベントのキーになっているので、1つの話しかできないのは困りました。
冒険に出てすぐに諦めて戻ってしまえば良いのですが、せっかくなのでしっかり攻略したいです。
周旋屋で「まとめて交換」ができない
余分に持っているアイテムを、必要なアイテムに交換できる「周旋屋」。
この施設自体は非常にありがたく、この施設があるからこそ無駄なく冒険できるのです。
しかし、交換が1つずつでしかできないのが不満でした。
「たくさん持っている宝珠を、たくさんのカギに変えたい」といった場合、ひたすらカギを連打しなくてはなりません。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ版 |
購入したサウンドトラック | パッケージ版同梱のオリジナルサウンドトラック |
プレイ時間 | 約80時間 |
『HADES(ハデス)』の総合評価・レビュー
世界中で評価されたのも納得の、とんでもない「神」ゲーでした。
とにかくイベント量・セリフ量がすさまじく、どんどん新しい会話が出てくるので感心しかありません。
ゼウスやデメテルなどの名前を知っているだけでも感じ方は変わるので、『メガテン』ファンにもオススメです。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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Returnal(リターナル) 感想・レビュー byみなと / 超難度だけど楽しい弾幕ローグライク
PS5のスペックを存分に活かしたローグライクTPS『リターナル』。真エンドに到達したので感想・レビューをお届けします。想像の5倍難しく、5倍楽しい!ですが、不満もチラホラ。