当ブログ読者の方からオススメいただいた今作。
なんとか、今作を入手することができました。
プレイ&クリアしましたので、レビューします。
昨年、放送開始50周年を迎えた『ウルトラマン』。
今作は、その『ウルトラマン』と、今年50周年を迎える『ウルトラセブン』、そして『帰ってきたウルトラマン』を題材にしたシミュレーションゲームです。
今作の主役はウルトラ戦士たちではなく、「科学特捜隊」「ウルトラ警備隊」「MAT」といった本編に登場する防衛チームたち。
ウルトラ戦士も登場するが、プレイヤーが直接操作したりはできず、大まかな指示を「呼びかけ」できるのみ。
ストーリーの進行は各防衛チームの目線で、基本的にはテレビ本編の進行と同様。
「『MAT』のストーリーだけずっと追う」といったことはできず、各ストーリーを始めから消化することで、次の各ストーリーが開放される流れ。
ミッションによっては、作品の枠を超え「科特隊」と「ウルトラ警備隊」などが協力して戦う場面も。
戦闘は『スーパーロボット大戦』シリーズによく似ている・・・らしいが、未プレイなので比べられず。
『デビサバ』とは結構違う。
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目次
概要
発売日 | 2004年8月5日 |
発売元 | ロケットカンパニー |
開発元 | ロケットカンパニー |
ハード | ゲームボーイアドバンス |
ジャンル | シミュレーションゲーム |
CERO | A(全年齢対象) |
公式サイト | 閉鎖 |
画像の出典 | 画像は全て上記サイトより引用 |
権利表記 | ©1966,1967,1971 円谷プロ ©2004 Rocket Co,Ltd. |
良い点
こだわりを感じられる原作再現
今作に登場する、防衛チームのマシーンは全て原作に登場したもの。
全て ドット絵 で表現されているのだが、その再現度はかなり高い。
ウルトラマンも、怪獣たちも同様で、その技等の動きの再現度も高い。
スーパーガンを構える時、ちゃんと腕を添える。
各キャラクターの顔アイコンや、印象的なシーンでは原作中の写真を使っており、臨場感がある。
各キャラクターのセリフも、その役の人間性がよく表されている。
BGMも各作のものをベースに使われている。
音声は無いが、燃える。
巨大怪獣との戦闘
今作では「方向」の概念があり、側面や背後から攻撃すると有利になる。
正面から攻撃した場合、反撃されることも多い。
怪獣は2×2マスの大きさ。
味方の戦闘機は、地上を歩いている怪獣の頭上を飛び越せる。
つまり、「怪獣の頭上を飛び回り、上手く背後を取り攻撃!」
「敵の攻撃は華麗に回避!」
そんな攻防がシミュレーションゲームで実現できてるのはおもしろい。
防衛チームがトドメを刺すための駆け引き
今作には「支持率」という要素があり、街の損害や怪獣との戦闘結果によって上下する。
支持率が高いと、戦闘終了後に得られる予算が増える。
この予算を使って自軍の装備を強化するため、大変重要な要素。
支持率を上げるには、「防衛チームが怪獣を倒す」のが一番。
各ミッションは、開始前に「自衛隊に協力要請」をすることが可能だが、そうすると支持率を稼ぎづらい。
ウルトラマンが怪獣を倒してしまってもダメ。
が、敵の体力やウルトラマンの攻撃力を考慮すると、ウルトラマンを頼らざるを得ない。
ウルトラマンを直接操作はできないが、「呼びかけ」で大まかな指示はできる。
「あの敵を倒してくれ!」「あの施設を守ってくれ!」「あそこに行ってくれ!」の3つ。
この指示を上手く使い、怪獣の体力をウルトラマンに削ってもらい、防衛チームがトドメを刺す。
これがキッチリ決まるように戦うのがおもしろい。
防衛チームが敵を倒すことで、その敵の詳細が図鑑登録されるので、その点でも重要。
余談だが、「自衛隊への協力要請」を断る時のセリフが、ミッションによって少しずつ違っていておもしろい。
「いや、自衛隊には最後の砦になってもらう必要がある。」
「いや、敵は怪獣一匹だ。我々だけで対処しよう」
「いや、自衛隊には市民の避難を任せたい」
などなど・・・。
不満点
世知辛い
上述したように、自軍の強化には予算が必要。
しかも、強化するための開発費がやたら高い。
予算の確保には、支持率を上げる必要がある。
支持率を上げるには、自衛隊を呼ばず、ウルトラマンに怪獣を倒されないようにする。
街を壊されてもいけない。
まぁ、今作をおもしろくしている要素ではあるのだが、
「脅威を迅速に退ける」よりも「予算」の方が大事な感じになり、ちょっと防衛チームとしてどうなの。
しかも、その説明をイデ隊員とかがしてくれるわけで・・・。
システムメッセージとかにしてよ、そういうのは。
なんか世知辛いよ。
そこ歩くのやめてよ、ウルトラマン
街を怪獣が闊歩すると、当然建物は壊れる。
怪獣が高層ビル等を攻撃して倒壊させることもある。
その被害額は、防衛チームに請求される。
「防衛チームが頑張れば、街の被害は抑えられた」ってことで請求されるのだろうか。
初期位置的に、「どう頑張っても壊される建物の被害額」は大目に見て欲しいなぁ。
まぁ、それはいいんだが、問題はウルトラマン。
ウルトラマン達が歩いた場所の建物も壊れるし、その被害額もキッチリ請求される。
ウルトラマンへの変身者も、建物お構いなしに変身するため、変身した瞬間に壊れる。
これは理不尽。
ハヤタへの給料を減らすべき!
プレイヤーとしては、変身者はできるだけ建物から離して戦わせる等、対策が必要。
少し無理のあるクロスオーバー
基本的には、テレビ放映と同様にミッションが行われるが、ミッションによっては原作の設定を無視し、他の防衛チームとの共同戦線を展開する。
今作の設定としては、3人のウルトラマンはそれぞれ同時期に地球に訪れ、ほぼ同時に地球を去ることになる。
クロスオーバー自体は燃えるが、この設定は無理があるなぁ。
また、「量産型」みたいな感じでベムラーなどの怪獣が弱体化されて登場することがある。
この「量産型」を防衛チームが倒しても図鑑登録されないので注意。
プレイ状況
ソフトウェア | パッケージ |
プレイ時間 | 約20時間 |
シリーズのプレイ状況(みなと) ※『ウルトラマン』を題材にしたゲーム |
ウルトラマン Fighting Evolution 3(PS2) ロストヒーローズ(3DS) |
総評
「防衛チームが主役」という珍しい切り口で異彩を放つ今作。
実は、『ウルトラマン』という作品のコンセプトと、そこまで剥離しているわけではない。
「最終的には人間の手で地球を守る」
それをゲームで、上手く表現できていると思う。
キャラゲーである以上、『ウルトラマン』を知らないと楽しさは半減するが、それでもなかなかの良作。
この方向性で、『ウルトラマンX』をゲーム化したら、絶対楽しい!
スパークドールを研究して「サイバーカード化」し、自軍を強化。
「ホトケの神木」が宇宙人を尋問。などなど・・・。
スパークドール化には、ウルトラマンエックスがトドメを刺す必要があるので、今作と同様のシステムだと難しいが・・・。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |