評価:5
今日のレビューは『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』。
死の雨が降る「果ての国」を舞台にした、2DアクションRPGです。
自身の能力が増えることで行ける場所が増え、探索の幅が広がる「メトロイドヴァニア」と呼ばれるジャンルでもあります。
主な良かった点
- 快適な探索
- デスペナルティがない
- 美麗グラフィック
主な不満点
- 奥義が暴発する
プレイしたのはSwitch版です。
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目次
概要
ゲーム内容
『エンダーリリーズ』は、主人公の少女・リリーを操作して巨大な2Dダンジョンを探索するゲームです。
リリー自身に戦闘能力はなく、最初に出会う黒衣の騎士や、道中で倒したボスの力を借りて戦います。
スキル
道中で出会うボスや中ボスを倒し浄化することで、リリーが扱えるスキルが増えていきます。
スキルはボタンに割り当てて、最大6種類をチョイスして装備することができます。
通常攻撃である「黒衣の騎士」もスキル扱いで、ボタン割り当てを変えたり外すこともできます。
アクション能力
強力なボスキャラクターである英雄たちを倒し浄化することで、探索範囲が広がるアクション能力が増えます。
これにより、今まで行けなかった場所や、通れなかった扉などを攻略できるようになります。
レストポイント
ベンチやベッドなど、道中では休むことができる「レストポイント」が用意されています。
レストポイントでは、
- ファストトラベル(レストポイント間のワープ)
- スキルのセット
- レリックの装備(アクセサリータイプの装備品)
- スキルの強化
- セーブ
がおこなえます。
レストポイントで休むことで、体力やスキルの使用回数は回復します。
ただし、ボスキャラ以外の敵は全て復活します。
ちなみにセーブはレストポイントで休憩した時点で自動でおこなわれます。
良い点
快適な探索
「探索が楽しいか」は、メトロイドヴァニア では特に重要な要素だと思います。
今作では本当に快適で楽しく、完成度の高いダンジョン探索ができました。
マップにはきちんと「探索済み」と「取り逃しあり」の部屋が表示されますし、通ってないルートもすぐにわかります。
ファストトラベルのポイントも細かく設定されています。
ロードも早めなので、新しい能力を手に入れたらすぐに戻って探索し直したくなります。
道中いつでも、最後に休んだレストポイントに戻れるのも、うれしいポイント。
これは非常に良いシステムでした。
デスペナルティがない
バトルも道中の攻略も高難度な作品ですが、驚くことに死んでも失うものがありません。
- 経験値
- 入手したアイテム
- 倒したボス
- 探索したエリア
などなど、全て保持したままレストポイントから再開します。
ボス戦中に倒したザコ敵の経験値も、しっかり入っています。
美麗グラフィック
息をのむほど美しい、最高のグラフィックでした。
儚く静かで、荘厳な雰囲気をしっかり表現していて、空気感まで伝わります。
特にレストポイント周りはロケーションの個性も際立っていて、それぞれで写真を撮りたくなるほど。
UI(ユーザーインターフェース) を消して、雰囲気を最大限感じることもできます。
ポーズメニュー時にメニュー表示を消すこともでき、撮影がはかどります。
イベントシーンの画像も、非常にキレイです。
完全な静止画ではなく、少し動きもあり臨場感があります。
音へのこだわりがスゴイ
音の表現が良いんですよ。
雨の当たる場所、当たらない場所。
水中かどうかでも音の聞こえ方が変わります。(みなと) #EnderLilies #エンダーリリーズ #メトロイドヴァニア #NintendoSwitch pic.twitter.com/5bfbMFPSTh— ゲーマー夫婦 みなとも (@gamelovebirds) July 9, 2021
音楽と、効果音。
とにかく「音」に関するこだわりが、とても強く感じました。
『Cytus』や『Deemo』にも楽曲提供をした「Mili」というグループが作成した曲とのことです。
- ピアノを主体にした繊細で美しい楽曲
- 雨の当たる場所や水の中でも音の聞こえ方が変わる
- パシャパシャとした水辺での効果音
今作はぜひ、音ありで楽しんで欲しいです。
その他の良い点
- このタイプの作品の中では、わかりやすく感情移入しやすいストーリー
- 手に入れた文書をいつでも確認できる
- スキルの組み合わせやレリックで広がるバトルスタイルの幅
- マルチエンディングで、それぞれの結末に味がある
不満点
奥義が暴発する
ゲームが進むと「奥義」という強力な技を発動できるようになります。
敵を攻撃して溜まる「奥義ゲージ」を消費して発動します。
操作方法は「上ボタンを押しながらメインスキルの攻撃ボタン」ですが、これが暴発しがちです。
特に泳いでいる時は上へ移動しながら攻撃したいことも多いので、よく暴発します。
今作にはキーコンフィグはあるのですが、この奥義に関しては変更できません。
気になった点
繋がりが不透明な部屋
全エリアのコンプを目指すにあたり、1箇所だけ攻略法がわからない部屋がありました。
この部屋以外は、全て獲得した能力を駆使することで到達できましたが、この部屋だけは行き方を検索しました。
周りの部屋も含めて怪しいところを総ざらいすれば、自力発見もできたかもしれませんが、ちょっと意地悪です。
プレイ状況
ソフトウェア | ダウンロードソフト |
プレイ時間 | 23時間 |
『ENDER LILIES(エンダーリリーズ)』の総合評価・レビュー
発売直後からの高評価の連続で気になっていた作品です。
プレイしてみたら、その評価もうなずける最高のゲームでした。
メトロイドヴァニア としての最適解を何もかも詰め込んだ、完璧に近い作品だと感じました。
『ホロウナイト』に近いシステムの作品ですが、デスペナルティがない分、より「メトロイドヴァニア初心者」にオススメできる作品です。
レビュー
総合評価 | |
シナリオ | |
操作性 | |
システム | |
キャラクター | |
ビジュアル | |
音楽 |
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