評価:4
今日のレビューは、PS4『二ノ国Ⅱ レヴァナントキングダム』です。
レベルファイブが贈る、王道ファンタジーRPGの『二ノ国』シリーズ。
前作『二ノ国』の3DS版もPS3版もプレイ済みの私が、今作をプレイしました。
しかし、前作とはシステム面からガラリと変わり、前作とは別作品になっています。
主な良かった点
- キングダムモードが楽しい
- デザインが優秀
主な不満点
- ところどころ腑に落ちないストーリー
- いろんなところに不便さを感じる
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目次
概要
ゲーム内容
特筆すべき点を簡単に説明します。
前作との大きな違い
- バトルはリアルタイム3DアクションRPG方式に
- イマージェンは廃止
- マジックマスターは使わない
などなど、前作『二ノ国』とはシステムが大きく異なります。
ストーリー的な繋がりもないので、今作から始めても問題ありません。
前作プレイ済みだとニヤリとするところはあります。
キングダムモード
ストーリーを進めると、王国「エスタバニア」を建国することになります。
スカウトし人材を集め、研究所で研究を進めることでバトルなどに活かされます。
進軍バトル
4つの部隊を率いて、フィールド上で敵と戦います。
プレイヤーは指揮官として軍を動かします。
通常のバトルのレベルは関係がなく、部隊のレベル上げが必要です。
夢幻迷宮
「夢幻迷宮」とは、あるクエストで発生するダンジョン。
「ランダムダンジョン」となっていて、「デンジャーレベル」という危険度が時間経過で上がっていきます。
キングダムモードの研究により、宝箱や扉の場所などのだいたいの位置がわかるようになります。
フニャ
心の妖精「フニャ」。
フニャ地蔵に正しい品をお供えをすることで「フニャ」を獲得したり、キングダムモードの研究施設で「フニャ」を生み出します。
「フニャ」はバトルで一緒に戦ってくれたりします。
ほぼ自動です。
良い点
キングダムモードが楽しい
スカウトしたり、研究したりと、かなり楽しみました。
この「研究」がとても重要になっていて、バトルでもダンジョン攻略でも役に立つものばかり。
武器や防具といったものまで、研究を進めることで、作れる種類が増えます。
なので、かなり躍起になって「キングダムモード」をプレイしていました。
このキングダムモードのためにストーリーやクエストを消化したと言っても過言ではありません。
デザインが優秀
キャラクターデザイン、敵キャラクターデザイン、街並みのビジュアル、どれもとても良かったです。
またモブキャラでもデザインが描き分けられていて、感心しました。
敵キャラクターのデザインもかなりよく、様々なデザインやカラーリングで楽しめました。
街並みもステキで、特にゴールドパウンドは『千と千尋の神隠し』のような街並みで、心躍りました。
不満点
ところどころ腑に落ちないストーリー
物語は全体的には王道で、最後まで楽しむことはできました。
ただ、ところどころ「それは違うんじゃない?」と感じてしまう部分もありました。
ネタバレになるので詳しい説明はしませんが、
- 根本的な解決になっていない
- その考え方に至る理由が理解できない
- やったことが簡単に許されるのが納得いかない
など、その場の空気やノリで押し切ろうとしている感じがして、モヤモヤしました。
捻じ曲げてでも、そこに持っていこうとしているような・・・。
いろんなところに不便さを感じる
まず、基礎パラメータを上げられるアメ玉。
これを各キャラクターに与える時、今の基礎パラメータが見え、アメ玉を与えたらどれくらい上がるかが見えるとわかりやすいですよね。
でもそれがない。
いったんパラメータがわかるところまで行かなければならないのです。
ツバクロクエスト受注の時、すでに個数があるものは(5/5)などと表記されるので、すぐにクエストを達成できることがわかります。
しかし、今、全部で何個持っているのかまではわかりません。
6個中5個あげるのか、100個中5個をあげるのかでは、かなり違ってきます。
キングダムモードで、スカウトした人材を施設に配置させると経験値がアップしていきます。
「ルーキー → ベテラン → マスター」とランクアップしていくのですが、このランクアップは自動ではなく手動。
と思ったのですが、そんなことはなく、いち早く「マスター」にするべきなのです。
キングダムモードでは、吹き出しで各施設の配置人数が表示されます。
しかし、配置人数よりも施設レベルを表示してくれたほうが、便利だったと思いました。
また施設の「レベルアップ後に獲得できる素材」をレベルアップ前に事前確認できると、便利でした。
ゲームバランスとアイテムの使用制限
難易度を「ノーマル」でプレイしていたのですが、序盤で
ということに気づきました。
難易度が高ければ高いほど、よりよい物をドロップするということで「ハード」でプレイをしていました。
通常で出遭う敵には問題なくプレイをしていましたが、魔瘴気モンスターやボスには一撃死を食らい続けていました。
そこでたくさんのアイテムを消費して、なんとか倒していました。
(敵の行動を読み、回避することが重要だと中盤で気づく・・・)
そのアイテムですが、実は1回毎の戦闘で「使用可能数」が設けられています。
つまり、たくさんアイテムを持っていても使用できないということ。
この使用制限でゲームバランスをとっているのでしょうが、そもそもの難易度のゲームバランスから見直し、使用制限を設けなくても大丈夫なようにしてほしかったです。
進軍バトル、必要だった?
ボス戦でも活用する「進軍バトル」。
「進軍バトル」は、くるくると部隊を回して動かしたり、補助スキルを使ったり、建造物を建てたり・・・。
要は剣を振ったりするバトルに比べ、かなり地味で、できることも多くありません。
この「進軍バトル」がとてもつまらなく、苦痛でした。
しかしボス戦でも行うことがあり、レベル上げを行わなくてはならず・・・。
さらに困ったのは、進軍バトルの一覧がないということ。
クエストになっていれば、フィールド上のどこにミッションがあるのかがわかりますが、急にポッと発生しているので、どこにミッションがあるのか探さなくてはなりません。
トロフィーに「進軍ミッション50種類をクリア」というのがありますが、トロフィーにするならば一覧がないと、かなり不便です。
気になった点
その討伐は個人の欲望のため
とある人物に「ドラゴンのツノがほしいから倒してきて」と依頼されます。
そのドラゴンに身内を殺されたわけでもなく、周辺住民がドラゴンに困っているわけでもありません。
ストーリー上のクエストなので、しぶしぶ赴くと、ドラゴンは卵を守っていました。
ドラゴンから見れば、急に現れた不審者一行です。
卵を守るため攻撃するのは当たり前。
構わずにドラゴンを討伐したのはこれから王になろうとする者。
なんだか腑に落ちません。
ツノをその人物に渡すと、材料として使いたいだけでした。
むなしくなりました。
討伐後、ドラゴンのいる場所に行ってみると、温められることのない卵が置いたまま。
しかし、1人の欲望のために殺されたドラゴンを想うと、やりきれません。
前作に比べ、声優陣は・・・
『二ノ国』シリーズの声のキャストは、主に声優さんではなく俳優さんです。
前作は良い人とひどい人の差が激しく、とてもガッカリしたのですが、今作は前作と比べると格段に良いと思います。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロード版(コンプリートエディション) |
プレイ時間 | クリア時66時間 + クリア後7時間 = 合計プレイ時間73時間 |
購入した追加コンテンツ | シーズンパス(コンプリートエディション同梱) |
シリーズのプレイ状況(とも) ※記事作成時点 |
二ノ国 漆黒の魔導士(3DS) 二ノ国 白き聖灰の女王 オールインワン・エディション(PS3) |
トロフィー 状況(記事作成時現在) | 『二ノ国Ⅱ レヴァナントキングダム』のみだと86% 追加DLCは各0% |
トロコン 難易度 | 難しくはないが時間はかかる |
『二ノ国II レヴァナントキングダム』の総合評価・レビュー
ストーリーでは「こじつけさ」を感じられ、「ん?」と思うことが多々ありました。
しかし「ゲーム」としてはかなり楽しめました。
不満は多いですが、どれも評価を大きく下げるほどではありません。
前作をプレイしていなくても楽しめるので『二ノ国』デビューとして、この作品を選んでもよいと思います。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |