評価:5
2023年5月12日に発売された『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(Tears of the Kingdom)』。
今作は世界的な大ヒットを記録した『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の、直接の続編となります。
前作の大地に加え、大空も冒険の舞台となった オープンワールド ゲームです。
ついにクリアしましたので、感想・レビューいきます!
主な良かった点
- 「ウルトラハンド」で圧倒的自由度を実現
- 前作を大きく超える大冒険
- 端はしに見える「親切さ」
主な不満点
- 操作性はよくない
- 賢者について
ストーリーのネタバレはありませんが、記事の性質上システム的なネタバレは含みます。
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目次
概要
ゲーム内容
前作のおおまかなゲーム内容は、こちらの記事でまとめています。
-
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド 感想・レビュー byとも / 冒険の喜びを味わえるオープンワールドゲーム
完成度は高いけれど、不満点もちらちら?だけど、リンクとの冒険は宝物になりました。そんな『ゼルダの伝説 BotW』をレビューします。
この記事では、前作から大きく変わった点を簡単にまとめます。
空と大地と地底が舞台
前作のフィールドに加え、今作では空に浮かぶ「空島」も冒険の舞台となります。
空から大地への移動もシームレスで、非常に「高さ」のあるフィールドを探索できます。
リンク、頑丈!
さらに今作では「洞窟」や「ダンジョン」も追加されているので、前作とはまた違った新鮮な気持ちでプレイができます。
さらにさらに、大地と同等の広さがある「地底」も冒険の舞台となりました。
新たな能力(右手の能力)
▼ウルトラハンド
「ウルトラハンド」は、オブジェクトを自在に動かす能力です。
動かしたオブジェクトは、別のオブジェクトにくっつけることができます。
くっつけ方次第で、大きな足場や橋、いかだや車なども自作することができます。
接着したオブジェクトも、スティックを揺らすことで簡単にはずせます。
金属でなくてもOKです。
木箱などを高く上げて落とすと、壊せます。
▼スクラビルド
「スクラビルド」は、持っている武器や盾、放つ矢に素材アイテムをくっつけて、強化できる能力です。
キノコや岩、燃える実などをくっつけることができます。
敵が落とした素材や、後述するゾナウギアなどもくっつけられます。
くっつけた素材アイテムはポーチ画面でいつでも外せますが、その素材は消去されます。
ただし、「イチカラ村」の分解屋に頼むことで、素材を壊すことなく外せます。
鉱石を割るのも楽ちん。
▼トーレルーフ
「トーレルーフ」は、ある程度の高さの天井に突っ込み、すり抜けて上へのぼれる能力です。
洞窟から山の上へ、屋内から屋根の上へなど、簡単に登れるようになります。
頭から天井が離れすぎた場所では使えません。
「やっぱりやめよう」という時は戻ることもできますよ。
▼モドレコ
「モドレコ」は、動いているオブジェクトを、一定時間「逆再生」する能力です。
回転する足場を逆再生して渡ったり、落ちてきたものを逆再生して上に戻したりできます。
逆再生は、好きなところでやめることもできます。
ただし、オブジェクトを狙っている間は動きが止まるので、狙ったところから逆再生をしやすいです。
ブループリント
「ブループリント」は、ウルトラハンドで作成したものを記録し瞬時に組み立てることができる能力です。
作成したものは履歴に残りますし、お気に入り登録も可能です。
地底各地では設計図も手に入り、そこから作成することも可能です。
素材が足りない場合は「ゾナニウム」という鉱石で補填します。
ゾナウギア
「ゾナウギア」は、単体やオブジェクトに付けて起動する「魔法のアイテム」の一種です。
- 扇風機
- 火炎放射器
- グライダー
- 鍋(使い切り)
などのゾナウギアがあります。
例えば「扇風機」をいかだにつけると、水面を推進するジェットのような作用をしてくれます。
イメージ的には、漫画『ワンピース』の「貝(ダイアル)」っぽいですかね。
そういえば、あっちも空島・・・。
▼バッテリー
ゾナウギアによっては、動かすのにバッテリーが必要です。(リンクの右下の表示がバッテリー残量)
バッテリーはリンクが序盤で入手します。
自動消費かつ、自動回復なので難しくはありません。
▼ゾナウ製造機
ゾナウギアはフィールドに落ちているものも多いですが、持ち運びできる状態(カプセル)のものもあります。
カプセルタイプのものは、ポーチから出すと戻せません。
フィールドに点在する「ゾナウ製造機」に素材を入れると、いくつかランダムでゾナウカプセルを入手できます。
素材は「ゾナウエネルギー」やゴーレム系の敵素材などです。
間違った素材を入れた場合、素材は返却されます。
素材はガンガン手に入るので、気兼ねなく回せます。
製造機はいくつもあり、製造機によって出てくるカプセルにも違いがあります。
良い点
「ウルトラハンド」で圧倒的自由度を実現
オブジェクトとオブジェクトをくっつける「ウルトラハンド」。
その型破りな性能は、まさに今作の「自由度」を体現しています。
橋がないなら、作っちゃえ!
場合によっては、「正攻法の解き方」とは違うであろう解き方も、ウルトラハンドの創作能力によって可能になってしまいます。
自分で閃いて、くっつけてみて、上手くいくと本当に気持ちが良いです。
という気分になれます!
前作を大きく超える大冒険
空の冒険が加わり、これまで以上にさわやかで美しい世界を堪能できます。
『ブレス オブ ザ ワイルド』は「オープンエアー」と呼ばれていましたが、今作はさらに「オープンエアー」感を増してきました。
さらに今回は地底も加わり、地上も洞窟などが足され、感覚的には前作の3倍くらいの冒険感です。
そしてそれらは、自由に探索してOK。
NPC の話を聞いていれば「推奨のルート」は示されますが、どのような順番で、どのような攻略法でクリアしても大丈夫なようにできています。
ダンジョンの攻略ひとつとっても、「その場にあるもので攻略」でも「ゾナウギアを持ち込んで攻略」でも良いのです。
「ブループリントに登録しているものを作って無理矢理突破」でもアリ。
リンクのステータスを強化する「祠」ではいくつか制限がありますが、難しい祠は無視したって良いんです。
この圧倒的な自由度と誘導のうまさは他のオープンワールドゲームでもなかなか見られないレベルです。
しかも、ほとんど不具合がありません。
端はしに見える「親切さ」
上で書いたように、まず「誘導」が上手で、NPC の話を聞いていれば「次にどこにいくべきか」はすぐにわかります。
その他にも、いろんな場面でヒントがちりばめられているので、人の話を聞くことは本当に大事です。
冒険に関しても、ウルトラハンドをはじめとする新たな能力はどれも便利です。
例えば「高いところに上がりたい」という時、
- 気球を組み立てて飛ぶ
- 盾にロケットをスクラビルドして飛ぶ
- 上から落ちてきたものに乗ってモドレコする
- 天井があればトーレルーフ
などなど、無数の手段があります。
ここに挙げたのですら、思いつくパターンのほんの一部です。
さらに、前作の不満であった「雨だと滑る」は今作でも健在ですが、今作では滑らなくする手段も用意されています。
コログなどの攻略情報も地図で確認できますし、ポスターや張り紙もヒントになったり、謎解きに必要な資材が周りに用意されていたり、さまざまなところに「親切さ」を感じることができます。
「ワープマーカー」や「足跡」といった便利機能も多いので、冒険が快適でした。
最高のストーリー
前作で丁寧に描かれた「ゼルダ姫の物語」。
今作は直接の続編になりますが、一応前作をプレイしていなくても楽しめるような配慮はされています。
序盤から感動が止まりません。
姫とリンクの行く末。
ハイラルに何が起きたのか。
手と手を繋ぐ物語。
その他の良い点
- 作成済みの料理はレシピが見られる
- スクラビルドも組み合わせが楽しい
- 貴重な装備品も取返しがつく
- 図鑑登録も楽しい
不満点
操作性はよくない
- 物を投げるのにいちいち武器を構える
- ソート機能が不十分
- 行動をキャンセルする時のボタンが状況により変わる
- 素材を拾う時にAを連打する必要がある
など、操作面に関しては不便だったり暴発しがちな点は多かったです。
賢者について
今作では、冒険を共にしてくれる「賢者」という要素があります。
自動で戦ってくれますし、特殊能力も冒険の助けになります。
戦闘中に動き回っている賢者に話しかけるのは大変ですし、全然関係ない時に「Aボタン」で話しかけてしまい暴発させてしまうこともしばしば。
そもそも大きい賢者は視覚的に邪魔になることも多く、せっかくの要素ですが見過ごせない使いづらさでした。
それぞれ活躍する場面もあるので、OFFにしたらしたで不便な時もあるのが困りどころ。
例えば「Lボタン」のショートカットを賢者に割り当てるとか、もう少し使いやすくすることができたのではと思います。
家づくりについて
今作では、ウルトラハンドを使った家づくりを楽しめます。
それ自体は非常にうれしい要素ですし、武器を飾れたり便利ではあるのですが・・・。
- 使えるユニット数が少ない
- 屋根がないので家っぽくない
- 色を変えられない
- そもそもハイラルの端すぎて立地が良くない
など、いくつか不満もありました。
おまけみたいな要素ですけどね。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロード版 |
プレイ時間 | 約250時間 |
シリーズのプレイ状況(みなと) ※記事作成時点 |
ゼルダの伝説 時のオカリナ(N64) ゼルダの伝説 夢幻の砂時計(DS) ゼルダの伝説 4つの剣 25周年記念エディション(DSiウェア) ゼルダの伝説 スカイウォードソード(Wii) ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D(3DS) ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D(3DS) ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド(Switch) ゼルダの伝説 夢をみる島(Switch) ゼルダ無双 厄災の黙示録(Switch) |
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の総合評価・レビュー
「史上最高のゲーム」とまで言われる前作。
その続編となると、大変なハードルかと思います。
ですが、そのハードルを超えるどころか飛行機を作って飛んでいくくらいの怪物作が誕生してしまいました。
発売してからこれまで、ユーザーから数多くの発明品が誕生しています。
「可能性の塊」のような作品でした。
操作性や賢者など、不満もいくつかある作品ですが、それを補って余りあるほどの評価点がある傑作です。
と、心配になるほどに。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
妻からもちょっと言わせてもらいます
発売から約2ヶ月間、ずーっと今作をプレイしていました。
特に地底がお気に入りで、地底しかやらない日もありました。
根を開放したら、また気球に乗り、次の根を見つける旅にでていました。
この地底、最初はこの暗闇が怖くて怖くてアカリバナをたくさん投げて明るくして進みました。
しかし慣れてくると、アカリバナがもったいなく感じ、暗闇のまま、瘴気の明るさと闇のみ(闇のみ=壁)を頼りに進みました。
そういえば、ボスクラスの敵も同じですね。
最初は「怖い!」と思って逃げ回っていた敵も、終盤では素材欲しさに、こちらから襲撃をかけるという。
さて、前置きが長くなりましたが、今作はとてもハマりました。
というよりも、終わらせてくれません。
次から次へと見つかるコログ。
クエストを受注したらまた別のクエストを受注。
歩けばカバンダにあたり、宝箱を見つけ、祠を見つけ。
なかなか本編のストーリーに行けず、ずーっと別のことをしていました。
ストーリーも良く、キャラクターも良かったのですが、イマイチ面倒な箇所がいくつかありました。
操作方法のイマイチさと、着替えのわずらわしさです。
操作方法は夫・みなとのレビューのとおり。
着替えはショートカット機能で、あらかじめ登録してある服装に気軽にチェンジできると良かったです。
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ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド 感想・レビュー byみなと / Switchの誕生を成功させた革命的オープンワールド
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