PS4『Salt and Sanctuary(ソルト アンド サンクチュアリ)』をレビューします。
今作はVITA版も発売されています。
PS4版かVITA版、どちらかを持っている方は、もう片方を購入する際、100円で購入できます。
俺はPS4版のみプレイしたため、PS4版のレビューとなります。
2D版『ダークソウル』とも言われる今作。
海外の インディーズ デベロッパー が、まさに『デモンズソウル』や『ダークソウル』に影響を受けて製作した作品だそうです。
確かに類似点は多いのですが、「完全に同じ」というわけではなく、異なる点もあります。
以下に「類似点」と「異なる点」を簡単にまとめます。
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概要
『ソウルシリーズ』との類似点
ソルト
『ソウルシリーズ』における「ソウル」と、ほぼ同じもの。
敵を倒すことで手に入り、レベルアップに使用します。
ソルトの詰まった袋等を使用することでも手に入ります。
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一般的なRPGにおける「経験値」と同様です。
ただし、レベルアップは次に挙げる「サンクチュアリ」でおこないます。
「ソウル」との違いは、味。
じゃなくて、「お金扱い」にはならないところ。
今作は「ソルト」とは別に通貨が存在します。
「ソルト」を支払う施設も存在します。
サンクチュアリ
自らが信仰する神に祈る場所。
『ダークソウル』における「篝火」と同様、チェックポイントになります。
道中で倒れた際は、最後に訪れた「サンクチュアリ」から再スタート。
信仰する神によって「サンクチュアリ」の様子が変わり、利用できるアイテム等も変化があります。
レベルアップはここでおこないます。
買い物等もここ。
「篝火」との違いは、捧げた像によって施設をカスタマイズできる点。
「鍛冶屋」を設置すれば装備の強化ができるし、「案内人」ならば「サンクチュアリ」間のワープが可能になります。
敵の配置と、ソルトのロスト
道中における敵の配置は、一部をのぞき常に同じ。
「サンクチュアリ」で休息することで、初期化されます。
罠の位置や不意打ちも、同じ場所で起こります。
初見殺しは多いですが、覚えれば対処可能。
敵に倒されたり、落下死したりすると、その時所持している「ソルト」を全て失います。
所持金は10%を失う。
「ソルト」に関しては、同じ場所にたどり着くことで回収が可能ですが、『ソウルシリーズ』との違いは、
- 敵に倒された場合、その敵が「ソルト」を所持している
- 倒すことで回収が可能
- 落下や ギミック で死んだ場合、鳥型の雑魚敵(毒持ち)がその場所に出現し、これを倒すことで「ソルト」を回収できる
です。
回収前に死んでしまうと、その「ソルト」は回収不可となります。
ダークファンタジーな世界と、舞台背景を匂わすテキスト
明確に今作の舞台が、どのような世界なのかが語られる場面は少ないです。
NPC が話す少しの情報や、アイテムやスキル等の解説文で読み解くことで、なんとなく解る程度。
そして、冒険の舞台となる島は、様々な怪物が生息する魔の巣。
一寸先の死を乗り越え、恐怖に打ち克ち、深奥へと辿り着くのが目的となります。
『ソウルシリーズ』と異なる点
スキルツリー
レベルアップの際、直接ステータスを上昇させる『ソウルシリーズ』とは違い、今作では「スキルツリー」が存在します。
レベルアップ時に手に入れる「黒の真珠」というアイテムを消費することにより、スキルを習得。
習得したスキルから枝分かれする形で、次のスキルを選択できる仕組みです。
スキルは、
- 単純に「筋力」や「体力」等、ステータスを上昇するだけのもの
- 「回復ポーション」の所持数を増やす
- 特定の装備品を装備できるようになる「クラス」の獲得
など、実に様々。
刻印
道中、特定の NPC に何度か話しかけることで「刻印」を施してもらえます。
この「刻印」により、重力反転や壁キックなどの「アクション能力」が使用できるようになり、移動範囲が広がります。
モンスター図鑑
対峙した敵を参照できる図鑑が収録されています。
落とすアイテムや説明文の他に、倒された数・倒した数もわかります。
良い点
2Dに落としこまれた『ソウルシリーズ』の魂
上記の通り、システムの根幹はフロムソフトウェアの『ソウルシリーズ』に、非常によく似ています。
「高難度アクションRPGの教科書」とも言えそうな『ソウルシリーズ』の完成されたシステムを、上手に2Dにできていると感じました。
2Dゆえに、認識できる画面の範囲は3Dとは異なり、背後や他階の敵も把握できますが、それでいて難度が落ちるわけではなく、歯ごたえは十分。
何より、何度も辛酸をなめた強敵に勝った時の達成感は、『ソウルシリーズ』に匹敵します。
わかりやすい「ソルト」のロスト
誰に倒されたか、失くした「ソルト」はいくつか、永遠に失われたのはいくつか。
死んだ時、これらの情報がキチンと表示されたのはありがたかったです。
幻想的で、怖ろしげな島の背景
冒険の舞台となるのは1つの島。
とはいえ、そのロケーションは様々。
森や監獄、遺跡に研究所に浮遊城など、なかなかのバリエーション。
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行動力が進化する、刻印アクション
上述した「刻印」。
これにより追加されたアクションは、それまでのプレイスタイルを一新するものです。
最初に「壁キック」ができるようになった時は、かなり驚きました。
中盤には「空中ダッシュ」が可能になり、下手なアクションゲームより行動能力が高くなります。
「壁キック」と「空中ダッシュ」を巧みに利用し、壁を無理矢理登ることすら可能に。
完全に別ゲー。
かなり『ロックマン』感が増します。
ただし、これには問題も。(不満点に続く)
不満点
アクション性能前提のダンジョン構成
「刻印」により追加されたアクションにより、行動範囲が広がり、様々な場所に行けるようになる。
それは良いのですが、攻略の際にもこのアクション性能を駆使する必要が出てきます。
後半のダンジョンに出てくるが、
- 消える床
- 「壁キック」で登る壁
- 観覧車型のリフト
- 「空中ダッシュ」でしか行けない足場
等など、1手のミスが死に直結する「高難度アクションRPG」において、アクション性能で突破せねばならない場所は邪魔でしかありません。
敵とのしのぎを削る攻防を楽しみたいのに、落下死に次ぐ落下死。
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ソルト回収が難儀
敵に倒された場合、その敵が「ソルト」を持っています。
倒せば回収可能だが、倒せなければ回収不可。
そもそも、その敵に倒された訳だから「倒して回収」は、かなりの試練。
さらに、「ソルト」を奪った敵は、通常よりも強化されています。
桁違いに強い雑魚もいるため、その敵に倒された場合、どうにもならない事が多々。
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ちなみにボスに倒された場合、再戦の際、一定のダメージを与えることで奪われた「ソルト」を回収できます。
印象に残らないNPCたち
道中「刻印」を施してくれたり、意味深な言葉を放つ NPC たち。
キャラクターデザインのせいかもしれませんが、彼らの印象が非常に薄い。
「誰だっけ」となりがち。
何度も話しかけないと「刻印」を施してくれない点も、マイナス。
意味が分からず、詰まりかけました。
エリアの繋がりに「説得力」がない
2Dゆえ仕方がないところかもしれないが、各エリアの繋がり・配置に不自然さが残ります。
地下深く進んでいたら森に出たり、広大なエリアに出たり、ちょっと構造的に無理があるんじゃ・・・と思ってしまう。
そこが地上なのか、地下なのか。
島の北に位置するのか、南なのか。
ここを通ると、なぜここに出るのか。
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もう少し素直な作りにできなかったのでしょうか。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロードソフト |
プレイ時間 | 71時間 |
トロフィー 状況 | 72% |
トロコン 難易度 | 難しい |
『ソルト アンド サンクチュアリ』の総合評価・レビュー
2Dで、洋ゲーで、 インディーズ 。
それでも『ソウルシリーズ』の良いところを倣った作りは、とても良くできています。
何度も言うようですが、苦労して敵を倒した時の感動は、病みつきになります。
スキルツリーやキャラメイクで自分好みのキャラクターに仕上げて、恐怖の島を乗り越えましょう!
ただし、良いところも、そうでないところも尖った作りのため、誰にでもオススメはできません。
ちなみに、クリアデータをロードすると2周目に入り、敵が強化&落とす「ソルト」が増加します。
アイテム・レベル・スキルは継続、「刻印」は初期化されます。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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ソルト アンド サクリファイス 感想・レビュー byみなと / 方向性を変え、より人を選ぶソウルヴァニアとなった続編
2DアクションRPGの『Salt and Sacrifice』のレビュー・感想です。続編ですが、前作とのつながりはありません。むしろ、かなり別物。